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飲み歩き

ドワーフのギールにお婆さんから貰った招待券をあげると礼をしたいと言われ翌日ギールの家に伺うことになった



「さて、宿も確保したことだし町を見て回りますか」



宿を探している最中にも町を軽く見て回ったが、右を見ても左を見てもお酒が売られていた

ギールのような酒好き達には正に天国のような場所だろう

かくいう私もお酒は嫌いじゃない



「どうぞー試飲やってまーす」


「あ、美味しそう。いただきます」



ここではいたるところで試飲も行われている

そのせいか試飲だけで顔が赤くなってる人達も多い



「うん、美味しい。これ一本買います」


「ありがとうございます!」



柑橘やハーブを使ったサッパリ系なものや熟成されたワインなど

味の違いとか細かいことはよく分からないけど、お酒の町だけあってどれもレベルが高かったので全部美味しく頂くことができた



「お嬢ちゃんいい飲みっぷりだねぇ。こっちもどうだい。町一番の人気商品、麦から作ったお酒エール。銅貨5枚だ」


「エール……あ、ビールか!ビールもあるんだぁ。つめたっ!キンキンに冷えてる!」


「氷の魔法で冷やしてるんだ」


「くーっ!」



爽やかな苦味と麦の香ばしい香りが鼻を抜ける。喉を通るたびに熱をさらい後からじんわりと苦みが残る

久々に飲むビールに思わず目を細める。最初は苦いと感じたはずなのに、不思議ともう一口が欲しくなる

口の中に残る余韻が心地よく、気づけばジョッキは空になっていた



「ははっ、気に入ったみたいだな」


「ごちそうさまでした。凄く美味しかったです」



やはりビールは冷たいのに限る。冷えていなかったここまで美味しくなかっただろう

日中から色んなお店を飲み回ったが、それでもまだまだ行ってないお店が残っている。この町にいる間は暇はしなさそうだ

今日のところはこれ位にして帰ろうと宿の方へ歩く。すると道中でこんな会話が聞こえてきた



「つまんなーい!もう帰るー!」


「ちょっと待って。もうすぐ終わるから」



土産屋でお酒を選ぶ父親の横で早く帰りたいとぐずる子供

確かにお酒が飲めない子供にとったらここはこの上なく退屈な場所だろう

大人達は楽しそうに杯を交わしているが、子供からすれば苦い飲み物を延々と飲み続けているだけにしか見えない

何か子供でも楽しめる飲み物があれば違うんだろうけど



「子供が好きな飲み物といったらジュースだよね……そういえばお店回ってた時お酒に使う為のスパイスとかも売ってたの見たな。もしかしたらあれが作れるかも……」



これなら子供も喜んでくれるかもしれない

そう思い宿に帰った後は計画を実現する為、必要なものを紙に書き出していき準備を進めていくことにした



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