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54 天使と悪魔 どちらが天使で、どちらが悪魔?

 天使と悪魔


 どちらが天使で、どちらが悪魔?


「つばさ、こっちにいらっしゃい」とひまわりは言った。

「……この幽霊ホロウの街に爆弾をしかけた。それもこの街全体を吹き飛ばせるくらいのとても強力な大きな爆弾をね」まめまきはつばさちゃんを守るようにしながら(上目遣いをして)ひまわりに言った。

 ひまわりは、しゃがみこんでいるまめまきを見る。

 その顔はいつもの(普通の穏やかな)ひまわりの顔だ。焦りも、迷いも、戸惑いもない。まっすぐな顔。綺麗な顔。

「その様子だと最初から知っていたんだね、ひまわり」

「はい。この幽霊ホロウの街で起こっていることで、私が知らないことはなにもありません。あらゆるすべてのことを私は知っています」とひまわりは言う。

「自信満々だね。ひまわり。つばさちゃんのことは見つけられなかったのにさ。それとも、つばさちゃんのことは最初から本気で見つけるつもりがなかったのかな? 新しい幽霊ホロウであるひかりちゃんが、あなたのところに新しい命として生まれたから。ずっとそばにいて愛情をもって育てたはずの、つばさちゃんのもっている、きらめきって力にも気がつかないままでね」とひまわりを挑発するように、まめまきは言った。

 まめまきのわかりやすい挑発を聞いて、ひまわりはわかりやすく不満そうな顔をした。(すごく怒っているのだ。相変わらず、表情に感情が出やすいな。見た目よりもずっと本当に子供のままなんだから。ひまわりは全然成長していない)

「そうですね。つばさのことは確かにあなたの言う通り、私の間違いでした。私はつばさの近くにいたのに、つばさのきらめきの力に気がつくことができなかったし、いなくなったつばさのことも、本気で探そうとは思っていませんでした。そのときにはもう、私の愛情は、私のあらゆる感情は、知的好奇心は、ひかり一人にすべて注がれていましたからね」

 そう言ってからひまわりはひかりちゃんを見て、優しい顔で天使のように微笑んだ。(ひかりちゃんはまるで悪魔でも見たように怯えていた)

「間違いはだれにでもあります。間違いは挑戦した結果なのですから。だから、間違うことはよいことなのです。私が本気で幽霊ホロウの研究をしているからこそ、間違いを起こす。そして何百回という間違いの果てに成功という名の黄金色の果実を得るのです。私はもうその黄金色の果実をきちんと美しい生い茂る緑色の木に実らせています。私は、きらめきをもつ幽霊ホロウ、小枝つばさをこの世界に誕生させたのですからね。これはまさに、そう『神の奇跡』です」と今度はつばさを見て、ひまわりは(獲物を狙う蛇のような顔で)言った。

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