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【完結保証】おとぎ話の試練を全部クリアしたら無自覚最強の美女になっていました。~明日仕事なのに、独占欲の強い後輩女子に帰れない異世界へ連れて行かれました~  作者: ごまだんご
第八章 鐘の音が鳴る前に

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第92話 難易度の話

「エルフィさん、報告があります」


 すずながそう言いながらエルフィの家を訪ねた。


「Midnight(ミッドナイト) Bell(ベル)、クリアしました」

「そうか」


 エルフィはそう頷いた後、少し考えるような表情を見せた。


「でも、ここまで強くなっているお前なら拍子抜けしただろう」

「はい、正直、あっという間で」


 すずながそう答えると、エルフィは小さく息を吐いた。


「それにボルクのような奴を同行者に指名するなんて、レインの奴も大概だな」

「あの……? どういうことですか」


 すずながそう尋ねた。

 エルフィは珍しく、じっくりと語り始めた。


「今のお前なら、一人でも余裕で乗り越えられただろう。試練にもそれぞれある程度の難易度がある。Midnight Bellは本来なら最初か、二番目に乗り越えるべき試練だ。序盤で乗り越えるべき、比較的軽めの壁だったはずだ」

「軽めの壁……」

「そこに、お前はもう十分な力をつけている。加えてボルクのような戦闘特化の男を連れていけば、簡単すぎるのは当然だ。あいつは単純な力比べにおいては、この国でも指折りの実力者だ」

「そう、だったんですか」


 すずなはその説明に、思わず息を呑んだ。


「じゃあ、もっと苦戦する予定だったんですか」


 紬がそう尋ねた。


「本来ならな。だが結果として拍子抜けした。それだけ、すずなが強くなっているという証でもある」


 エルフィはそう言いながら、静かにすずなを見つめた。


「悪い話ではない」

「先輩そんなに強くなってたんですね」


 紬が少し誇らしげにそう言った。


「私はあまり実感がないんですけど」


 すずながそう苦笑しながら答えた。


「実感がなくても周りから見れば分かる。試練の判定がそれを証明している」


 エルフィがそう言った。


「先輩の隣にいると、時々忘れそうになりますけど。本当に凄い人なんですよね」


 紬がそう言いながら、すずなの腕に軽く寄り添った。


「そう言われるとなんだか恥ずかしいです」


 すずなが少し照れくさそうにそう答えた。


「でも、残り二つの試練はもっと大変ということですよね」


 すずなが少し表情を引き締めてそう言った。


「Thorn(ソーン) bound(バウンド) Fate(フェイト)は、規模が桁違いだ。マスターランクが数名手伝っても、足りるかどうか怪しい」

「マスターランクの方にお手伝いいただいても、ですか……」


 紬がその言葉に思わず息を呑んだ。


「今回のように簡単に済むとは思わない方がいい」


 エルフィはそう言いながら、静かに紅茶を一口飲んだ。


「気を引き締めます」


 すずなが答えた。


「先輩が挑む時は、私も絶対に一緒にいますから」


 紬がそう言いながら、すずなの手をしっかりと握った。


「はい。よろしくお願いします」


 すずなもその手を握り返した。


「まあ、慌てる必要はない。試練はいつ来るか分からないものだ。今のうちにしっかり力をつけておけ」


 エルフィはそう言いながら、いつもの淡々とした調子に戻っていった。


いつもお読みいただき、ありがとうございます。


すずなたちの物語を、少しでも楽しんでいただけていたら幸いです。皆さんに読んでいただけることが、この物語を書き続ける力になっています。

もしよろしければ、ブックマークや評価もいただけると嬉しいです。

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