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Re: 平和を願いし者たちよ、この世界で闘う者たちよ! 第二章  作者: 冠 三湯切
第二章 第三幕 The Turning point (ゲーム後半戦)
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リメイク第二章 巨大橋に待つリーダーは全ての頂点に立つ男

 「ふぁぁ・・・おはよーッスー、って寒ぅっ!?何っ!?昨日寒波でも来た!?」


 俺は朝、眠気覚ましに外にふらっと出てみたら超寒かった。


 「たーしか天気予報で今日あたりに最後の寒波来るって言ってたぜー、それ過ぎたらここも夏よ」


 「あ、そうなの・・・ってかエンリコ?何してんスか?こんな朝早く」

 

 外にはエンリコがいた。


 「見てわかんねーかねー、この都会やろーにはわっかんねーか。草刈りに決まってんだろ」


 それは分かったんだけどね?俺が聞きたいのはあの大鎌でやる必要あるのかなーって事なんだけどまぁ良いか。


 「あ、おはようございまーす」


 「あ、おはよッスミカイルさん。今朝は冷えるッスねー」


 「本当ですねー、へっくし!!」


 「風邪ッスか?」


 「ズズッ・・・かなぁ、風邪薬は・・・あった!!」


 用意周到だなぁ・・・ミカイルさんは風邪薬を飲んでる。


 しばらくしてみんな揃った、朝日と共に出発だ。




 

 「ところでサクラ〜、あんたジョシュと連絡した?貫通大橋抜けたら次の地区、東ファーヘストよ?」


 「それがさエルメス、昨日の夜ジョシュさんに連絡したのよ。そしたら全然情報が来ないんだってさ・・・誰か目ぼしい奴いたッスか?」


 「ならこれ見りゃ良いじゃ無いのよ」


 ポイ、エルメスはとある紙を取り出した。


 「なんスか?これ・・・ってあ、これ」


 「サクラ〜、あんた忘れてたでしょ〜。お父様が持たせてたでしょ?リーダーとなり得る人物のリストよ」


 エルメスはイタズラな笑顔をしながら紙をチラチラ見せて来た。マジで忘れてた、すんませんアレックスさん。


 あ、忘れてたと言えばシャルロットの手紙。どっかで読まないとなぁ。確か誰もいないとこで読めってあったな。


 「で、エルメスよ。誰か目ぼしい奴いたッスか?」


 「うーん、考えられるならこの人ね、ナターシャ アメジストセージ。ほら、サムのお兄さんが使ってた弓矢あるでしょ?あれを作った企業の代表よ」


 わー、ゴツい人ー。いかにも軍人ですって感じの人だ。で?企業同士の代表として三上と交流があったのか。成る程・・・


 「けど、こいつがいるとしたらコールド地区よね。だってアメジストセージ工業の本社コールド地区だもん。東ファーヘストなら・・・うーん、ナターシャとミカミ含めてあと二人はいるのよね・・・後目ぼしいの、もうそろそろいないわよ?」


 どれどれ、俺も見てみるか。うーん、確かにこれ以上グレイシアさんやら三上と親交のある奴は特にいないなぁ。

 

 「あ、これ誰ッスか?ディエゴ アンダーソン。武器は大剣使うらしいッスけど、なんかめちゃくちゃ強そうッスよ?剣技で三上と渡り合ったとかって」


 銀髪と黒髪の混じった男、少し髪が長くて、なんかめちゃ強そうな雰囲気。


 「あ、こいつ?ディエゴは例の防衛省長官の養子に当たる人ね、けど、彼とミカミは特に親交とかはなかったわ。けどまぁ、可能性としては無い事もないわね。なんせ一度ミカミを剣術で打ち負かしたもの」


 「え、打ち負かした!?」


 「そうよ、あれはまだあいつが暴走する前に軍で魔法戦闘に対する模擬訓練があったのよ。その時に呼ばれたのがミカミ。んで、相手がこいつ。ディエゴはそのでかい剣でミカミの剣を吹っ飛ばしてたわ。魔法は発動させる前に一気に近づいて切り飛ばす、なんですって。剣術だけに関して言えばディエゴはミカミより強いわよ」


 マジか、そんなのがいるのか?


