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追いかけっこ

撒いたはずの相手に再度追われることとなってしまい、ロゼリスを抱えて逃走を図った

しかし何の説明もない状態でいきなり抱えられたロゼリスが怒って殴られる羽目に遭う



「ちょっと下ろしなさいよ!一緒にいることは許可したけど私に触れることまでは許してないわよ!」


「うわっ!ちゃんとあとで説明するから!走りづらいからそんな暴れないで!」



身体能力を上げているので追いつかれずに済んでいるが、ぶんぶん振り回してくるロゼリスの拳を躱しながら逃げている状態では相手との距離を離すことができない

いつまでも追いかけっこをしているわけにもいかずどうしようか走りながら考えていると、シロが突然立ち止まり別の方向に向かって吠え始めた



「ワンッ!」


「どうしたのシロ。あっちに何かいた?」



シロが吠えた先を見てみると騎士のような人達数人がこちらに近づいてきていた

格好からしてあっちの人達とはまた別の組だとは思うが、目的は一緒のように感じる



「あの人達も私を狙って?面倒だな……」


「ゲッ、あれは……」



抱きかかえているロゼリスからそんな声が聞こえてきた

すると先程までとは態度を一変させて早く逃げるよう促してきた



「何やってるのハルカ!さっさとあの連中から逃げるのよ!」


「え?さっきは離してとか言ってたのに急にどうしたの?」


「いいから!」



あの騎士風の格好した人達を見てから突然ロゼリスの態度が変わった

もしかしたらあっちの人達の狙いは私ではなくロゼリスの方かもしれない

どちらも追われる形で止めていた足を再び動かすと、騎士風の者達が声を張り上げた



「おいそこの者!止まれ!」


「少し確認したいことがあるだけだ!」


「無視して突っ走りなさい!」



私を追いかけてくる人達と違ってあっちの人達はそんなに敵意は感じないな

でもごめんなさい。止まってあげたいけど今は無理なんです


それから私達は相手の言葉を無視して逃げ続けた。そしてさっきと同じ要領で不可視化を使うことによってなんとか撒くことができた



「ふぅ……なんとか撒けたみたいだね」


「ハルカ、アンタこんな魔法が使えるの?急に走り出したのも追われてるからみたいだったし……もしかして暗殺者かなにかで指名手配されてるとか?」


「違うよ!私は冒険者!暗殺者でもなければ指名手配もされてないよ。ほらギルドカード」


「ふーん……って2等級冒険者?アンタが?全然そうには見えないんだけど」


「それは私もそう思う……まぁあの人達が何の目的で私を追いかけてるのか一旦置いといて、走って喉乾いちゃったからカフェかなんかで少し休憩しようよ」


「え、私の事は聞かなくていいの?」


「うーん、何か隠してるんだろうなぁとは思ってたけど……聞いたら教えてくれるの?」


「そ、それは……」


「別に言いたくないなら言わなくていいよ。ほらっ行こ」


「う、うん」



どうせ実は貴族でしたーとかそういうオチだろうしわざわざ聞く必要はないかな

それより喉乾いたから早くカフェで一息つこう



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