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神殿 3

神殿に着くと、昨日いた神官が出て来て、中の部屋に通された。

椅子に座って待っていると、

昨日の2人と、2人と違う服の人が1人、部屋に入ってきた。


「この子が平民の間で 天使様 と噂されているサムイという少年です。」


「ほう。確かに平民とは思えぬ顔立ちだな。で、何かのスキル持ちか?」


「まだ調べていません。少し幸福感を感じる程度なので、幸運スキルか何かかと。」


「ふむ。」


服が違う偉そうな人が、僕の顔をじいいいいと見つめてきた。


「この眼鏡、魔道具だな。取って調べたか?」


「え?いえ。平民が魔道具を?そんな事が?」


「はあ、親の愛情が深ければ、全財産をはたいてでも子供を守ろうとするだろう。

覚えておけ。」


「あ、はい!」


「で、サムイ。自分で眼鏡を取るか?私が取った方が良いか?」


「自分で取ります。ですがその前に、僕のスキルの影響を先にお話したいです。」


「ふむ。眼鏡を取ると、我らに影響が出るスキルなのか?」


「はい。おそらく」


「なるほど。ではこちらもスキル遮断の魔道具を使おう。

スキル鑑定からしてもいいのだが、あいにく今、鑑定具を貸出中でな。

全員遮断しては、影響がわからないので、スカル、あなたはそのままで

ダイオンと私は魔道具を使おう。その方が話を聞くより正確だ。

親御たちは大丈夫か?それとそこの男も。」


「両親とジャックは大丈夫です。」


「わかった。では検証しようか。」

2人は指輪をはめた。


突然、ジャックが声をあげた。

「魔道具をされた2人、サムイ様からお声を掛けられても、

顔を見てはいけません。

魔道具の効き目が薄れます。」


神官達は訝しげにジャックをみたが、

「あいわかった」と返事をした。


「では、外しますね。」

サムイは眼鏡を外した。


途端、スカルという人が、跪いた。

「ああ!このような所においでいただき、申し訳ありません。」

そのまま、ズリズリと膝を動かして近づいてくる。

「ああ、サムイ様、どうか、私にお触れいただけませんでしょうか。

一生のお願いです。どうか!どうか!」


僕は、魔道具を使った2人を見た。

2人ともスカルの方をみて、脂汗を流しているのがわかったが、

このあとどうすればいいかわからないので、

待っていると

「ああ、一度触ってやってくれ。」

僕は頷き、スカルの頭を触った。


「ああ!ああ!サムイ様に触っていただけた。

何という行幸!有り難き幸せ。」

とても幸せそうな顔でニコニコしている。


このあとは?

とまた、偉い人の方に目を向けた。

何か考え込んでいるみたいだけど、どーするのー?


「あー、では頭ではなく、顔か手、肌に直に触って声も掛けてみてくれ」


僕は、スカルって人の顔に手をあてて、

「大丈夫ですか?スカル」

と声をかけた。


「ああ!サムイ様がお声を掛けてくれました。ああ!あっ!あっ」

凄い興奮状態になって、スカルは前を抑えて喘ぎ出してる。


これ以上はマズイでしょ?

