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無銘〜怪異に堕ちた僕達〜  作者: ミリな所持金(ry
第三章 二回戦
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3-48 狗&ウー3

「さて……仲違いしかけてるとこ悪いけど、婆さん。退場してもらうぜ?」

「ガキども……あんまり年上を舐めるんじゃないよぉ!!」

「ほぉう、さしずめ儂はメインディッシュといったところかの?」

「ああ、大物は後に取っておく主義なんだ。なあ、ウー?」

「……ああ。それにマズイものは先に処理するのが道理であろう。」

「キイィィィィィィィィ!!」


 ……怒髪天を衝く、とはこのような状況を言うのだろう。キリコの怒りに合わせて、薄汚れた長い白髪が空に向けて持ち上がる。そしてキリコの体から赤黒いオーラが立ち上る。


「殺(や)ってやる……全員殺(や)ってやるぅぅ!!」


 キリコはいつの間にか手に持った鉈をブンブンと振り回したかと思うと、頭上に大きく掲げ……。


 ーー地面へと振り下ろす。


「『戦器万来(ラスティ・ネイル)』ッ!!」


 地面に鉈がぶつかるのと同時に、キリコの周りの地面から実物より数倍は大きいであろう刀・西洋剣・包丁・鉈などの武器が空中に向かって出現する。


「キリコっ! 儂まで巻き込むとは良い度胸じゃのう!」

「煩い煩い煩い!! 皆殺すっ!! 狸、アンタもだよ!!」

「ちっ! ヒステリックすぎんだろ!」


 各々武器の隙間を縫うように避けたり、空中に向かって逃れ攻撃を避ける。


「クッ……! 忌々しい……! なにが“錆びた釘(ラスティネイル)“だ、全く違うではないかっ!」


 空中に居たウーは切先だけを避ければ良いので、比較的避けやすく悪態をついているが、こっちはそれどころではない。避けた先避けた先に新たに武器が出現する。まるでトゲの飛び出す床のようだ。

 協力関係である狸にもお構いなしの攻撃のため、視界端に映る狸にも攻撃は当たっているようだった。今や狸の視線は敵意に変わっており、隙あらばキリコの動きを封じるのも辞さない雰囲気を醸し出している。


「ウー! いけるか!?」

「任せよ!」


 ーーバリィ!!


 ウーの雷撃が放たれたが、キリコに当たることはなかった。回避したからだ。しかし、技は止まる気配が無い。


「クソっ! キリコを殺(や)らねぇと止まらないのか!」

「キャハハハッ! ほぉら! 殺(や)ってみな!」

「……小僧共ぉ! 儂に合わせろぉ!」


 ーー突如。

 ーーキリコの背後に狸が現れる。


 狸の放った下段払いの蹴りにより、キリコは仰け反るように大きく体勢を崩す。


「ウー!」 

「分かっておる!」


 キリコの斜め下から鎌鼬を出現させ、空中へと打ち上げる。一矢報いようと苦し紛れに包丁を投げつけるも、ウーの雷撃で防がれてしまう。


「好き勝手しおって……疾く消えよ!!」


 ーーバリバリィ!!


 ウーの放った最大威力の雷撃により、キリコは行動不能となり、粒子化が始まった。しかし、狸は鬱憤を晴らすかのように、憎らしげにキリコの残骸を叩き潰す。


「……さて。……小僧共。意図しない形で共闘することになったが……ここからが本番じゃぞ?」

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