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男勝りの女友達と出かける事になり、待ち合わせ場所に行くと美少女が立っていた  作者:


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14話 御影君の気持ち

「じゃあ、また明日ね」


 喫茶店を出た頃にはすっかり遅くなっていたので解散することとなった。


「うん。また明日」


 お互い、手を振って別れる。駅で電車を待っている時、ふと考える。学校で毎日あっていたが、まさかこのように一緒に遊ぶ仲になるだなんてあの頃の僕だったら信じられないだろうな。


「永井さんとの距離を縮めることができたような気がするけどどうなんだろう」


 自分に問いかける。僕と永井さんは友達として仲良くなっているのは間違いないだろう。しかし僕は永井さんとどういう関係になりたいんだろうか。自分のような陰キャが天上人と言っても良い永井さんと恋人になりたいだなんてみんな笑うだろう。


「はあ……」


 ふとため息を付いてスマホを見ると龍之介からメッセージが届いていた。こんな時に何のようだと思ってメッセージアプリを開く。


「えっ」


 内容を見ると僕と永井さんが一緒に帰ったのをクラスの人達、そして何より御影君に見られてるぞという文言だった。


「ああ……、テンパりすぎて忘れてた」


 御影君はおそらく永井さんの事を少なからず好きなのだろう。そして永井さんと僕みたいな陰キャが一緒に帰って許せないと思われているのかもしれない。僕は『教えてくれてありがとう』とメッセージを送る。すると龍之介から電話がかかってきた。


「はい」


「悪いな。デートでウキウキしていただろうお前に水を差すようなこと言って」


「いや、大丈夫。何も知らずに学校行くほうが面倒だったから助かるよ」


「正直、俺の学校での立ち位置は最底辺だ。助けることはできないだろ」


 そうは言うが龍之介の気持ちは素直に嬉しい。下手に僕を庇って龍之介がクラスに居辛くなるのは僕としても嫌だから何もしない方が助かる。その後、気を紛らわすようにアニメの話などをした後電話を切った。


 そして次の日、登校した時に懸念していた事は起きる。


「来て早々悪いがちょっと良いか?」


 登校してきた僕を見つけるなり御影君が話しかけてきた。まさかここまで行動が早いとは思わず驚いたが覚悟はしていたため、御影君に黙って着いていく。クラスを出て廊下で話をする。


「単刀直入に聞くんだが」


「うん」


「赤城と永井って付き合ってるのか?」


 御影君は真っ直ぐ僕を見つめて問いかけてくる。


「付き合って……無いよ」


 僕はあまりに真っ直ぐな瞳に向かって僕も見つめ返す。


「そうなのか……、一緒に帰ってるからてっきり」


「僕達は友達だよ。偶々同じ漫画を読んでるからそれで」


 御影君は窓の外を眺めて何かを考えているようだ。僕は黙って御影君の返事を待つ。正直、何を言われるのか怖くて震えてしまう。そんな事で怯えている自分が嫌になる。


「明日香は……」


 明日香、永井さんの名前だ。お互い、名前で呼び合う関係。僕はそんな事にまで嫉妬している。バスケ部でかっこよくて僕からしたら何でも持っているように見えてしまう。僕は心まで醜い。


「赤城といる時よく笑うんだよな」


「えっ」


 僕は情けない声を出していた。御影君が何を言いたいのか分からない。


「もしかして二人の仲が仲良さそうだから、お前をイジめるとでも思ったのか?」


「いや、そういうつもりじゃ……」


 流石にイジメまでされるとは思っていなかったが、嫌味くらいは言われるのかと思っていた。お前のような陰キャと永井さんが釣り合うわけない……と。


「いや、お前の気持ちを聞こうと思っただけなんだが……、いやそれも不要だったな」


「……」


 僕は恥ずかしくて顔が熱くなる。こんな恥ずかしいのか。


「多分、明日香もお前の事……」


「そ、そんな事ないよ。それこそ御影君の事を」


 永井さんは僕の事などそういう感情で見ている訳じゃないと思う。勿論、友達として好意的に見ているとは思いたいが。恋愛対象としてはむしろ御影君が本命なのではないだろうか。


「ふっ、普段見てるだろ。俺もアホだよな。アイツに対してつい悪態をついちまう」


「そ、それこそ気軽に言い合えるような関係ってことだと思うよ」


 何故かは分からない。御影君の事を励ましていた。僕と同じ気持ちの彼に共感したとでも言うのだろうか。


「……、お前は優しいな。多分そういう所を明日香も……」


「ちょっと待ってよ。本当に永井さんは……」


 僕達は何故かお互いを励まし合っている。そんな事をしていたらふと永井さんが廊下を歩いていた所で僕と目が合ってしまう。永井さんは僕達二人でいるところを確認するやいなやこちらにズンズン向かってきた。


「達也!!赤城君に何かしてんじゃないでしょうね」


 永井さんは来るやいなや御影君を攻めだした。僕が御影君にイジメられているとでも勘違いしたのだろう。


「永井さん、全然違うよ。むしろ御影君は僕のことを思って」


「ほ、本当?」


 永井さんは御影君の事を見てフンとそっぽを向いてしまう。素直に謝るのが照れくさいのだろうか。


「悪い悪い。お前から赤城君を取ろうって訳じゃないんだ」


「ハ、ハア?」


 永井さんは恥ずかしいのか悪態をつく。それを見た御影君は笑って教室に戻っていってしまう。


 御影君は僕と話して何を感じたのか。僕はそれが気になって仕方がなかった。

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