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聖邪混濁 〜寒い冬から暑い夏へ〜  作者: anishina
第三章 青年時代〜サンガル
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作戦会議と護衛

お風呂から出て、ジャックと一緒に4階の部屋に行く。


ベッドに飛び乗り大の字になる。

「はあーいいお湯だったなあ。ちょっと疲れたけどな。」


「そうですね。あんな事になるとは。

アイス達護衛は初めからそのつもりだったんでしょうが、

俺は聞かされてなかったんで、最初戸惑いましたよ。」


「えー、そんな風に見えなかったぞ?

ノリノリだったじゃん。」


「流石に、あの状況で俺も空気読みますよ。

まあー、俺も嫌いじゃないんで。

肌を合わせると、そのー、欲はでます。」


「ふーん、サムイ一筋って訳でもないんだなー」


「サムイ様とはしていません!あの人は雲の上の存在というか。

手を出したら俺の矜持が。ゴニョゴニョ」


「あー、ハイハイ。

俺は最後までしても、ジャックの矜持に関係ないんだ。あっそ。」


「アツイ様!そういう言い方は卑怯です。

俺は、矜持云々より、アツイ様を幸せにしたいって思ったんで・・・

やはり、間違ってたんでしょうか。」


「いいや、そんなことない。

今日二人と一緒に風呂に入れた。

俺は、それだけで幸せを感じてるよ。」


ジャックが俺の横に寝転がる。


「アツイ様のスキルは、ほんと厄介ですよね。

あなたの子供時代が不憫でなりません。

そう考えると、サムイ様は幸せな子供時代をお過ごしだ。」


「そうか。俺みたいなスキル持ってる奴なんていない方がいいんだ。

幸せならそれでいいじゃないか。」


「・・・さあ、寝ましょうか。俺が寝かせつけてあげますよ。」


「おいおい、俺はそんなに子供じゃないぞ。」


「いいから、いいから。むかーし、むかーし」


「え!何?なんで昔話なん?」


「クスクス、サムイ様が小さい頃に、俺にこうやってベッドで話してくれたのが

このむかーしむかーしから始まる可笑しなお話です。

俺が覚えてからは、こうやって、お腹をぽんぽんしながら寝かせてましたよ。」


とジャックは、片腕で頭を支えて横になり、俺のお腹をぽんぽんしだした。


「だから!お、おれはそんなに小さいガキじゃない!」


「いいえ、子供ですよ。さあ、俺が寝かせてあげますから、そのまま寝て下さい。」


ジャックはお腹をぽんぽんしながら、ゆっくり昔話を話し出す。


日本の昔話、桃太郎や浦島太郎を知っているのは、サムイが転生者だってことだ。

そうか。そうだったんだ。


ジャックにぽんぽんされて、まぶたが重くなって来て、

横にいるジャックに引っ付くように胸に顔を埋めて寝た。


ジャックが寝た俺の眼鏡を外して、ベッド横へ置いた。


「神様も大層、意地悪な事をなさる。

こんな優しい方なのに、こんなスキルを授けるなんて。」


モヤに包まれた顔を自分の胸にかき抱き、しっかりと抱きしめてジャックも眠った。




ふあああーーー、よく寝た〜


あれ?ジャックは?キョロキョロ

ん?見にくい・・・

あ!眼鏡!ワタワタ

こんなところに!スチャ

ほおーーーー。


え!って事は、ジャック!ずっと横にいたのに大丈夫だったのか?

マ、マントしてるし、しゃ、遮断してるんだよな。

大丈夫か?ジャック?


部屋を出たら、前の部屋で話し声が聞こえる。


トントン


「俺!アツイだ!そっちにジャックいるか?」


ガチャ

中からドアが開いた。


「ああ。起きたか?すまん。良く寝てたからそのままにしちまった。」


「お、おまえ、大丈夫か?どこもおかしくないか?気分悪いとか!」


ジャックに身体全体で抱きつかれた。

「気にしてくれたんですか? 俺は、ホラ、ピンピンしてますよ。」

おでことおでこをぶつけて目線を合わす。


「それに、昨日アイスから話聞いたでしょう?

俺ら護衛は大丈夫だって。もう忘れましたか?

コソコソ (昨日の風呂でいっぱいしたから頭飛んだか?)


昨日の事を思い出し、顔が真っ赤になってしまう。

「ジャック!わかった!大丈夫ならいい!」と腕を突っ張って離れる。


部屋にいるのは、護衛のみんなだった。

3人とも、こっちを見て、びっくりしてる。


「いつの間にそんなに仲良くなったんですか?」


「まるで恋人同士みたいです。」


「ジャック!今夜は私がアツイ様と一緒に寝ます!

