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「まめまき。強がりはやめてください。私も今夜は少し遊びすぎていました。あなたがわざわざ私に会うために、遠いところから尋ねてくれたからです。嬉しかったんです。だから、本当はもっともっとあなたと楽しいお話をしたり、ゆっくりと遊んだりするつもりでした。あなたが欲しいというのなら、あなたにつばさかひかりのどちらか一人を本当にあげるつもりでした。なんのたくらみもなにしですよ。でも、今は違ういます。条件が変わってしまった。つばさがきらめきを持つ幽霊ホロウであるとわかったのなら、私は絶対につばさを失うことはできません。……だからと言って、あなたにつばさかひかりかの選択をさせることもなくひかりをあげることもするつもりはありません。あなたになんの罪を背負うこともなく、心の迷いや心の負担もなく、ただひかりをプレゼントするのではとてもつまらないですからね。それはもうゲームではありません。だからこうしましょう」と両手をあわせてひまわりは言った。
「どうするの?」一瞬、ふらっとゆらめきながら、まめまきは言う。(ようやく体は自由に動くようになったけど、まだ完璧じゃない)
「ゲームは終わりにします。ゲームオーバーです。そしてまめまき。あなたにはここから強制的に立ち去ってもらいます」と(わざとらしく)怖い声でひまわりは言った。
「そのまえに……」そう言ってひまわりはつばさちゃんを見る。
「つばさ。私からあなたに言っておくことがあります。あなたはこれから『まめまきをきらめきの力をつかって絶対に助けてはいけません』。いいですね? これは私からあなたへの命令です。もし私の命令を破ったらあなたには『いつものおしおき部屋』にいってもらいます。そこで私のおしおきをいつものようにたっぷりと受けてもらいます」とつばさをじっと見続けながら、怖い目をして、怖い声で、ひまわりは言った。そのひまわりの怖い目と怖い声には、まめまきにも強烈に感じ取れるくらいの強い心理的な強制力があった。(まるで本物の邪悪な魔法や魔術のようだった)
(そのひまわりの怖い目をみて、怖い声を聞いて、びくっとつばさちゃんの体が震えた)
「これでつばさはもう動けません。さあ、ロストチャイルド(私の子供)たち。もうつばさは怖くありません。たっぷりとまめまきと遊んでもらいなさい」と大げさに両手を広げて、(劇のはじまりを告げるように)悪い魔女のようにひまわりは言った。
『へへへ』
『けけけ』
その瞬間、そんな笑い声とともに、今までおびえていたロストチャイルドたちが一斉にひまわりの背後から飛び出すようにして勢いよく、まめまきに向かって襲い掛かってきた。
ずっと力をためていたまめまきは(その力を一気に爆発させるようにして)自分の後ろにいたつばさちゃんの震えている小さな体を抱えるようにして持つと、(「きゃ!」と驚いてつばさちゃんは言った)そのまま部屋の隅っこにいるひかりちゃんのところまで素早くジャンプをして移動する。
それからずっとみんなの様子を部屋の隅っこでうかがっていたひかりちゃんに向かって、「ひかりちゃん!! 私の背中にのって! 早く!!」と言って、「え!? ……あ、はい! まめまきさん!」と言ったひかりちゃんが慌てた様子でまめまきの背中にのると、(しっかりと抱き着いたことを確認して)そのまま全速力で駆け出して、ひまわりの部屋の外に、黄金の獅子の取っ手のついた扉を「おりゃらぁぁーー!!」と言って(蹴りで)ぶち破るようにして破壊すると、そのまま思いっきり飛び出した。
『ナイスキック。追いかけっこのゲームの始まりですね』と(まめまきの耳のところで)みちびきは言った。




