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⑳ 体育祭第一弾-5 (アストside)

ナイトメアの悪夢にかかり、アストの1番最初に映ったものは、白い女性。

なんとなくしか女性とわからないほど、身体が霞がかっている。

顔も声も、言葉遣いも何もかもを忘れてしまった。けれど、心が彼女を覚えているのだ。


「待って」


小さく、消え入るような自信のない声を発した。

慌てて、手を伸ばすが届かない。


「…」


こちらに向かって何かを言っていたが、それは音になどなっていない。

これはナイトメアが見せた偽物わかっていても、会えたことが嬉しいのだ。


「さようなら」


アストは一呼吸おいて、体内の魔力をかき集める。

大量の魔力を体外に放出し、力を見せつける。

それだけでよかった。


最後の足掻きをしたのか、悪夢には続きがあった。


「嘘つき」


ルナの冷徹な声がアストの耳に触れた。

その言葉にアストの安定していた魔力はブレたのだ。

頭の中で何かが弾け、真っ白になる。


「“集まれ“」


アストはナイトメアをビビらせるだけには留めて置けなかった。

その偽物ものだとわかっているアストは偽のルナの声で発した一言だけで、アストの魔力は格段に上がる、夢の空間が崩壊してもなお、魔術の展開は止まらない。

他の人に憑いていたナイトメアも、その一つ前で回収されたミミックもこの膨大な魔力に怯え、暴れ始める。

気にしていないのは大半の人と嬉々としてアストの周囲を舞うように集まる精霊たち。


さあ、粛正を与えよう。

最後の詠唱を終えようとしたその時、大きな声がアストを止めた。


「…第三走者は!全員、もう行っても良いよ。ナイトメアも逃げてるしね」


夢から元の場所に戻っていたアストは凛として告げられたカティアの言葉に正気を取り戻した。


そのまま、軽々と不安定な水の上に浮かぶ木の板を走り切り、アストはルナにバトンを渡した。

小話

カティアがアストを止めた理由

カティア(心)「何あの魔力量、こんなの魔族だとしてもあり得ない。

微精霊が意思を持って集まってるし…。

とにかく、今は止めないとこの学園が焦土になる」


謝罪

魔法と記載していまいましたが、実際は魔術です。

混乱を招いてしまい申し訳ありません。


質問、感想お待ちしております。

質問について、追加記載をさせていただきました。

三千歳 草花の活動報告でチェックお願いします。

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