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おまじないを
おばあちゃんは光眼に目がたくさん書かれたお守りをあげて、これは貴方を守る大事なものよ、と日々、言いつけた。本人はどうでも良かった。
光眼を守るものはどこにもいないから。
ベッドでお守りを眺め、指で目玉の一つをなぞった。魔法のおまじない。
世界がもっと楽しく、自分自身の思い描くものになりますように。
パアン!
お守りの中身の紙が一部破けた。
(え、今、ボク……えまじないを使った?)
サアッと窓を開けてすらいないのに寒々しい風がフワリと頬を撫でる。背筋が寒くなる。
今のはなに?
(ボクはまた、何かを)
おまじないなんて存在しないではないか。そもそも世界におまじないがないから、空想がある訳で……。
自らの矛盾に、光眼はまぶたを閉じ寝る事にして、毛布を被る。
おばあちゃんは居なくなった。毎朝、待ち合わせをしていたクラスメイトも。ムードメーカーも。
保健の先生も?
クラスメイトたちもナタで――
ふと意識が落ちて、左江内 光眼はスヤスヤと眠る。明日も楽しい1日が始まるだろう。