と顔に手を触ったまま、偉い人の方をみた。


その瞬間、スカルの片手がサムイの手を握り、もう片方は自分の物を握り、

サムイの指を口に入れて舐め出した。


「うわああ」


手を引き抜こうとするが、スカルの力のが強く、抜けない。


ジャックが即、動き出し、スカルの顔を片手で制し、

僕の指を抜こうとしてくれた。


その間、スカルの服が濡れてきているのが見える。

横を見ると、他の2人も前を抑えて前屈みになっていた。


「嘘でしょー?」


ジャックのおかげで、スポっと抜けたが、その瞬間、スカルも果てて倒れた。

「はあ、はあ、ああ!サムイ様!最高です!」


もう、耐えきれず、了解を得ず眼鏡を掛けた。

はあーー疲れた。

ジャックが濡れた僕の指を布で拭いてくれていた。


しばらくして

スカルは、腰に上着を巻いて真っ赤になりながら部屋を出ていった。

あとの2人も少し用を足しにいくと言って部屋を出たが、

戻って来たのは、偉い人1人だった。


「あーー、コホン。これは流石に眼鏡が無いと生活に支障をきたすな。

だが、このような多大な影響を及ぼすスキル、私は見た事がない。

恐らくは、最大級のスキルであろう。なんのスキルであってもな。

よくここまで無事に両親の元にいたな。」


「あ、はい。でもここまでになるのは初めてです。

小等部の時も眼鏡が外れて、お兄さん達がちょっとおかしくなりましたが

ここまでではありませんでした。」


「ふむ、小等部であれば、相手も子供だし、そなたも子供。

子供同士なので、そこまでは及んでなかったのであろう。

それと、そなたが成長してきたのでスキルが増大したという見方もある。

その辺りは、そこの男のが詳しそうだ。どうなんだ?」


ジャックは目を閉じ、

「親御さんの前では、これ以上何も話せません。」


両親が一緒の部屋にいたんだった!

と2人をみると、

真っ青な顔になっていて、お母さんはブルブル震えていた。


「ああ、すまなかった。

まさかこのような事になるとは思わなかったのでな。

親御には別の部屋で少し休憩してもらおう。

ダイオン!」


ドアに向かって呼びかけるとドアが開き、ダイオンが顔を出した。

「はい。なんでしょうか」


「親御を休憩室に連れて行ってくれ」

「わかりました。どうぞ、こちらへ」

と、両親が2人支え合って部屋を出ていく。


「さあ、もう話せるだろう?で、どうなんだ?」


「はあーー、サムイ様のお顔を眼鏡無しで見た場合、

こちらが魔道具を使ってもあまり効果がありません。

熱を発散していれば、数日は正気を保てます。

ですが、神官は熱を発散する場所がないでしょう?

禁欲と聞いています。

であるなら、先ほどの神官達がああなるのは当たり前です。」


「ええー?ジャック、そうだったの?

ジャックは魔道具してるから大丈夫なんだと思ってた。

知らなかったよ。」


「はー、実はずっと欲情してました。なんて、そんな事いえませんよ。

ご両親に即クビにされます。

それに家におられるときまで、眼鏡を掛けていただくのも違うと思います。

俺は、どんな状態の時も、ずっとお仕えしたいのですから。

ですので俺は週に数回、抜きにいってました。」


「じゃあ、ずっと我慢してたの?

言ってくれれば、僕がなん」


「何でもするって言うんでしょう?

それは絶対言っては駄目だと教えましたよね。

あなたは、もっと自分を大切にして下さい!」


「えー、だって、ジャックだもん」


「えー、でも、だもん、でもありません。

もし、俺がその言葉に負けてあなたを犯したらどうするんですか!

あ!その答えは入りません!どうせ良いとしか言わないのですから。

俺が嫌なのです。スキルに負けたようで。」


「そろそろ、君たちのイチャイチャを聞いてるこちらの身にもなって欲しいな。

それで?他に情報は?」


「イチャイチャって。ふー、わかりました。

ではこれまで、アツイ様に仕えてわかっている事をお話しします。」


「まず、眼鏡無しでお顔を見るというのが引き金になります。

顔を見なければ、普通の子供と変わりません。

反応は人により異なります。


一般的には、好意、愛情、執着等が芽生え、

声をかけたい。声をかけて欲しい、

愛してあげたい。愛して欲しい。あなたの物になりたい。自分の物にしたい。

と、エスカレートしていきます。


悪事、悪意を持つ者には、罪悪感が芽生え、後悔をし、許しを得ようとします。

こちらは恐らく、愛して欲しいために自分を良く見せたい、

というのもあるのでしょう。


女性より男性の方が反応が顕著に出ます。

性欲の違いですかね。


最近わかったことですが、

眼鏡有りでも、相手に通じるスキルがあります。


サムイ様の目をじっと見つめると、体調が回復するのです。

3年前の災厄で苦しむ人達を、癒して回っているため、

天使様と呼ばれるように。

まあ、そのせいで今ここにいるのですが。」


「ジャック、そんな言い方はしないで。

僕は僕に出来る事をしない方が苦しいんだ。

僕が幸せだけじゃなくて、

皆に幸せになって欲しいんだよ。」


「神官様、こういうお方です。

出来ればこのまま返して頂きたい。」


「無理ですな。このままサムイ様は、神殿に残っていただきます。」


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