旅の計画
なあ、サムイ。
お前、なんかやりたい事あるか?
5階の自分の部屋のベッドで、サムイに腕枕をして髪の毛を触りながら話しだす。
「やりたい事?んー、特にこれって言うのはないけど、
せっかく癒しスキルがあるんだから、困ってる人を助けられたらって思うかな。
まあ、アツイに褒められたいって気持ちのが大きいけどー。
悪い奴はやっつけたいし、良い人は助けたい。
んー、今、みとこうもんって浮かんだよ?
なに?みとこうもんって。」
「あー、あははは、そりゃあ前世でやってた劇でな、
昔のえらーい人が、世の中を歩いて回って悪い奴をやっつける話だ。
ただし、あれは偉い人だって事をみんなが知っている事が前提での話でな、
あー、そうだな、サムイなら偉い人とか関係なくスキルで謝らせる事が出来るのか。
いいんじゃないか?
世直し道中 膝栗毛
旅にでも出るか?」
「え!あ、もちろんアツイも一緒だよね!
アツイとなら一緒に旅するの楽しいだろうなあ。」
サムイがアツイの腕から起き上がり、アツイの胸の上に乗り、アツイの目を見て話す。
「あー、俺か。
行きたいのは山々だが、公爵家当主としてここを長く留守にしていいものか・・・
携帯みたいなのがあれば・・・連絡さえつければ行けるか?
そうだな、魔道具屋のじいさんに作れるか聞いてみるか。」
アツイがサムイの髪をいじりながら話す。
「今現存する魔道具で通信出来るのがあるし、ゲートもある。
ただ、全て場所固定なんだよな。
位置不明な所との通信が可能かどうかだな。
あ!サンガルでドローン飛ばしてたよな。
あれを作った奴の知識があれば、作れるハズ!
よし、早速連絡とって確認しよう。
サムイ、世直し道中、一緒に行こうな。」
「うん!僕にも何か手伝える事があれば言ってね。
ふふふ、アツイと一緒に旅行だ!楽しみだなあ。」
サムイはアツイの胸に頬擦りする。
「ふむ。サムイ、旅行行くまでに、乗馬をもっと練習しとけ。
まだ全速力で馬を走らせた事ないだろ。
いざって時には、必要になるからな。
落馬なんてシャレにならん。」
「ええー、速いの怖いんだよお。」
「じゃあ、特訓だな。
お前が怖いと思うと、馬も同調しちまう。
余計、馬に振り落とされてしまうぞ。慣れろ。
馬車で行ってもいいが、どこも遠すぎるし、道が決まってしまうからな。
どのみち、何かあったら馬に乗らにゃならんしな。
あと、一緒に連れていく従者決めとけ。
もし、イルを連れて行くつもりなら、戦えるように鍛えないと連れて行けないぞ。
俺が行こうとしてるのは、敵対国も視野に入れてるからな。
そうじゃないと世直しにならんだろう。
あと、必要そうな魔道具の案があれば教えてくれ。
じいさんに一緒に作ってもらう。」
「え、あ、もおおーアツイ!
いっぺんに色々言い過ぎだよお!
イルには相談してみる。本人の希望もあるだろうしね。
あとー、魔道具はー、何でも沢山入るリュックが欲しいかな。
あ!それか、リュックの中身がこの城の倉庫と繋がってれば、
補充も城の人に頼めば、食料なんかの心配はいらないよね。」
「サムイ!お前天才!それいいな。
ゲートと通信とドローンの複合技か。
これは面白いかも。
ちょっと急いで話付けて来る。
他にもなんかあれば、紙に書いといてくれ。
じゃあ、あと頼んだ。チュ」
アツイはサムイを抱きしめてから、キスをして、ベッドから出てマントを着る。
あっという間にライダーになったアツイは靴と手袋、眼鏡を装着して、ドアから出ていった。
バタン
「ちょ、もおおーーーアツイーーー!
僕の事置いてくのー? あと着替え早すぎ! もおー!」




