⑯ 体育祭第一弾-1
そんなこんなで、学園生活を過ごしていたらあっという間に体育祭となった。
今年一回目の体育祭なため、教師側がメインである。
ただし、教師の強さを見せつけることを目的としても、全く競技がないわけではない。一年生だけ2種目競技を行うのだ。
「それでは只今より、フォルトゥーナ学園体育祭を開催するよ!!」
カティアのマイクで拡張された声が校庭に響きわたる。
周囲から歓声が湧き上がる。
「実況は私、放送部部長。解説は我がフォルトゥーナ学園学園長、カティアでお送りします」
「よろしくね〜」
「では早速、競技種目に移りましょう。最初の種目は障害物リレーです」
教師たちがいそいそと動き出し、次々とフィールドが出来上がっていく。
出場選手も移動する。
次第に生徒たちは口元を引きずらせていくのだった。
生徒たちが決めたのは走者と障害物を乗り越えながら進み、バトンをつなぐリレーということだけ。どんな障害物がくるのかということは何も知らなかった。
「第1走者の障害物は、高く垂直にそびえ立つ壁を乗り越えていただきます。道具を使うのはありですよ」
パトリックの前には自身の身長よりも高く、まっすぐたたずむ木製の板。よく見るとロープをかけられる場所があるが肝心のロープはない、登るのも大変であれば、降りるのも一苦労しそうである。
第1走者目からするものなのだろうか?
パトリックはそう感じざる得なかった。
「第2走者目ではドキドキ、鉄筋渡りをしてもらいます。これは説明不要!鉄筋を渡りながら迫り来るミミックの攻撃を交わし、バトンをつなげ!!ちなみに、ご飯を食べていないので、このミミックたちはとーってもお腹が空いているそうです」
何がドキドキなのかそれは見ている者にしかわからない。
0組の第2走者であるツバサの後ろには今もガチガチと歯を噛み合わせながら、いつでも襲えるように鉄格子のギリギリまで出てきている箱に入った状態の魔獣。ミミックだ
始まっていないのに、命の危機を感じているツバサであった。
魔獣メモ
ミミック
箱に擬態し、開けたものを捕食する。
ただし、極限の空腹状態となると自ら動き狩に行く。知能が高く、待ち伏せることがありギルド内でもそれ専門の業者のパーティもあったりする。




