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喫茶『お命頂戴いたします。』~オーナーは異世界から来た3兄弟王子  作者: satomi
第1章:喫茶店『お命頂戴致します』

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Case.20 強敵 SNS!


 この‘お命頂戴致します。’のルールとして、店内での写真は禁止していた。……がしかし、誰が盗撮したんだろう?俺達3兄弟、及び瀬蓮と緑さん、楓がSNS上に写真で投稿・拡散していた。

 俺達だけならともかく、緑さんと楓は迷惑だ。

 書かれているのは、

緑さんについては、「この程度の女が幻の聡クンの心を奪ったの?」等、楓については「えー、尊クンの趣味疑っちゃうかも。店には他にも美人がいっぱいいたはずなのにー!!」等。


どうやったのか、瀬蓮の写真もある。瀬蓮の写真を撮るとはなかなかの強者だ。


キャサリンが「え~!アタシが仲間外れなの?ちょっと凹むかも~」とややKYな発言を頂いた。


このサイトについて、緑さんと楓には見ないように指導を……


楓・「尊~見て~。私の事かなりこっぴどく書いてあるよ?なになに?尊の趣味を疑う?」

手遅れだった……。せめて緑さんは見ないようにして欲しい。繊細そうだし。

あ、経理と家事で忙しくてサイトを見る暇ないか……。

尊・「瀬蓮、このサイトを書いた人を突き止めるように!何しろ盗撮してるんだからな。盗撮は犯罪です」

瀬・「かしこまりました。法律に詳しい部下もおります故、早急に突き止めたいと思います」


 SNSというのは拡散するからタチが悪い。出元のサイトに行きつくまでにかなりの手間がかかる。どうせ拡散するなら店の評判でもしてほしい。

 こんなことは望んでいなかった。翌日の店は女性客でいっぱいになった。


「うわー、ネットで見るよりイケメン!」

「本当に3兄弟なの?ここ、2人しかいないじゃん」

「えー、瀬蓮ってどこにいるの?イケオジだったから来たのに!」


 兄貴はこうなる事を予見していたのか、うちにひきこもった。家事手伝いをしている。

 瀬蓮は普通わからない。今日は、というか連日サイトの出先を突き止めようとしている。

 ハッキリ言って、迷惑なくらい客が入っている。緑さんは家事してるから、出てこないし、楓は出てこないように厳命している。掃除機くらいは使えるだろう。

 つまり、いるのは俺と悟だけという事になる。

 凄まじい人の量の接客をし、やっとこさ店を閉めることが出来た。


悟・「俺…ラテアートをめっちゃしまくった。もう一生分かも」

尊・「SNSで拡散している以上、これが続くだろう」

悟・「俺、大学に避難しようかな?」

尊・「バカヤロウ!俺を一人にするな!一人であの人数を接客するのは無理だ!」

緑・「あら、今日は。じゃないわね。最近大盛況ね。経理やってると、収入とかわかるから、ほ

 ら」


 その時、緑さんに向けて何かが投げられた。

「私の聡さんを返してよ!!」と女は緑さんに向かって生卵を投げつけた。が、当然のように瀬蓮に当たった。

瀬・「お嬢さん、いつ聡様が貴女様のものになりました?返すも何も最初から聡様は緑様しか見えていませんよ?それから、私に、卵が当たった件ですが。これは暴行罪にあたります。どうします?」

「うそ?瀬蓮さんてこんなに冷たい人だったの?」等と外野が話している。写真の瀬蓮でどん

な印象だったんだろう?


 瀬蓮に卵を当てた女性は警察に事情聴取されることとなった。軽い気持ちだったんだろうけど、犯罪は犯罪。警察のお世話になってるし(事情聴取だけど)、就職先でなんらかの処分が待ち受けてるかもなぁ。

 それにしても……写真で勝手に人物像を作るのはやめて欲しい。瀬蓮を菩薩のような人物だと思ったんだろうか?


瀬蓮は事情聴取から戻ってきて、「サイトの出先を特定した」と言った。サイトの出元はあの冴えない同業者だった。俺と悟の写真を撮るのは容易として、聡兄の写真を撮るのはなかなか難しかっただろう。本人なかなか外に出ないから。

瀬蓮の写真を撮るのは……命懸けだっただろう。ホロリと泣けてくる。その筋の方がお店を経営しているみたいだから、所謂『鉄砲玉』さんが命懸けで撮った写真だろうか?

