51 きらめき くすくすっと生まれたばかりの幽霊ホロウの女の子は、私の指にふれながら、私を見て楽しそうに笑った。
きらめき
くすくすっと生まれたばかりの幽霊ホロウの女の子は、私の指にふれながら、私を見て楽しそうに笑った。
……ゆっくりと目を開けると(いつの間にか、まめまきは目をつぶっていた)そこには小枝つばさちゃんがいた。
不思議な白く輝く女の子ではなくて、さっきまで水玉ひかりちゃんと一緒に部屋の隅っこでぶるぶると震えていたつばさちゃんが、まめまきのすぐうしろに座り込んでいた。つばさちゃんはまめまきと目と目があうと、にっこりととても優しい顔で(まるでお母さんみたいだった)笑った。
「つばさちゃん」と驚いた顔をして、まめまきは言った。
いつの間にかまめまきの頭に抱き着いていたロストチャイルドとみちびきを捕まえていたロストチャイルドはどこかに消えていた。
つばさちゃんはその小さくて冷たい(とても気持ちよかった)手のひらをまめまきの丸まっている背中にあてていて、ゆっくりとその手のひらを動かして、まめまきのことを(安心させるように)なでてくれている。
「まめまきさん。もう大丈夫です。怖い幽霊たちはどっかへいっちゃいました」とふふっと嬉しそうに笑いながら小さな声でつばさちゃんはそう言った。
つばさちゃんの小さな手は、ぼんやりと光っている。……不思議な白く輝く光。とってもあったかくて、……なんだかとっても、懐かしい光だった。
「つばさちゃん。すごい」
部屋のすこっみでへたり込んでいる幽霊ホロウの女の子、水玉ひかりちゃんはそんな、まるで本当の聖人がおこすような奇跡みたいな光景を見て、その星のある大きな幽霊ホロウの瞳を両方ともぱっちりと開けながら、(それからかわいい口も)とても驚いた顔をして、まめまきとつばさちゃんのことを見ている。
まめまきがはっとして、ひまわりのほうをみると、ひまわりの周りにいたたくさんのロストチャイルドたちはまるで、そのつばさちゃんの小さな手の白い光をおそれるようにして、みんながぶるぶると震えながら、今にもすぐに泣き出しそうななさけない顔をして、『……怖い。怖いよ』とか、『……怖いよ。嫌だよ。消えたくないよ。助けて。ひまわりお母さん』とか言いながら、助けを求めるようにしてひまわりの背中のほうにいつのまにか隠れるようにして集まっていた。
ひまわりは両手を組んで、つばさちゃんのことをじっと見ている。(まめまきは回復するためにじっとしていた)
……やがて、片方の手を自分のちいさなあごにあてると、「うん。すばらしい」とひまわりは感心したような声でそう言った。(そんなひまわりは本当にめずらしかった)