私だって、昨日あんなに愛し合ったのに!」

とアイスが俺に寄って来て、抱きしめてきた。


マントの中まで手を突っ込まれた。


「待て待て待てー!うわああああ!」


「昨日はいつでいいって言ったじゃないですかー。触り放題です。はああ」


「待てって!アイス!朝から何やってんだよ。お前、そんなキャラだったか?

普段はキリっとした頭脳明晰な感じの!お堅い騎士って感じの!」


「そう見えてましたか?嬉しいですね。本当の私は、こんな感じなんですよー。

昨日の勝ち抜けも必死に頑張りましたしー。ああ、キスしていいですか?」

といって、返事を待たずにキスされる。それもディープなやつを。


プハッ

「アイス!!とにかく待て!ジャック!助けろ!」


「クスクス。わかりました」

ジャックがアイスを後ろから、羽交い締めをして離してくれた。

「ジャック!離しなさい。私にもっとアツイ様を堪能させて下さい!」


「はああー。アイス、お前なあ、一応、この中じゃ、しっかりもので通ってるんだ。

もうちょい、他の奴らを気遣ってやれよ。」


スレイとタールが口をあんぐり開けてこっちを見てる。


どうすんだよ。この状況。


「こほん、とりあえず落ち着いて話そう。アイス!」


「んー仕方ありません。わかりました。でも!」

アイスが俺を持ち上げて、自分の膝に座らせて、しっかり抱きしめられる。

「これならいいです。我慢します。」


なんだか、居た堪れない。


「あー、ごくん。

見た限りだと、昨日の風呂でアイスはこうなっていると思っていいんですね?」


「ああ、そうだな。恐らくずっと我慢してたんだろ。

タガが外れて今こうだな。」


「あー、なるほど。前からアイスはアツイ様をじっと見つめてましたから。

念願叶って何よりですがー、大丈夫なんですか?これ」


「今日はこうでもしてないと、話が進まん。

さっきの話の続きだ。

俺らが付けて入る腕輪でアツイ様のスキル遮断は出来る事を再確認できた。

スキルの吸収、放出もさっき話したとおりだ。

一度吸収したものは、時間が経ってもまだ使用できることもさっき確認済み。

でだ。まあこれを使うには、アツイ様に直に触らないと吸収しないんで、

なるべく長く触っておいた方がいい。

あー俺は昨日の夜中、触ってたんでしばらくは大丈夫だ。」


「あー!やっぱり!狡いです! アツイ様、今日は絶対私と寝ましょう。ね!絶対ですよ?」


また、アイスがマントの中に手を突っ込んでサワサワ触り出す。


はあああ。俺これからどうなるの?


「アツイ様のスキルについてはそんな感じだ。

問題はサンガルだ。

スレイ、昨日守備隊はどんな様子で聞いてた?」


「偵察機と銃の話をしたら、みんないきり立ってましたよ。

いつでも迎え撃てるように、準備をするそうです。

あと、王城と、レイグリットにも連絡入れました。

開戦間近と言ったので、騎士団がここへやってくると思います。」


「アイス、どうみる」


「それは上々、では待つのではなく、こちらで罠をはりましょう。

サンガルが偵察機を出しているということは、何かこちらの情報を探るのが目的ですよね。

では、こちらも、向こうが知りたくて仕方ない情報を隠していると噂を流します。

そこへやって来たサンガル兵を捕まえます。

そして、向こうに全責任を問うように持っていきます。

それにはー、アツイ様を使う事になりますが、よろしいでしょうか?」


アイスって参謀なのかー。

すごい理路整然と話しをしてるけど、俺を触るのやめねーよなー。

これで良く真面目に話しが出来るな。


「はあー、俺で問題解決出来るなら、ああ!あ、使ってくれて構わない。んんー、任せるよ。」


「では、決まりですね。

ジャック、タールを連れて、おびき寄せる場所を探して来て下さい。

流石にここでは、宿屋に迷惑がかかります。

あと、スレイ、またあなたに頼んで悪いですが、昨日と同じ者のがいいでしょう。

守備隊本部に魔道具があるといってましたよね。

念の為、ヌマヌマとグルグルを借りて来て下さい。

ふふふふふ、アツイ様は、ここで、しばらくゆっくりしていきます。

誰も来ないよう根回しよろしくおね、ぐえ」


ジャックが、アイスの頭に拳骨を落とした。


「いい加減にしろ! みんなまだ朝飯も食ってないんだ!

自分の欲望をそのまま作戦の中に入れるな!

アツイ様、下へ行って飯を食べましょう!」


「あ、ああ、助かったよ。俺も腹減った。」


ラックとロガンを誘って、みんなで1階に降りた。


アイスが残念そうな顔しているのが、ちょっと可愛いと思った。


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