他の冒険者と
「うぅ……酷い目に遭った……」
シルクワームの糸を求めに森の中に入ったまではよかった
だが森で見つけたシルクワームの大きさは人よりも遥かに大きく自動車並みのサイズをしていた
2体だけで服を数着作れるという話の時点で普通の幼虫サイズではないと気づくべきだったと後悔した
しかも無駄に動きが早く、ウネウネとこちらに向かって来る姿は発狂もの
必死に逃げながら魔法を撃ち続け、どうにか2体倒すことができた
シルクワームの糸は蚕のように吐いた糸を取るのではなく、絹糸腺という場所から直接糸を取り出さないといけないらしい
ナイフで糸を切らないように体を切っていくのだが、感触がとても気持ち悪い
挙句切った時に緑の体液が勢いよく飛び出してきて、体に思い切りかかりベトベトで臭いがこびりついてしまう始末である
「スンスン、結構洗ったはずなんだけどまだ臭いがついてる気がする……」
散々な目に遭ってしまったが、なんとか糸は手に入れた
この糸で服を作ってもらおうといくつかお店を渡り、オーダーできる店を探した
最終的に3着金貨3枚でやってくれるお店に決め、服が出来上がるまでの間はレベルアップに勤しんだ
「4等級で受けられる依頼はっと……ビッグマンティスの討伐……虫系は当分いいかな。あっ、コボルトの討伐。これ受けてみようかな」
コボルトといったら確か二足歩行の人型をした犬みたいな見た目の魔物
ゴブリンと大して変わらないだろうしこの依頼を受けてみよう
掲示板に貼り出されている依頼を受付に持っていこうとてを伸ばしたその時、もう一方から別の手が現れて同じ依頼に手が止まった
「「あっ」」
手を伸ばしてきた人の方を見ると同じ女性冒険者だった
歳はエリシアよりも若そうに見える。受けたい依頼が被ってしまったみたいだったのでここはトラブル回避の為譲ることにした
「ごめんなさい。私は別のを探すのでどうぞ」
「あ、いえそちらの方が先だったのでどうぞ」
「いえいえ、そちらがどうぞ」
「いえいえいえ」
譲ろうとしても相手の方が遠慮してこちらに譲ってきて暫く譲り合いが続いた
するとそこへ新たに2人の冒険者がやってくる
「どうしたサラ、何かあったのか?」
「揉め事?」
「アラン、エイミー」
仲間と思われる同じくらいの年齢の男性冒険者と女性冒険者2名が加わる
「大したことじゃないわ。この人と受けようと思ってた依頼が被ってしまっただけ」
「なんだ、そういうことか」
「あの、私は本当に大丈夫なのでこの依頼はそちらが……」
「いやでも……」
「なら4人で受ける?」
エイミーと呼ばれていた女性が両者が納得するようにと折衷案を出してきた
聞いていたもう一人のアランという冒険者もその案に賛成する
「俺は別にそれで構わないぞ」
「でもそれだと報酬とかが減ってしまうんじゃ」
「今回はどっちかというと連携確認がメインだし別に問題ないぞ」
「というわけなんですけど……どうでしょうか?」
こちらとしては4等級になって初めての依頼だし、他の冒険者がどういう風に戦うのかも気になるし提案に乗るとしよう
「それじゃあよろしくお願いします」
「決まりだな。早く行こうぜ」
「受付で依頼申請しないとでしょ。全く、せっかちなんだから」




