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【ハズレ職】素材採取士の私。お金のために採取していたら世界最強になりました。10000pv突破  作者: 異世界文庫 きらっち


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26話 初級Dランクダンジョンで激レアアイテムドロップしました


翌朝。


「……んん……」


ラウラは目を覚ました。


窓から朝の光が差し込んでいる。


「朝……」


ベッドから起き上がる。


「今日は……」


そう。


いよいよ――


ダンジョンだ。


「ダリアさん、おはようございます」


「おはよう、ちみ」


ダリアはすでに起きていた。


そして、机の上には大量の瓶が並んでいる。


「…………」


ラウラは瓶を見る。


「これ……」


「うむ!」


ダリアが胸を張る。


「万能ポーションと聖水だ!」


「すごい……」


「それから毒薬も作っておいたぞ!」


「ありがとうございます!」


ラウラは嬉しそうに頷いた。


これなら、ダンジョンでも安心できる。


たぶん。


二人は荷物をまとめると、冒険者ギルドへ向かった。


「おはようございます!」


「おはようございます、ラウラさん、ダリアさん」


受付嬢が笑顔で迎える。


「今日はダンジョンの通行書をお願いします!」


「はい。初級Dランクですね」


受付嬢は書類を用意する。


「初級Dランクダンジョンは、すべて五階層までとなっています」


「五階層……」


「比較的弱い魔物が出現するダンジョンです」


「なるほど」


「現在、入場できる初級Dランクダンジョンは十五か所あります」


受付嬢が地図を広げる。


そこには――


1


2


3


……


15


と数字が振られていた。


「それぞれ番号で管理されているんです」


「どれにしましょう……」


ラウラは地図を見る。


「1番……」


「2番……」


「3番……」


「うーん……」


どれがいいのか分からない。


「こっちが近いのかな……」


「いや、こっちか?」


ラウラが悩んでいると――


ダリアが地図を覗き込んだ。


「ふむ……」


そして――


「ここはやはり!」


ビシッ!


指を突きつける。


「13番だ!」


「……13番?」


「うむ!」


「理由は?」


「なんとなくだ!」


「…………」


ラウラは少し考える。


「……まぁ、いっか」


「そうだろう!」


こうして二人は――


初級Dランク・第13番ダンジョン


へ向かうことになった。


そして。


「ここですね」


目の前に現れたのは、大きな洞窟だった。


「洞窟タイプか」


ダリアが入口を眺める。


「中は暗そうですね……」


「松明もあるぞ」


二人は準備をして、洞窟へ入る。


「…………」


中は薄暗い。


壁にはところどころ魔法の光が浮かんでいる。


「これがダンジョン……」


ラウラは周囲を見回す。


ダリアが説明する。


「ダンジョンには、ここにしか出ない魔物もおるのだよ」


「ここにしか?」


「うむ」


ダリアは指を立てる。


「たとえば――スライムとか」


「スライム……」


「初級ダンジョンなら、それほど強くない魔物が出る」


「なるほど」


ラウラは頷く。


そして――


「でも!」


ラウラが元気よく言う。


「魔物より素材です!」


「そうだな!」


二人の目的は決まっている。


ダンジョン攻略ではない。


素材採取。


そして――


金儲け。


「《素材感知》!」


ラウラがスキルを発動する。


すると――


「……!」


周囲から大量の反応が返ってきた。


「あります!」


「何がある?」


「いろいろです!」


ラウラが走り出す。


「こっち!」


「おう!」


まず見つけたのは――


「サファリ鉱石!」


「ほう!」


次に――


「ランドル鉱石!」


「またか!」


そして――


「パル鉱石!」


「おお!」


ラウラは目を輝かせる。


「こんなに……!」


地上ではなかなか見つからない鉱石。


それがダンジョンの壁や地面の中に、大量に眠っていた。


「これはすごいです!」


ラウラはどんどん採取する。


カンッ!


カンッ!


カンッ!


鉱石を掘る。


魔法の鞄へ入れる。


さらに進む。


「……あ!」


「どうした?」


「光草です!」


壁際に、淡く光る草が生えている。


「また光草か!」


「これも採ります!」


ラウラは嬉しそうに採取する。


「聖水になりますからね!」


「金貨十枚だな!」


「はい!」


二人の目が輝く。


採取。


採取。


採取。


ダンジョンに入ってからというもの、ラウラはほとんど立ち止まらない。


「ラウラ、そろそろ――」


「ありました!」


「……」


「こっちにも!」


「……」


「ここにも!」


「…………」


ダリアは思った。


この子。


ダンジョン攻略より採取のほうが楽しそうだ。


その時――


「…………?」


ラウラが顔を上げた。


何かいる。


ぷるぷる。


ぷるぷる。


「…………」


ラウラは固まった。


「……ダリアさん」


「どうした?」


「あれ……」


指を差す。


そこにいたのは――


半透明の身体を持った魔物。


ぷるん。


ぷるん。


「スライムだな」


「…………」


ラウラの顔が引きつる。


「気持ち悪いです……」


「そうか?」


「ぷるぷるしてます……」


「スライムだからな」


「近づきたくないです」


「ではどうする?」


ラウラは少し考える。


そして――


魔法の鞄から。


ただの石を取り出した。


「これで……」


構える。


「投げます!」


「おう!」


ラウラは思い切り腕を振った。


「えいっ!」


ヒュンッ!


