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「ひかり?」
まめまきは言う。
「はい。ひかりです」
とひかりは言う。
まめまきはゆっくりとその体を起こしてみる。すると体のいろんなところにたくさんの痛みが走った。「いった」と顔をしかめてまめまきは言う。
体の上にはやわらかい白いシーツがある。どうやらまめまきは今、見知らぬ誰かのつかっている小さなベットの上に横になって眠っていたようだった。
その白いシーツを丁寧な手つきでなおしながら、ひかりが「まだ体を動かしてはいけません。傷だらけなんですから、もう少し休んでいないとだめですよ」と優しい声とにっこりと笑った顔をしてまめまきに言った。
まめまきは自分の体を見る。
すると、まめまきはなぜか白い下着姿だった。
いつの間にか、服を着ていない。
その代わり真っ白な包帯がぐるぐると体のあちこちに巻いてあった。顔にも片目を隠すようにして包帯がガーゼの上から巻かれている。(それはまめまきが体を痛めたり、血を流したり、ひどい怪我をしているところだった)
……えっと、私の着ていた服はどこにあるのだろう? とそう思って、周囲を観察してみると、すぐ近くにある背もたれのある椅子の上にまめまきの着ていた愛用の黒いスパイの服が(きちんとたたんで)まめまきの持ち物(小さな桜色のリュックサックや、その中に入っているさまざまなスパイ道具)と一緒に置いてあった。
まめまきは周囲の様子を観察してみる。
その間、ひかりは座っていた木の椅子の上でぶらぶらとその床にとどいていない足を動かしながら、(なんだかお留守番をしている子供みたいだった)じっとまめまきのことを興味深そうな瞳をして見つめていた。
すると、今、まめまきのいる場所は、どうやらとても古くて薄暗い、おんぼろな、おそらくは木材で作られていると思われる(天井に裸電球のある)小さな家の中のようだとわかった。
「これ、あなたが巻いてくれたの?」と顔の包帯を指さしてまめまきは言った。
するとひかりは少し顔を赤くしながら「はい。そうです。申し訳ないと思ったんですけど、大怪我をしていたので、手当てをさせてもらいました」と小さな声で(恥ずかしそうにしながら)まめまきに言った。
「そうなんだ。どうもありがとう」とにっこりと笑ってまめまきは言う。
「はい。どういたしまして」
と水玉ひかりはにっこりと笑ったまま、うれしそうにして、胡桃まめまきに言った。




