師匠、どうしたらよいのでしょう。
いや、本当、もう、どうしようか。
何度目かわからないほどため息をついたが、また、一つため息をつきたくなった。
私はしがない魔女だ。
しかも、できが良いわけじゃない。
凄い魔法が使えるわけでも、万能な薬を作れるわけでも、呪いが上手なわけでもない。
師匠いわく、ポンコツ魔女。
師匠は、凄い魔女だったよ。
魔法だって、上手だったし、薬だってなんでも作れた。
呪いかけるのも上手だったんだ。
あっちこっち、色んな王子様やお姫様、その他もろもろに呪いかけまくったんだから!
「ちゃんと、解ける呪いだからな。感謝されることすらあったぞ。」
まぁ、ほぼ依頼だし。
お支払は金貨でどうぞ!
師匠の自慢だったりする。酒が入るとエンドレスだから困る。
ちなみに、師匠の友人らも同じ感じだ。思い出して、ため息をついてしまった。
なんで、そんな師匠と師匠の友人らの話をしたのか。
そんなの簡単だよ。
師匠や師匠の友人らが、私の現在の状況だったら納得できるって話よ。わかるかな、諸君!見てみなさいよ!ガッチリとついた手枷と足枷を!
「お願いします!これ取ってもらえませんかー!」
虚しく、声が牢屋に響くだけ。
私は、捕まった。
北の森で細々と過ごしていたのに、急に馬に乗った剣士が現れてね。
「お前が北の森の魔女か?」
って、言ったから。
「どちら様ですか?」
って、言っただけなのに捕まった。
知ってますか?北の森に住んでるのは、現在私だけなんだよ?
あくまで、私は師匠の弟子の魔女なんですよ?きっとさぁ、彼が探してた魔女は師匠だと思うのよねぇ。
今、思えばだけど。
「人違い、いや、魔女違いだと思いますー!」
私の訴えは、またもや虚しく響いただけだった。
師匠!助けて!




