⑱体育祭第一弾-3
「さあ、初めは木の板渡!この巨大な塀をどう攻略する?!」
体力系のものたちはない掴みを無理やり作ったり、ロープをどこからか借りてきたりして必死に登ろうとする。
「“風よ”」
パトリックはそのまま助走をつけ、跳んだ。
ただ跳んだだけではなく、風の低級魔術を使い、足場とし、二段ジャンプをしたのだ。
「おおっと、0組!華麗な魔術操作で壁を2回のジャンプで突破!!1年生にして道具を使わずに、魔術だけで飛び越えるとは、天才の部類に入るのでは?!!」
「実際、彼は風の低級魔術のみを使って、即席で足場をつくってた。2回で行けたのは、身体能力が高い魔族にしかできないことだね」
カティアも素直に感心した。
「リックくんやるー!!」
「行けー!」
幼馴染二人の声援を受けながら、他の障害のない道を走る。
他の走者は全員1年生だったということもあり、スキルの差でパトリックは1位のままツバサにバトンタッチする。
「続いての、障害はミミックを避けながら鉄筋渡り!そしてすぐに1位が決まってしまう危機感を覚えた教師陣によって急遽、パン食い競争も入りました!この自由さがうちの売りです!!文句ありますか?!」
フォルトゥーナの教師、つまり歴戦の戦士や魔術師たちが守る中行われているこの体育祭において、盛り上がればなんでもいいらしく、野次が飛ぶことはない。
鉄筋のさらに奥には少し高めに設定されたパンが吊り下げられおり、あれを加えてバトンを渡せということなのだろうかとツバサは理解する。
ツバサが走り出して少ししてからすぐにツバサの後ろにいたミミックがツバサのみを追いかける。
すぐに鉄筋に足をかけ、もともとバランス感覚の良いツバサはバランスを手で取るようなことはせず、スムーズに地面を走るよう。
食欲という本能を解き放たれたミミックが何もせずただ追いかけることはしない。
ツバサが行かなければいけない先、つまり鉄筋の端にはミミックが待ち構えていた。
誰もが、ツバサはこれ以上いけないと思った。
ミミックは獲物が来ると、大きく鋭い牙をのぞかせる口を大きく広げながらツバサに突進してきた。
「ごめんな」
ミミックの殻、つまりは箱の部分に両手を添え、空中で一回転する。そのまま、鉄筋の上に音を立てずに着地し、何事もなかったかのように残りを走り終え、一回の跳ねでパンを加えると、そのままアストにバトンを渡す。
惚れ惚れするような身体能力を見せつけられるとは思って見なかった観客席は目を見開いていた。
そんな中、リヒトはドヤ顔でツバサを自慢する顔をしていた。
やっと、1回目の体育祭が始まりました。
バトルシーンっぽくできたのが嬉しい!
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2節はまだまだ続きます。




