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聖邪混濁 〜寒い冬から暑い夏へ〜  作者: anishina
第三章 青年時代〜サンガル
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サンガルの橋

出た!スッキリ。

あれは、ドローン?

川の上をこっちに向かって飛んできてるように見える。


あ、落ちた。


何なんだ?


「アツイ様、さっきの、初めてみました。あれは一体・・・」


「何だろうな。落ちたみたいだったが。

ロガン、何か知ってるか?」


「いいえ、私も初めて見ました。また何か始めたんでしょうか。

サンガル王は、何でも新しく珍しい物がお好きだとか。

我ら平民には、わかりかねますね。」


うーん、橋といい、さっきのドローンもどきといい

サンガルには俺と同じ日本から転生して来た奴がいるのかもな。

そうだったとしても、橋を建てるのはハードル高くないかあ?

俺、無理だし。ドローンもな。


もし、日本転生人だとして、

20年前に戦争したってことは、その前に橋を建造しなきゃだよな。

どれくらいでできるもんなの?


「ロガン、橋って、建てるのにどれくらいの日数がかかったか知ってるか?」


「あー、詳しくは知りません。私が商売を始めた時には既にありましたね。

大体、30年程前でしょうか。」


「スレイ、お前は?何か知ってる?」


「えー、俺の父さんが若い時に建て始めたって聞きましたー。

多分40年くらい前かと。」


ってことは、10年以内に建てたってことだ。

あと、60歳以上の転生人がサンガルにいるかも?


「そうか、ありがとな。ここで考えても埒あかないから、街まで行って情報集めよう。」


「はい!」「了解です」


「その前に、アツイ様には、馬を降りてもらって、私と一緒の馬で行きましょう。

荷物をそちらの馬に載せるので、少々お待ちを。


ロガン殿と、ラック、アイスは、先に街へ行って宿屋の確保、

荷馬車の確認、最近変わった事の聞き取りをお願いします。


ああ、宿屋が決まったら、宿屋の前にこの布を括り付けておいてくれ。」

布をラックに渡す。


「スレイ、タールは、一緒にアツイ様の護衛を頼む。」


「どうしたんだ?ジャック、このまま行くと何かまずいのか?」


「あのような不気味な物が、飛んでるんだぞ?警戒して然るべきだろう。

アツイ様の情報が漏れるのは、全員の生死に関わる。


アツイ様、髪と目の色を今から変えて下さい。

服装も子供らしいものに。

無理なら元のマントの状態でいいです。

次の街は我が領土とはいえ、サンガルに一番近い。

向こうの密偵は必ずおります。充分にご注意を。


みんなも気を引き締めてくれ!

周りはみんな敵だと思え!」


「「「 は! 」」」

「「  わかった!  」」


「さあ!行動開始だ!」


ロガン達、三人は国境の街へ馬を駆けていった。


ホントにジャックは有能だな。

ここまで指示が出せるなら、隊長も出来るな。

グレイもわかってるから、あまりごねなかったのか。

なるほどね。


俺はピアスを擦って、色を変えた。

服は、サンガルへ着いたらこれにしようと思ってた服装に切り替える。

手袋とブーツはそのまま。

これが浮かないようにする服選びに時間を費やしたからな。

さて、


「ジャック、今どこまで考えてる?」


「・・・憶測ですが、サンガルはそろそろ戦争を考えているのかも。

あの飛んでた物は恐らく偵察用の魔道具でしょう。

あちらも準備が整いつつあるのかと。

こちらの事は、柔らかい羊に見えてるんでしょう。

丸々肥え太ってうまそうに。

ヨークは、土地も民も王も、優しくおおらかです。

一番効率よくいただける時を見極めているのでしょう。


は!もしかして、アツイ様は、これを見越してサンガルへ行こうと?

アツイ様、申し訳ありません。

今の今まで、道楽で行くのかと思っておりました。

今後は、アツイ様の考えをお支えできるよう努めてまいります。」


あーね。


「わかった。よろしく頼む。」


準備は整った。

さあ行こうか、国境の街へ。


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