 「なら、次に待ってるのってそいつの可能性もあるって事?」


 「あるにはあるわね。けど、ディエゴの奴はそもそもエファナ長官の息子だし、重鎮護衛の第一人者よ?超多忙でその防衛省の仕事にはミカミもおいそれと手は出せないわ」


 だから可能性は低いって事か、けど、可能性はあるんだな。


 「さて、貫通大橋はもうすぐですが、渡る前に一度休憩取りましょう。東ファーヘスト地区は橋の丁度真ん中が境ですからどうなるか分かりませんし」


 車は橋の少し前のサービスエリアに立ち寄った。結構広いとこだな。山々を見渡せる展望台に橋の方も見渡せるとこがある。そしてフードコート、なんか懐かしい香りだなぁ。


 「腹ごしらえもしとくッスか、あ、ジャンバラヤだ。これ以外と気に入ってんだー」


 「あ、私ラーメン食べたーい、チャーシューいっぱい乗ってるやつ」


 エルメス、案外そう言う庶民的なの好きだよなぁ。


 「拙者はまず前菜にアメリカンドッグ、スープにこの自販機のコーンスープを、お?魚はフィッシュアンドチップスがあるではないか、口直しにバニラアイス、肉料理には・・・うむ、カツ丼!!そしてデザートは先ほどのアイス屋でパフェとコーヒー!!完璧でござる!!」


 麗沢はジャンクフードで構成されたコースを堪能する気だ。


 やれやれ、みんなそれぞれ食べたい物を買ってる。零羅は・・・一角獣の桜肉ヒレステーキ・・・


 「桜蘭さん!こんなのがありました!!桜蘭さんと同じ名前のステーキですね!!」


 うん、キラキラした目で言わないで?なんか俺が食われるみたいな気分になる。ってか、桜肉って珍し・・・ってその前に一角獣!?ユニコーンの肉ぅっ!?


 零羅は特に分かって無いのかな、美味しそうに食べてる・・・ここ、ユニコーンも食用だったりするんだ・・・まぁ良いや、俺はジャンバラヤに乗ってる赤ウインナーもらいまーす。


 もぐもぐ・・・・




 「はぁっ!?」


 ガシャっー!!!


 食べてたら突然隣の新聞読んでたおっさんが叫んでテーブルをひっくり返した、俺たちは驚いてそのおっさんを眺めていた。


 「ど、どうされました!?」


 そして優しい零羅はおっさんに尋ねる。


 「あ、いや・・・てか君らかっ!!例の勇者!!こんなとこにいたのか!!」


 「あ、はい・・・これはどうもです」


 「いやー、王の命令でメディアによる追いかけは禁止だからニュースじゃ常に憶測が飛んでてよ。どうやら旅は順調らしいなぁ!!」


 おっさんは零羅の頭をポンポンと叩いてる。てか、どうりでずっとメディアとか新聞社が追いかけて来たりしないなと思ったら、三上の命令だったのね。


 「あ、ありがとうございます。それよりも、何に驚かれていたのですか?」


 「あ、そうだ。あんたらならこれ知ってるか?この記事、アイドルグループ『爆破部隊』のシャルロット レッドローズ、行方不明ってよ」


 「は?行方不明?なんで?」


 俺は思わずおっさんに聞き返していた。


 「おー、記事読むぞ?兄ちゃん。現在全国ツアー中の爆破部隊であるが、昨日、突然ツアーの中止が事務所より発表された。原因はメンバーの体調不良とされているが、メンバーのシャルロット レッドローズ氏が突如行方を眩ました事が原因と噂されており、我々は引き続き取材と調査・・・って、憶測の釣り記事かっ!!」


 おー、みたいだな。


 おっさんは新聞を地面に叩きつけた。あのシャルロットがちょっとやそっとでいなくなるなんて有り得んよ、神経図太そうだったもん。


 にしても、こんな所でも大袈裟に書かれるくらいシャルロットって人気なんだなぁ。そしてこのおっさんもファンっぽいし。


 けど行方不明か・・・ランディのと何か関係あるのか?


