グニャグニャ
左江内 光眼。彼女は自宅から人が消えてしまったのを、最初は不思議がったが……途中からどうでも良くなってしまって、あきらめた。
そうして朝になり、唯一普通に話しかけてくれるクラスメイトと待ち合わせして登校する。
そこまで仲良くはないが、家が近いのと周りからの支持を得たいのだろう。頭がちんぷんかんな光眼でも邪な下心は透けて見えていて、そこまでしてまでクラスに居たいのかと逆に関心すらしている。
名前は、忘れた。すみ子だったか、スミレだったか。
「今日は身体測定の日だわぁ~、嫌だなあ」
「へー。そうなんだ」
「もう左江内さんって先生のはなs――」
雷が落ちるような凄まじい音がして横に居たクラスメイトが消えた。軽トラックがブロック塀に突っこみ、煙をあげている。
「あっ」
事故だ。
慌てて駆け寄ると、クラスメイトの身体がひしゃがってめり込んでいた。もう息もしていないかと思われたが……。
「いたぁい……ママ……助けて」
「生きてる! 良かった。保健室から連れて行かなきゃ……!」
「ママ……ママ、いだいよ、だれが」
「ヨイショッ! すみ子さん、今、連れていくからね」
トラック運転手の頭からは結晶が生えて、ガックリと俯いている。助からなかったのだろうか。
「人って結構重たい」
アッチャコッチャになった身体を背負うと、左江内 光眼は歩き出した。そうしてほんの少し気になった事がある。
「コレ? 夢かな……?」




