また戦う日まで
アーベルトが去った後食事にありつこうとするも結局色々な人達に話しかけられてしまった
気づけば夜もすっかり更け、皆十分にパーティも堪能した為お開きすることとなった
「色んな人に話しかけてられちゃって結局気になる料理食べられなかったなぁ。シロ達は……満足してるみたいだね」
「ワフ~♪」
「ピィ~♪」
シロ達はあの後もひたすらお肉を食べ続けてお腹パンパン、シェフの人達もお肉を焼くのに大忙しだっただろう
残った料理は自由に持ち帰っても構わないということだったので、こっそりスキルでタッパーを出して持ち帰って明日の朝食にすることにした
「よし、こんなものかな。それじゃあ帰ろう……」
「ちょっといいかしら」
「はい?あっ、あなたは確か……」
料理を詰め終えて帰ろうとすると呼び止められ振り返ると
決勝戦で戦ったレグルスとその契約主のアリアン・スーがそこにいた
パーティーの時は誰かと話すわけでもなく従魔と共に端っこの方にいてゆっくりとお酒を飲んでいた
唯一パーティ中こちらに話しかけてこなかった人、もしかしたら優勝を奪われて怒っているのかもしれない
何を言われるのだろうと身構えたが、アリアンから出た言葉は予想していないものだった
「帰る前にあなたにお礼を言いたくてね」
「お礼……ですか?」
「えぇあんなに楽しそうに戦うレオナルド久しぶりに見たわ。最近は張り合える相手がいなくて退屈だったみたい。だからありがとう」
「い、いえ。こちらこそありがとうございました」
文句のひとつでも言われるのかとヒヤヒヤしたけど杞憂だったみたいだ
強くなったらなったでそういう悩みもあるんだなぁ
「けど次に戦う時は負けないから覚悟しておいてね」
「はい、是非また戦いましょう」
別れ際にアリアンと握手を交わす
シロ達もレグルスとまた戦う事を誓い会場をあとにした。次戦う時はきっともっと手強くなってることだろう
「んー!はぁ……シロもヘリオスも今日はお疲れ様」
「クゥ……」
「チュピ……」
お腹を満たしたからか眠くなってきたみたいだ
夜も更けてきて多少人通りは少なくなったとはいえお祭り中でまだ人はいる
おぼつかない足で歩かせてぶつかったら危ないと思い、シロ達を抱えて宿に戻ることにした
「よいしょっと……ん?」
シロを担ぎ上げ宿に帰ろうとすると、誰かに見られているような気配を感じた
辺りを見渡してみるがここは人が行き交っている場所、誰に見られているかなんて分かるはずもなかった
「気のせいか……うっ!おもっ!早く帰ろう」
これだけ人もいるしただの勘違いだろう
抱っこしていたシロが眠気に負けて寝てしまったので、早足で帰路についた




