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……二人のうちのどちから一人を選ぶ?
つばさちゃんやひかりちゃんはひまわりのことを『お母さん』って呼んでいるのに?
ずっと探していたお友達に出会えて、ようやく、内緒の手紙のやりとりだけじゃなくて、本当に顔と顔をあわせて、お話ができて、手をつなげるお友達になったつばさちゃんとひかりちゃんのことを遠いところに離れ離れにして、引き離すことになるのに……。
ここで離れ離れになったら、もしかしたら、もう一生出会うことができなくなるかもしれないのに……。(その可能性はとても高いと思った)
まめまきはつばさちゃんとひかりちゃんの顔をそれぞれ順番に見る。(二人は怯えた顔をしてまめまきを見る)
ひまわりはつばさちゃんやひかりちゃんのことを幽霊ホロウは家族じゃないと言い切っている。(自分の実験体だって)でも……。私は……。
「つばさちゃん。ひかりちゃん。あなたたちはさ、ひまわりのことをどう思っているの? ひまわりとあなたたちは本当の家族だと思っている?」とまめまきは前を向いて、ひまわりのことを攻撃的な瞳でにらみつけながら言った。(ひまわりはまめまきがどのような行動をするのか、まるで実験の観察でもするようにして楽しそうな顔で見ている)
「は、はい。思っています! 『ひまわりお母さんは私たちのお母さん』です!」とつばさちゃんとひかりちゃんは、二人で一緒に、声をそろえてはっきりとまめまきにそう言った。(それでまめまきの答えはきまった)
二人の幽霊ホロウの女の子たちはぎゅっとそれぞれにまめまきの左手と右手を(……、おそらくは無意識に)にぎりしめる。
『まめまき。浮雲ひまわり博士の提案は悪い提案ではありません。任務のことを考えるのなら、ひまわり博士の提案を受け入れて、どちから一人を選ぶ選択をして、幽霊ホロウの実験体そのものをもちかえるのが今の危機的な現状だと、任務の成功率が最も高い一番の選択だと考えられます』
まめまきの耳元でみちびきがいう。
でも、まめまきがなにか言葉を言う前に、みちびきは続けて、『……。でも、まめまき。あなたはその私の提案する正しい選択をおそらくは絶対に選ばないのでしょうね。わがままで、まっすぐで、それでいて自分の選んだ道をそれが困難だらけの道だとしても走りきることができる自信がある、自分の選んだ道の先が行き止まりになっているかもしれないなんて思っていない。あるいは行き止まりになっていても、そこに自分で新しい道を作れると思っている。壁があるなら壊せると信じている。ふふ。なんだかその自信満々の答えが、まめまき。とてもあなたらしくて素敵です』と小さく笑いながら、みちびきは言った。
「イエス。正解だよ。さすがみちびき。私の相棒だね。よく私のことをわかっているね」とうれしそうな声でまめまきは言った。
『はい。まめまき。私はあなたのパートナーですから』とみちびきは言った。
答えがきまったので、まめまきは身をかがめて、力をためて、臨戦態勢にはいった。
……。武器は捕獲用の電気ロープの鞭のみ。
これで、ひまわりにこれからおしおきをしないといけない。
まめまきは小さな携帯用の桜色のリックサックの中から電気ロープの鞭を取り出してスイッチを入れた。バチっ!! と青白い電気が床の上で弾けた。
「とても残念です。まめまき」とさっきまでじっとまめまきとみちびきの会話をとても楽しそうに聞いていたひまわりは、はぁ、と大きなため息をわざとらしくついてから、言った。




