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……あの星の正体はなんだろう? とまめまきは思う。
『もっと、近くで観測すれば、きっとあの星の光の正体がわかると思いますよ、まめまき』と耳元でみちびきが言った。
まめまきはみちびきの言葉を聞いて、その通りだと思った。(ここで、立ち止まって悩んでいる場合ではないのだ)
奇跡の星は、『幽霊ホロウのお城の真上あたりの高い、高い空』で輝いている。(そこはまるで、この地下世界で一番高い場所のように思えた)
「いこう、ひかりちゃん」とまめまきは言う。
「はい。まめまきさん」とぎゅっとまめまきの手をにぎって、ひかりちゃんは言った。
二人は(お互いの顔を見合わせてから)手をつないで走り始める。
幽霊ホロウのお城の巨大な(とても頑丈そうな造りに見える)門は半分くらいが壊れていた。門としての役目をもうすでにはたしていない。まめまきとひかりちゃんはその壊れている門のところから幽霊ホロウのお城の中にはいった。
ロストチャイルドたちはみんなが突然、真っ暗な空の中にあらわれた奇跡の星の光に目を奪われてその動きを止めていた。
黄色に発光するたくさんのロストチャイルドたちはその奇跡の星の光に感動して、あるいは畏怖を感じて、またはその奇跡の星の存在をうまく信じることができなくて、それぞれが固まってしまったかのように動いていない。(それは大きな鐘の音が地下の世界に鳴り響いたときとよくにていた)
……、でも、それはずっとそうではなかった。
少しすると、ロストチャイルドたちが動き始める。それもさきほどまでとは違って、ロストチャイルドたちは泣き喚くわけではなく、それぞれが混乱して、無秩序な動きをするのではなくて、『一つのある法則をもった動き』をするようになり始めた。
その一つのある法則とは『奇跡の星をめざす』というものだった。
空を覆うほどの数のロストチャイルドたちの群れは、まめまきとひかりちゃんと同じように、幽霊ホロウのお城の真上あたりに輝いている奇跡の星をめざして動き始める。
そのロストチャイルドたちの動きを見て、まめまきはその顔をしかめる。
幽霊ホロウのお城の中でロストチャイルドたちと戦う必要はなくなったけど、目的地が同じでは、必ずどこかで(おそらくは、希望の星をめぐって)ロストチャイルドたちの群れとぶつかってしまうことになる。あれだけの数のロストチャイルドたちを相手にしたら、突破することはできない。
それは地下の瓦礫の山のところで、はじめてロストチャイルドと遭遇したときのできごとで、まめまきには(痛いほど)よくわかっていた。
……今のまめまきではロストチャイルドの群れには勝つことはできないのだ。(くやしい。ちくしょう。……泣きそうだ)




