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第33話 ネット友達

 部屋に取り残された天野と久美は、気まずい雰囲気にとらわれている。

 その空気を壊してくれたのはアシカビの声だった。

 ポンと光の粒子を散らしながら、突然の登場である。


「久美ちゃんいる〜? マスターが呼んでるよ〜」


「あっと、その…… 天野君ごめんなさい…… 」


「い、いや…… こっちこそ」


 お互いに視線を合わせないように、しどろもどろに話す。

 そのような二人のやりとりに(ハテナ)を頭に浮かべていたアシカビだったが、急に姿勢を正し、目をパチクリとさせると、


「ふ〜〜〜ん」


 意味ありげにうなずいた。

 そして、それを合図にしてか、カムスもタカミの横に現れる。

 そしてカムスは、タカミにすがり付いた。


「タカミなぜそのような時に、私を呼んでくれないのですか」


 涙目で登場の第一声がそれである。


「タカミ…… お前…… 」


 今までの天野達に起こった事を共有したのだろう。


「この様な事象は、エデンを作成する私達にとっては重要なサンプルですから」


「サ、サンプルって…… 」


 抗議の声をあげようとする天野と久美の顔は、真っ赤である。

 タカミは澄ました顔をしていたが、スッと天野の前に立つと。

 その頭を下げた。


「マスター、このたびの件申し訳ございません」


 発表会から先ほどまで、一連のことに対するものだろう。

 文句を言おうとした先での謝罪に、天野は次の言葉が出てこなかった。


「アシカビさまの報告と重なりますが、加賀見助教授が私の報告を求めています」


 そして、報告(仕事)の件である。


「わかったよ」


 諦め混じりに答えると、天野は足を扉の方に向けた。

 

 移動の途中、天野は加賀見助教授に久美が呼ばれていた事を思い出す。


「そういえば、あの後加賀見先生に呼ばれていただろ。何の話だったんだ?」


「ああ、あれね。タマチムがタカミのシステムがもうすぐ完了するから、完了したらどのようなシステムなのかを、報告書として提出しろって言われたの。当事者を差しおいてね」


 そう言う久美は何故か笑顔だった。

 それに困惑する天野は、ごまかすように別の話を振った。


「と、ところで豊野は何で、加賀見先生とそんなに親しいんだ?」


「ん、だって友達だもん」


 あたり前のように答える。


「と、友達?」


「そう、友達」


 そこから久美は言葉を続ける。


「昔、流行ったオンラインゲームで知りあったの」


「え? 加賀見先生が?」


「七年前くらいかな〜、その頃は、まだタマチムも学生だったんだから。別に変じゃ無いじゃない」


「加賀見先生の学生時代って、確か海外留学だっただろ?」


「だからオンラインゲームだったのよ。考えてみてよ、若い女の子が留学してて、そりゃあタマチムが語学バッチリで友達がたくさん出来たとしても、やっぱり寂しかったと思うよ」


「いや、ちょっと想像つかなくてな」


 加賀見先生が帰国子女と言う話は聞いた事がある。

 だが、久美とネットを通じての知り合いとは思いもよらなかった。

 そして、その頃の事を久美は喋り始めた。


「私がそのゲームで入っていたギルドが、強くてチャットでも面白い人たちばかりでねー、ある時ワールドサーバーでアイテム売買した方が儲るって聞いて、何回か行った時にそこでタマチムと出会ったの」


 天野もネットゲームはのめり込むほどやった事があるので、その雰囲気は何となく感じとった。


「その頃、タマチムは始めたばっかりだったから、ボスの倒し方とか、アイテムの取り方を私が教えてやったの」


「全然、想像出来ないんだが…… 」


 雰囲気は感じとれても、想像は出来なかったらしい。


「向こうは本当に勉強しなきゃ卒業出来ないから、長時間一緒にゲームしたのは数えるほどしか無かったけど、すぐに強くなったよ。特にボスの攻略方法なんか、他のやり込みプレイヤー以上に発見するの早かったなー」


「へぇ」


「けど、タマチムがこのゲームにはまったのは、AIのアシスト&カバーシステムってやつだったみたい」


「ゲームのAI? アシスト&カバー?」


「そのゲームには、各プレイヤーに妖精とかモンスターのサブキャラが付くんだけど、ゲームのうたい文句にサブキャラと会話が出来るってのがあって、当時としては結構本格的なAIシステムを組み込んでいたんだよ」


「ふうん」


「それでね、タマチムはゲームサイトから開発チームを割り出して、開発者とかコンタクト取って、システムの概要とかメールでやり取りしてたらしいの」


「…… 」


「で、自分の専攻だからとか何だかんだで、自分でAIを組んじゃったの、それがアシカビの原型ってわけ」


「パ、パネェ」


「そして、そのゲームの開発者ってのが私のお父さんってわけよ」


「はぁ⁉︎ 」


 思わず間抜けな声を上げてしまう。

 彼女達のつながりに、ビックリする天野。

 だが、ちょっと気になる事が浮かんできた。


「けど、そんな話して良かったのか?」


「なにが?」


「何て言うか、プライベートな事だろ?」


 久美はニコッと笑う。


「一応、口止めされてるけど。いいの」


「口止めって…… 」


「いいの!」


 久美は天野の言葉を言葉で塞ぐ。


(だって、私も刀那くんの事知ったから)


文法とか構成とか色々問題があると思いますが、このまま進めていきます。

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