第11話 敗戦国・隣国の企み
キ・「あ~あ、聡君も悟君も帰っちゃったァ。イケメン成分は補給できたけどォ」
楓・「尊は来ませんでしたね?」
キ・「忙しいのよォ、多分」
楓・「まぁ、あんまり帰ってきませんし?」
キ・「楓ちゃん、全然浮気疑わないのねェ。愛されてる余裕?」
楓・「そ、そういうわけじゃ。忙しいんだなって思ってるだけです!」
瀬・「坊ちゃま方が浮気などと人道に反する事をなさったならば、この瀬蓮が動きます。なんてことを!と」
楓・「そうよね?そうよね?瀬蓮が普通だもの。何も不安な事はないわよ!」
キ・「あ、緑さんが変なオヤジに絡まれそうよ?」
楓・「たーいへん、行かなくちゃ‼」
楓・「そこのオジサン!この人に絡むと後悔するわよ?」
そう言い残して、楓様は瞬時に緑さんに絡もうとしていたオジサンを蹂躙してしまいました。半殺しと言いましょうか……。尊様がいたなら「ちゃんともっと手を抜け!」と指導が入るでしょうね……。
楓・「瀬蓮、この人をどこかに捨てて来てもらえるかしら?」
瀬・「承知しました」
この様子を見ていたお客様の中には『あの女性に絡むべからず』という不文律が出来上がった。柚は「陛下に直接頼まれたものの、自分が出る幕ない…」と思った。
このお店はキレイなお姉ちゃんと酒を酌み交わすんじゃないのか?
と店の誰もが思った。
キ・「で、私に用があるんでしょう?もちろんイケメン優先よぉ♡」
「私でいいでしょうか?」
キ・「アラ?所謂イケオジってやつねぇ。あの3兄弟も将来はイケオジになるのかしら?」
「あの……?キャサリン様?話を聞いていただけるのでしょうか?」
キ・「何よ、夢を馳せていたっていうのに!仕方ないわね!何?」
「私の家は代々大店をしていまして、なかなかに裕福な生活をさせていただいております」
キ・「裕福自慢~?それなら帰った帰った!」
「ま、待ってください!話はここからで、どうやら最近小麦の値が高騰していまして、国民が困っているのではと思うのです。はい」
キ・「ふぅ~ん。小麦の高騰ね。収穫量が減ってるとかそういうのはないの?」
「とんでもございません!新国王の指導の元、収穫量は逆に増加しています。しかしながら、市場に出回らないのです!」
(瀬蓮、聡君に調査を依頼してくれる?おかしいわよ、絶対に)
聡の調査の結果、先の戦争で敗戦国となったにもかかわらず、小麦をこの国から二束三文で買い上げているという話だった。
「あの国はどうしてほしいんだ?国全体がマゾなのか?尊に報告したら喜んで突っ込んでいくぞ?」
「尊様おひとりでは危ないので、瀬蓮も同行いたします」




