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「油断したら、すぐ日焼けしちゃうね」上着をぱたぱたしながら、(わたあめは白いTシャツの下に水着をきている)わたあめが言う。
「ねえ、こまちゃん。こまちゃんは日焼けしている女の子のこと、どう思う?」わたあめが(わざと)身を乗り出すようにして、顔をすごく近づけてこまを見つめる。
「日焼けしてない真っ白な肌のほうがいい? それとも、こんがりとやけている日焼けしている肌のほうがいい? 日焼けのあととか好き?」
わたあめはそう言いながら、楽しそうににやにやしている。
それにわたあめは身を乗り出しているので、ぶかぶかの白いTシャツがゆるんで、胸元のところが開いていて、その下にあるビキニの水着が見えるような格好になっている。わたあめは自分の胸がこまに見えていることは、もちろんわかっていて、その(十五歳という年齢のわりには)大きめのふくらんだ自慢の形のいい胸をこまに見せつけるようにしながら、わざとらしくいろっぽい女の人の仕草(の真似)をする。
こまはそんなわたあめを見て、ただ黙ったままで、顔を赤くして下を向く。それはいつものこまの行動だった。(かわいいとわたあめは思う)
それからこまは手に持っていたコップに入っている麦茶を少しだけ飲む。
そのあとでこまは麦茶の入ったコップをテーブルの上に置くと、そのままその場を逃げ出すようにして、椅子から降りて、小走りで移動を始めた。
「あ、こまちゃん! どこ行くの!?」と後ろでふざけてばかりいるお姉ちゃんのわたあめのことをいつものように怒っている真面目なみずあめの声がする。みずあめもわたあめと同じような水着の上にぶかぶかの白いTシャツという姿だった。水着の色はわたあめが橙色で、みずあめが黒だった。二人ともすごく綺麗な体をしている。背の高さも同じくらいだけど、二人の容姿で酷似していないところがもう一つだけあった。みずあめの胸は、双子のお姉さんのわたあめに比べると、小さくて控えめだった。双子なのになぜか二人の胸の大きさは全然違っていた。(実際、みずあめはそのことを気にしていた。わたあめにからかわれるし)
「おじいさんのところに行ってきます!」こまが小走りをしながら後ろを向いて返事をする。
大きな二階建ての(あちこちを旅して移動する劇団のサーカス小屋のような)仮設テントの前を通り、カラフルなにじ色をした大きな気球の前を通って、オアシスの泉の反対側まで移動すると、そこに木登すごろく博士の姿があった。
「おじいちゃん」
こまはすごろくの胸に飛び込む。
「おお、どうしたんじゃい」笑顔のすごろくが白いもじゃもじゃのひげの口を笑顔にしてこまの頭をなでながら言う。




