心情 信条
左江内 光眼は。
光眼は周りから避けられ、嗤われて、指をさされていた。
――電波とか、メンヘラ女、ヤバいヤツってクラスメイトから呼ばれているけれども。ただの夢見がちな女の子だよ。
この世界には妖精や魔法の世界があると信じている。魔法少女だって、ユニコーンだって。
さしてや妖怪も神様もいると信じている。
そう、高校生になってまでも頑なに信じてきたのだから。
「ボクは信じてるの! この世界が本物だっ!」
ユニコーンの角に手をかける……が引き抜きたくはなかった。あのケイテキと会話をしていた光眼にはユニコーンの角はなかった。
抜いたらきっと自分自身の大切な、たくさんの宝物がこぼれてしまう。
そんな気がして、角に気持ちを込める。
ナタで経つしかない四ツ目がいるのなら、自分はすべてを台無しにできる魔法が欲しい。
(お願い! ユニコーン! ボクにも力を貸してよ)
ドロドロに溶けていったファンタジーの世界の住人の置き土産にありったけの汚いものを流し込む。
辺りが閃光に包まれて、爆音を立てて破裂した。
「何?!」
ケイテキたちの声がして、周りに大きなクレーターができているのに気づき豆鉄砲を食らう。
「わははは! さすがだぞ! 四ツ目の過去! いや、眼の娘! 私の予想を裏切ってくれる!」
野良猫の姿の、サルタビコが豪快に笑う。スタリと傷まみれになったキケンの顔に降り立った。
「キキキ。お前もまだ若いな。修行とやらが足りないんじゃないかね?」
「サルタビコ! 貴様!」
挑発され激昂したが、動けないのか呻くだけだ。
「キケン? 何があったの」
「君が力を使ったから、こうなったんだ。断罪の四ツ目、骨断の四ツ目よりも強力な、何かをね」
「え、えっ? ボクが?」




