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無銘〜怪異に堕ちた僕達〜  作者: ミリな所持金(ry
第三章 二回戦
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3-34 陣取り合戦1

 激昂したウーに追いかけられつつ、未占領地を目指す。道中はおかしい様子も敵の気配もない。神様と出逢ったら最悪だな……と考えていたら、不意に神様からチャットが飛んできた。


『ゴミカス諸君生きてるかー? 鏖殺(みなごろし)タイム、折り返しを迎えたぞ〜。』

『生意気言ってたゴミカス共は処分したけど、まだまだ彷徨くから出会ったら諦めてね(^^)』


 ……嫌な知らせだ。この先また神様に鉢合わせるかもしれないと思うと身震いがする。あの技の数に体力。もう一度出会って勝てる気がしない。


「みんな、チャットは見たか? 神様はマジでヤバい。何かあったら一目散に逃げてくれ。誰かの為に残るのは無しだ。全員、一斉に、バラバラに逃げるんだ。」


 ここでチームが全滅したら、勝ち目はほぼ無いと言っても良い。30分で局面は大きく変わる。そして、ここからの1時間はさっきよりも激しい陣地取りが繰り広げられるだろう。


「狗くん。もう少しで未占領の陣地に着く。あまりナーバスにならないようにね?」

「……ああ。あくまでみんな共通の意識を持ってもらいたかっただけだ。深い意味はない。」


 恐らくこの先2つの未占領地をかけて、戦いは起こるだろう。それもウーを一度死亡させてヴィナスのチームだ。正体不明が1人に能力不明が1人、そしてまだ見ぬメンバーが1人。不安要素ばかりだが、それについてどうこう言っている場合ではない。


(ウーを殺してくれたんだ……。しっかり借りは返さないとな……!)

「……狗。オレが死んだのは貴様のせいではない。あまり気負うな。」

「……ウー。……悪い。そういうつもりじゃなかったんだが……。」

「貴様の辛気臭い顔を見るなど、オレが不快だ。それに紅狐が不安がる。さっさと元の調子に戻らんか。」


 言葉は刺々しいが、ウーなりの鼓舞のつもりだろう。素直に言わないあたりがウーらしいが、気持ちはありがたい。


「……うしっ! じゃあ改めて行くとするか!」



 ーーー未占領地Aーーー


 最初の未占領地は音もなく、静かな建物街の一角にあった。牛車形態の天輪の走るガラガラという音だけが聞こえる。相手側からすれば、敵が来たことは丸分かりだろう。


「……な、なんだか静かすぎますね……。」

「あーちゃん、だいじょうぶ?」

「は、はい……。」

「私が付いている、安心してーー」

「貴様は周囲を警戒しろ、ふざけていると轟雷を叩き込むぞ。」

「……嫉妬か?」

「チッ……くだらん。敵意を向けるなら、それこそ敵に向けよ。」


 また2人でギスギスタイムを始めやがった。頼むから警戒する時くらいは仲良くしてくれ。2人ともお互い特定の相手に御執心だし……コイツら、同族嫌悪か?


「アホなことやってないでさっさと占領するぞ。」

「……承知した。」

「……フンッ。」

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