緑さんと楓の写真は二人とも結構外出するから外で写真を撮れるだろう。


おかげで(?)、客が後を絶たず大変苦労をしたけど。ノーダメージ。瀬蓮が出元をつきとめたから、訴訟も可能。

瀬・「訴訟の準備はできています。弁護士の手配も準備万端です」

尊・「そっちは頼むよ。もう出回ってしまっている写真とか、削除できないものか……。出元を消したら、全部消えるようなシステムだといいんだけどなぁ」

キ・「まだまだ拡散し続ける可能性あるわよ?」

聡尊悟・「「「だよなぁ」」」

瀬・「部下の人海戦術でなんとか試みましょう」

聡尊悟・「「「頼む~」」」

楓・「SNSってグローバルに広がるから面倒よ?」

尊・「楓も被害者なんだぞ?写真ばらまかれて!」


 その数か月後、瀬蓮のグローバルな部下により、SNSから‘お命頂戴致します。’の情報は消えた。

尊・「そもそも、この喫茶店の噂は口コミとかで良かったんだよ!」

聡・「SNSでも文字だけ。個人情報を乗せるなんて最低だ……」

悟・「そうだよなぁ。なんかさぁ、同じ大学の女子が俺の写真をスマホの壁紙にするとか言って

 た。マジかよ?とか思った」

瀬・「ご安心ください。そのような事もできないように、拡散しているものを連鎖的に削除するプログラムを部下に作らせました」

楓・「悟クンの大学の女子のスマホの壁紙はちょっと無理があるかもだね~」

 訴訟では当然俺らの勝訴。だって、盗撮されて、勝手にSNSで拡散されて、喫茶店では被害を被ってるんだから当然の帰結。

瀬・「賠償請求として、12億しておきました。とりあえず」

聡尊悟・「「「はぁ?」」」

瀬・「向こうの弁護士だって馬鹿じゃないんですから、減額した金額になるでしょうからあらかじめふっかけておいたんです」

聡・「なるほど。瀬蓮らしいな」

尊・「法廷でも戦術ってあるんだな~」

 結局9億が判決によってうちの方に支払われることになった。うーん、ここのところの収入と

合わせれば、マジで12億くらいかもしれない。俺と悟は疲労困憊だが……。

瀬・「途中で拡散し過ぎ、書き込みがひどすぎると思われる人物は直接、ここに来るように手配しました。もうすぐいらっしゃるかと……」

聡尊悟「「「マジで?」」」

聡・「俺は裏方に逃げる!」

尊悟・「そうだよなぁ、聡兄は人見知りだし(笑)」


 楓も緑さんも裏方の方に行ってもらった。なんかあると危ないし。この場にいるのは俺と悟と

瀬蓮とキャサリン。



数時間後



「「いらっしゃいませー!!」」


 俺と悟はちゃんと笑えただろうか?


「ぷっ、マジでイケメンなんだー」

「3兄弟なんじゃないの?伴侶って人はいないの?自称なの?それってムナシー!」

「えーっとカフェラテで、ラテアートはドロップ。それを3つお願いしまーす」

 この三人が瀬蓮厳選の悪質なSNS利用者かぁ。悟は3つの注文がんばれ~。

尊・「ご用件は?」

「えー?特にないんだけど、瀬蓮さんに呼び出されてるからかなぁ?」

「この喫茶店のルールは当然知ってますよね?」

「えー?そんなのあるのー?あんまりよくわかんなーい」

 知らないフリか?

 とにかく……




「「お命頂戴致します!」」




「えー、殺人罪じゃない?」

「っていうか、今この瞬間も録画しちゃってまーす♡」

 何ていうか…本当にこの店のルール知らないんだな。店内撮影禁止なんだけど。店の常連さんなら常識のルール。

尊・「当店の中では写真撮影など、禁止となっております」

「「「マジで?」」」

「私、撮りまくっちゃったよ?で、私のSNSにさっそくアップしたし、自慢できる系?」

 知らん。俺は咳払いした。この三人の処分はもう決まっている。

尊・「命のように大切なものを頂きます。貴女方ですと、そのスマホですね。それをいただきます。そして今後一切どの携帯会社とも契約が出来なくなるように手配します。それが貴女方の罪です」

「オーボーよ!(スマホじゃなくてもタブレットとか使えばいいもんね)」

尊・「アナログの電話以外の契約はできません。パソコンの契約はできる?」

瀬・「パソコンは仕事で使ったりしますからなぁ。制限付きですかね。家電量販店にも手配しましょう」

「なんの権利があってそんなことするのよ!」

尊・「貴女方はこの店のルールをたくさん破りました。その罪を償うべきです。権利ですか…この店はある意味治外法権ですからね」



~その後の三人


「マジでスマホも持ってないの?タブレットとかも?えー、家電のみ?萎える~」

キ・「ってかなり男に振られてるみたいヨ?やっぱ常に連絡できる~ってのが付き合っててもいいみたい」

尊・「うーん、ポケベルならいいとかにすればよかったかなぁ?」

悟・「ポケベルのサービス、なくなるらしいよ?」

瀬・「時代は進むものですなぁ」




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