ゴッ!!


石がスライムに直撃する。


「…………」


スライムが揺れる。


ぷるん。


そして――


「…………」


動かなくなった。


「え?」


ラウラが目を丸くする。


次の瞬間。


スライムの身体が――


ズズズズ……。


地面へ吸い込まれていく。


「えぇ……」


完全に消えてしまった。


「倒したのか?」


ダリアが近づく。


「たぶん……」


ラウラも恐る恐る近づく。


すると。


地面に何かが落ちていた。


「……?」


ラウラが拾い上げる。


「これは……」


小さな石。


半透明で、内部が淡く輝いている。


「スライムのドロップ品ですか?」


「そうだろうな」


ラウラは首を傾げる。


「スライムって、解体はできないんですね」


「液体みたいなものだからな」


「なるほど……」


ラウラは石を《素材感知》する。


「…………」


そして。


「スライムストーン」


「…………」


ダリアの動きが止まった。


「…………なんだと?」


「スライムストーンです」


ラウラが見せる。


ダリアは慌てて受け取った。


「ちみ!」


「はい?」


「スライムストーンじゃと!?」


「はい」


ダリアは石を光にかざす。


「間違いない……」


そして。


ニヤニヤ。


ニヤニヤ。


「……?」


ラウラは不思議そうに見る。


「どうしたんですか?」


ダリアが肩を震わせる。


「ちみ!」


「はい!」


「これは――」


ビシッ!


「激レア中の激レアだぞ!」


「えっ!?」


「スライムストーン!」


ダリアは興奮しながら説明する。


「大まかに言えば魔石の分類に入る!」


「魔石……」


「しかし、性質がまったく違う!」


ダリアはスライムストーンを握る。


「これを武器に埋め込むのだ」


「はい」


「そして魔力を流す!」


「はい!」


「すると――」


ダリアがニヤリと笑う。


「武器そのものがスライム状になる!」


「……え?」


「魔力を止めれば――」


元の形に戻る。


「つまり!」


ダリアが勢いよく指を立てる。


「折れても!」


「はい」


「欠けても!」


「はい」


「魔力を流せば――」


ダリアが叫ぶ。


「元通りなのだよ!」


「…………!」


ラウラの目が輝く。


「すごい!」


「すごいだろう!」


「便利ですね!」


「便利だ!」


「売ったら……」


「うむ」


「高い……?」


ダリアはニヤリと笑った。


「ものすごい金額になる!!!」


「…………!」


ラウラの顔が輝いた。


そして――


「じゃあ……」


ラウラはスライムストーンを見る。


「スライム、たくさん倒さないとですね!」


「その通りだ!」


二人は顔を見合わせる。


「金になりますね……」


「なるぞ!」


こうして――


二人の目的が決まった。


ダンジョン攻略?


もちろんする。


だが、その前に。


スライムを見つける。


「いた!」


ラウラが叫ぶ。


「投げます!」


ヒュンッ!


ゴッ!


「次!」


またスライム。


「えいっ!」


ゴッ!


「またいました!」


「投げろ!」


ゴッ!


ぷるん。


ズズズ……。


そしてドロップ。


たまにスライムストーン。


またスライム。


また石。


またスライム。


また石。


二人はひたすら歩き回った。


「スライム!」


「投げます!」


「スライム!」


「投げます!」


「またスライム!」


「投げます!」


そんなことを繰り返して――


一日。


二日。


三日。


四日。


五日。


そして――


六日後。


「えいっ!」


ゴッ!


スライムが地面へ吸い込まれる。


ラウラはドロップしたスライムストーンを拾う。


「これで……何個目でしょう?」


ダリアは隣でスライムストーンを眺める。


「数えるのをやめた!」


「ですよね……」


二人は現在――


第13番ダンジョン・二階層。


六日間、ひたすらスライムを狩り続けていた。


「……ダンジョンって、こんな感じでしたっけ?」


ラウラが首を傾げる。


ダリアは笑う。


「金になるなら、これでいいのだよ!」


「それもそうですね!」


二人はまた歩き出す。


そして――


「あっ!」


「いたぞ!」


またスライムが現れた。


ラウラは石を握る。


「いきます!」


「投げろ!」


「えいっ!」


ヒュンッ!


ゴッ!!


今日もまた――


スライムストーンが増えていく。


そして二人はまだ知らない。


このダンジョンには――


スライム以外にも、もっと価値のある素材が眠っていることを。


――続く。

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