予期せぬ謁見
ヨハンに応接室へと案内され、紅茶と焼き菓子をいただきながら戻ってくるのを待った
「紅茶のおかわりはいかがですか?」
「ありがとうございます。いただきます」
中々戻って来ず紅茶のおかわりも3杯目に入る
頭の中はもう高級レストランの食べ放題の事でいっぱい
早く済ませてシャルを迎えに行くことばかり考えていると、扉の開く音が聞こえてきた
ようやくヨハンが戻ってきたのかと思ったが、入ってきたのは40代位のおじさんだった
「やぁ、君がハルカ君かな」
「はい、そうですけども……えっと」
「あぁ、私のことは気にしないでくれたまえ」
「は、はぁ」
そう言うと部屋に入ってきた男性はそのまま私の向かいに座ってきた
気にしないでと言われてもこんな面と向かって座られてしまった状態では無理がある
それに使用人の人の態度も気になるな。さっきまでとは打って変わって表情が引き締まっていて背筋をピンと伸ばしている
もしかしたらこの城内の中でも偉い人なのかもしれない。失礼な態度をとらないよう気をつけなくては
「ヨハンや騎士達から報告は受けている。君がローゼリア様をここまで連れてきたようだね」
「はい、道に迷っていたようだったので。まさか王女様だとは思いませんでしたが……」
「けどどうしてすぐに帰らせようとしなかった?」
「身なりからして位の高い子だというのはすぐに分かりましたし、そんな子が1人でいるのには何かワケがあるのだろうと考えました。それにお祭りに興味がったようなので、あそこで無理に帰してもまた同じことをすると思ったので付き合うことにしました。満足してから帰ってもらった方がロゼ……ローゼリア様も納得してくれるだろうと」
「なるほど、そうだったのか……」
てっきりヨハンに話を聞かれると思ったけどこの人が事情聴取をする人だったのか。まぁまだ戻ってこないみたいだし、早く終わってくれることに越したことはない
それにしてももっと尋問みたく問い詰められるのかと思ったからそんな感じじゃなくてよかった
このまま話すこと話して帰ろうと目の前のおじさんと会話を交わす
するとまたしても扉がバンッ!と勢いよく開かれ、その先からヨハンと着替えを終えたロゼリスが入ってきた
「父上!こんなところにいたのね!」
「おーローゼリア」
「えっ、父上?」
街を出歩いていた時と違い今のロゼリスはヒラヒラのドレスを着ていて、言動を除けば立派な王女様になっていた
だがそんなことよりもロゼリスの言葉が頭から離れなかった
確かにロゼリスは私の目の前にいる男性に向かって父上とそう呼んでいた
「えっとー……王女様の父上ってことは……」
「おっと、名乗り忘れていたな。私はこのエルガルド共和国を治めている、レクシオン・ヴァン・ルイドルフだ」
「お、王様!?」




