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第76話:悲痛な願いと最後の希望

 莫大な憎しみにより巨大な怪物と化し、理性まで失われたはずのハンナ。

 だが少しだけ理性を取り戻したかのように、苦しそうな声でこう頼み込んだ。


ハンナ「こ、殺して…くれ〜…」


トム「殺してくれだって!?」


ハンナ「今の私には…マイリーを守る資格も…愛する資格もない…。こんな醜い私なんていない方がいい…」


ハンナの鋭い目からは、涙がポロポロと流れ落ちいた。



マイリー「お姉ちゃん…」


 そんなハンナな言葉を聞き、マイリーはさらに動揺してしまう。

 するとトムは…


トム「資格だって…? 資格なんかなくても…守りたいと思うなら、とことん守ってやればいいじゃないか!」


ハンナ「トム…」


トムの説得に心を打たれたハンナ。

 例えどんな醜い姿になっても大切な妹を守りたいという気持ちを失ってはいけないと思ったのである。


ハンナ「ぐっ!? あぁっ…!」


 だが時間切れにでもなったかのように、ハンナの理性は失われ、再び憎しみの化身としてハルカ達に立ち塞がるのであった。



トム「しまった! また暴走を!」


ハルカ「何か、ハンナちゃんを救う方法はないの!?」


 するとスライム型サポートAIのメロスが話しかけてきた。


メロス「ハンナ様を元に戻す方法ならございます。


ハルカ「ホントに!? どんなの?」




 メロスの説明によれば、ハルカの必殺奥義「ギガストームボウガン」に、炎、水、土、雷、氷の5つの魔力を付与することで、「ギガミラクルボウガン」へとグレードアップし、ハンナを傷つけずに体に纏わりついている邪気や憎しみを消し去ることが可能とのこと。

 ただし6つすべての魔法を使いこなせるハルカでもそれを1人でグレードアップさせるのは不可能。

 ハルカ以外の5人が、対象人物を助けたいと思い込めながら、それぞれの魔力を付与しないといけないのである。



 さっそくハルカは、一緒に戦っている一同にメロスから聞いた方法を話した。

 一同はそれを承諾し、ユリアが炎、マリーが水、トムが雷、イソップが氷、それぞれの付与担当することになった。

 そして最後の土の付与の担当は…。


マイリー「私にも…やらせてください!」


ハンナな妹・マイリーがおどおどとしながらも名乗り出たのであった。


トム「そういえばマイリーは土魔法の使い手だったね!」


ハルカ「決まりだね! じゃあさっそくギガミラクルボウガンの生成に取り掛かりましょう!」


マリー、トム、イソップ「うん!」


ユリア、マイリー「はい!」


最後の望みを掛け、ギガミラクルボウガンの生成に闘志を燃やすハルカ達。



 一方、そんな彼女達を見つめるノワとヨル

は…


ヨル「よろしかったのですか? ノワさんも土魔法が使えるのに」


ノワ「構わんさ。姉を想う妹の熱意を無駄にするわけにもいかんからな」


ヨル「魔犬王デーモンコボルトも随分優しい感じになりましたね」


ノワ「フッ…。どうやらハルカ達の甘さが移ってしまったみたいだな」


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