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ある少年の日常2

ある日トーチの街を統括する領主様から旅芸人一座“アイドール”に手紙が届いた。


それを読んだ座長さんは直ぐに館の方へ出向いた。


座長さんが帰ってくると・・・


領主様から豊穣祭を大々的に盛り上げて欲しいと依頼されたことが僕たちに告げられた。


しかも中央広場のメインステージで!である。


トーチの街の豊穣祭りは1年に1回行われる伝統的な祭りで街の住民たち総出で盛り上げる。しかも力の入れようが半端ない!毎年街の外から多くの観光客が集まる。そんな中で中央広場のメインステージは知名度が高い実力者達が集う。数年前は世界一の劇団、座長の師匠が率いる“女神の宴”が鳥を飾ったこともある。そんな中で“アイドール”が選ばれることは本来ならばあり得無い。


今回トーチの街に来たのは豊穣祭りに合わせてのことで、祭り中は酒場で仕事させてもらおうと思っていたのであるが嬉しい誤算である。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


これには僕を初め芸人の皆は驚きながらも大喜びした

あたりまえだよね。だって今まで酒場で演奏・歌うなどの小さな仕事の依頼しか無かった僕たちには初めての大きな仕事なんだもん!

座長さんの話では小さな依頼の積み重ねで評判になり、今回依頼されることになったらしい。

小さなことでも努力すれば報われるってこういうことを言うんだろうなぁ。


これを機会に僕たち有名になれるかもしれない!座長さんの夢のためにも何としても成功させないと!


でも豊穣祭まで2か月程しか無い・・・しかも豊穣祭出演の依頼料は貢献度で決定するから、祭りが終わらないと支給されないらしい。

酒場での仕事を継続しつつ、準備を進めないといけないのか~。中々に切迫した状況じゃないか?



そして皆で会議した結果、冒険者ギルドに依頼して祭までの間、お手伝いさんを雇おうということになった。


どんな人がくるのかな?


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「失礼しま~す。冒険者ギルドより依頼を受けて参りました」


依頼を出してから数日後テントに一人の冒険者が訪れた。おそらくギルドの依頼書を見てきたのであろう。


依頼料が周りの依頼よりも相当低く長期間に渡っていたため、依頼を受ける人が現れないのでは無いかと心配していたのであるが・・・そんな心配も杞憂であったらしい。


冒険者の声を聴くと同時に接客を担当するポルクはテントの入口へ飛んでいく・・・


冒険者の容姿を見たときポルクはフリーズした。なぜならそこに立っていたのは想像していた屈強の戦士ではなく、“絶世の美少年”という言葉がぴったりの人物であったからだ。


年は10代前半であろうか?ポルクよりも若干年上に見える。


大きな茶色の瞳に長いまつげ、雪のように白い肌、柔らかそうな茶色の長い髪の毛は1本に結んでいる。

服装は見たことが無い形の黒い服、黒のブーツ、黒いマントと全身黒ずくめである。


身体は華奢そうで非力な魔法使いなのかと思われたが杖をもっておらず、その代わり腰には剣が携えてあった・・・そんなか弱そうで剣を振れるのであろうか?


そんなことを思いつつ我に返ったポルクは冒険者であろう少年に話しかける。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「おお~!よくいらっしゃいました!僕は旅芸人一座”アイドール”のポルクと言います。さぁどうぞ中へ・・・冒険者様1名ご来店で~す!」


「「「「「いらっしゃいませ」」」」」


冒険者の声に反応してあちこちから挨拶が飛び交う。接客業にとって最初の挨拶は大切なのだと僕たちは座長から常日頃から言われ続けているため習慣化してしまっているのだ。


でも、なぜか冒険者の人は僕たちの挨拶に首を傾げている・・・何でだろう?


まぁ僕の指示に従って付いてきてるから良いんだけどね。


応接室に向かう途中練習場所を通り過ぎようとしたら姉のリリアンに声をかけられた・・・僕じゃなくて冒険者の少年の方に。


「えっ!?サクヤ君!?何で?」

「仕事できたんだよ」


驚く姉に少年は親しげに話している。酒場で歌っている姉はそれなりに知り合いも多いので声をかけてくることもあるのだが、客との関係とは違う気がした。


「リア姉、この方と知り合いなのですか?」


不思議に思ったので姉に聞いてみる。


「ほら、いつも話してるでしょ?一緒に魔法の授業に出てるサクヤ君だよ!」


その姉の返答に再びポルクはフリーズした。


えっ!?その人ってあれだよねリアリリアンのことが話してた・・・

『1日目で魔力循環を成功させ、2週間で4属性を魔力操作でき、元聖騎士団長を投げ飛ばし、酒場に居た屈強な冒険者たちを腰砕きにし、でも文字の読み書きは出来ない』っていう・・・言っては失礼だけど人間の理から外れてるような異常な人だよね?


まさか~そんな人がこの人なわけないじゃないか(笑)


・・・でもさっき確かに“サクヤ”って言ってたよね。つまりやっぱり本物!?


てっきりそんな規格外の人だから身体とかも人間の理から外れるような大男を想像してたのに・・・ある意味規格外な美貌を持つこんな僕と幾つも違わない少年だなんて!


そして思わず出てしまった言葉が・・・


「えっ!あなたがサクヤさん!・・・想像と違う(違い過ぎる)・・・」


「「えっ?」」


僕の発言を聞いた2人には大層不思議そうな顔をされてしまった。




なかなか本編に辿りつかなくて申し訳ありません。ポルクがフリーズするので思ったように話が進まず・・・って人のせいにしては駄目ですよね。次でポルクの話は終わらせるつもりですので温かな目で見守って下さると嬉しいです。

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