第四章 告白、告白、告白……④
巡川橋の手前に、ファミレスのチェーン店がある。僕たちはそこに入った。
店の中は、ほどよく暖房がきいていて暖かかった。同じ高校の制服を着た生徒が何人かいたけど、僕や時田の知り合いはいなかった。
僕たちはまずフリードリンクを注文して、飲み物を取りに行った。僕はオレンジジュースを、時田はメロンサワーを選んでテーブル席に着く。
「じゃあ、勉強始めようか」
僕たちは、それぞれ教科書と問題集を開いて勉強を始めた。僕が、数学や生物で分からないところがあったら時田に聞き、時田が、国語や世界史で分からないところがあったら僕に聞くという方式をとった。
数学の問題集を開いた。一度勉強している内容なのでほとんど分かっているところばかりだったが、どうやら時田は相当に古文が苦手らしく、何度も僕に「教えてほしい」と頼んできた。古文単語や助動詞の意味など、基本的なことがほとんどだったので、「覚えろ」、としか言いようのないことばかりだったのだが。
僕は数学の問題を解き終えて、丸付けを始めた。問一も問二も問三も問四も、全部正解。赤のボールペンがノートの上を軽快に走る。
「すごいなあ、遠野くん。全部正解してる」
「別に、すごくなんかないよ」
「って、あれ? 問三、間違ってるよ」
「え? でも、答えはあってるけど」
「うん。そうなんだけど、途中計算が違うんだ。ていうか、どうして途中計算が違うのに答えはあってるの? 遠野くん、まさか、答え見たとか?」
「見てないって、答え見て勉強したって意味ないでしょ」
「あは、そうだね。で、ここの計算式だけど……」




