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マーリンの正体

字数が少ないですが・・・投稿します!

豊穣祭まであと1か月と迫ったある日、マーリンは5段重ねの大きなお弁当箱を持ち旅芸人一座”アイド~ル”のテントに向かっていた。芸人の皆さんは今の時間は豊穣祭にむけて練習中のはずである。


なぜマーリンがテントに向かっているのかというと、差し入れを名目にサクヤの保護者として一度挨拶に行こうと前々から思っていたからである。それに・・・


(中央広場での披露とか”前世”で観たような芸能人のライブには及ばないだろうけど、相当大規模だよな~。ちょっとルール違反だけどチラッとでも観れたら良いな~。ライブの舞台裏とかワクワクするな~!)


という相当個人的でミーハーな理由も交じっているようである。


この世界で”万能の賢者”という肩書を持っている男”マーリン”の前世では、サクヤがセレスティアにやってくる前の世界・・・地球という星の日本という国に住んでいた。つまり、”転生者”なのである。


なぜ桜夜に打ち明けなかったのかというと、当時彼女は大分混乱しており、自分の身の上話をすると更に複雑になると考えたためである。そして最初に話しそびれた結果お互い忙しくなり現在も話すタイミングが掴めていない・・まぁそのうち機会があれば話そうとマーリンは思っている。


話を戻すと、200年程前にあるエルフ夫婦の間に褐色の肌を持ったエルフの男の子が生まれた。言わずもがなセレスティアに転生した当時のマーリンである。しかも、マーリンは生まれた時から前世の記憶があった。


前世での彼の名前は七海優ナナミ ユウ看護師を目指す20歳の学生であった。勉強は程々にこなし、サークル活動に青春を捧げ、自身で服をリメイクするほどファッションが好きで、家事全般が得意という特徴はあるがごく普通の日本人男性であった。サークルはダンスサークルに所属していて2年にあがり正式に部長になった。まぁ先輩がたまにしか来ないので1年生の時から実質運営は七海が行っていたのであるが・・・彼は将来的に”歌って踊れる看護師”になることを目標に日々サークル仲間と練習に励んでいた。


ある日いつも通りに自転車で通学途中「ワンちゃん可愛い~!」とよそ見していたところ信号無視の車に突っ込まれあっけなく死んでしまった・・・気づけば知らない場所にいて赤ん坊になっていたというわけである。


最初は現在自分が置かれている状況に混乱していたのであるが、赤ん坊の身体であったため何が出来るわけでもなく次第に慣れていった。


それから両親の会話などから言葉を自然に学び、この世界に”魔法”があることを知った。


某有名RPGゲームでも戦士よりは魔法使い、勇者よりも賢者になりたい彼にとっては朗報であり、すぐにのめり込んでいった。


努力の結果、元々の魔力量事態は高くない彼であったがそれでも一般の魔法使いの何十倍もの魔力量まで上昇し、魔力操作は他に追随する者は居ないほどのレベルに到達した。他にも、新たな魔法や魔道具の開発、魔法教育の改革、魔法学校の設立、魔物の大量討伐、竜討伐など現在に至るまでに数々の功績を残している。しかし、どの国や機関にも属さずマイペースかつフレンドリーに民衆の生活の手助けをしてきた彼に民衆は親しみを込め、何時しか”万能の賢者”と呼ぶようになったのである。


まぁ彼にとってはマイペースに生きてきた結果であるので、それほど重要なことでは無い。強いて言うなら、保護者的なオーラが全開なので見た目が良くても人から恋愛対象に見られず、前世と現世を通して交際経験が皆無であることであるが・・・これに関しては彼はもう諦めている。


(子ども達に囲まれている今の生活は楽しいし、これこそリア充だよね!)


という負け犬的な考えをしているうちにテントに到着したので、入り口の布をパサッとめくり中にいるであろう人たちに向けて声をかける。


「御免下さ~~い。こちらでお世話になっているサクヤ君の知り合いのマーリンという者ですけども~~。差し入れをお持ちしました~~。」


話が進まなくて済みません!

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