 「シャルロットなら大丈夫ッスよ、俺たちと戦った時もピンピンしてたッスからね。んでそのままライブに直行してたんスよ?大丈夫に決まってる」


 「ほー、流石はメンバー一の元気っ子だ。それ聞いて安心したよ」


 さて、このおっさんも落ち着いたし、俺ももうご馳走様だな。


 「なぁ零羅、俺ちょっと外の公園ぐるっと散歩してくるッス」


 「あ、はい、承知致しました。みなさんには伝えておきますね」


 「ありがとッス」


 さて、俺は外に出てサービスエリアに面してる公園の芝生に座った。そしてシャルロットから貰っていた手紙の中身を読んだ。


 これ・・・俺に向けて言ってるのか?






 『この世界では、誰も信用してはいけない』





 書かれていたのはこの一言、その前の文章とはテンションも何もかも違う。けど、この字はシャルロットそのものだ。今の俺の視力なら分かる。この文事はシャルロットが俺に向けたメッセージだ。


 けど、何で?どうして?睡蓮の事を言ってたのかなぁ・・・誰も信用するな・・・どこから、どこまでだ?


 「桜蘭さーん!!出発しますよー!!」


 「はいーッス!!」


 俺は零羅に呼ばれてタクシーに乗り込んだ。


 



 「さて、ここからこの国を代表する巨大橋、『ファーヘスト連峰貫通大橋』です。全長六十八キロ、標高はなんと二千三百八十メートル。条件が整うとこの橋の下に雲海、右手にこの国の最高峰ケンソウ岳のある山々を眺めながらまるで雲の上を走ってるかのような景色を楽しめます・・・が」


 俺の目に見えたのは橋の入り口の料金所だけ、後は全部霧・・・


 「今日は条件が悪かったみたいですね・・・」


 ミカイルさんは少し残念そうにしていた。


 「ほうほう、成る程。晴れの日はこんな風な景色でござるか!!」


 麗沢はいつの間にか観光パンフレットを読んでた。何処にあった?


 「凄いですね・・・この戦いが終わったら、また皆で来ましょうよ!!桜蘭さんもどうぞ、先程のお店のレジ横にありました」


 零羅もパンフレットを何枚か貰ってた。そういやレジ横にあったかも。


 『プルル!!』


 ん?何だこの音・・・無線?これ携帯みたいな着信機能あったの?


 「サクラー、無線なんか来てるわよ?」


 それで誰からだ?ジョシュさんから連絡だ。あ、もしかして次のリーダーの事分かったのかなぁ。


 『おぅサクラ、東ファーヘスト地区のリーダーの話だ。誰かまでは分からなかったんだけどよ、何処かまでは絞り込めたんだ。まぁ東ファーヘスト地区は白針の洞窟以外特に何も無いところだからな。場所はまさにその貫通大橋だ。丁度そこを通ってるんだったよな?』


 マジか、ここかよ・・・


 「そうッスね。今、まだ・・・入って10キロくらいッス、まだ地区境には遠いッスね。あ、リーダーはとりあえず目星は付けた奴がいるんスよ。ディエゴ アンダーソンって可能性はあるッスか?」


 俺はジョシュさんに一つの可能性を聞いてみた。


 『ディエゴさん?いやー、彼は今日は中央にいるはず。もしあいつもリーダーなら、中央の隣のファーヘスト地区だな』


 ジョシュさんにも可能性は否定された。うーん、後誰かいたか?


 『サムは何か言ってたか?』


 「サムさん昨日通話出なかったんスよ、今日はまだ多分朝ごはんじゃないッスかね?」


 サムさんにも定期的に連絡は取っていた。けど、昨日あたりから連絡つかなかったんだよな。


 『あっそう。ま、とりあえず場所は分かったんだ。気をつけて挑みな』


 「はーい」


 車は霧の中のこの巨大橋を駆け抜ける。





 

 「あれ?」


 その途中、エルメスが何か疑問に思ったみたいだ。


 「どうした?」


 聞き返したのはグレイシアだ。


 「何か今日、対向車少なくない?ほら、いつも結構通るじゃない」


 「ほんと、誰も来ないね」


 エルメスとグレイシアさんは反対側の道路を眺めてる。


 「ミカイルさん、ここっていつも交通量多いんスか?」


 「多いですよ?けど、今日はもしかしたら反対側通行止めになってるかもね。ほら、霧がすごいじゃないですか」


 「え?何言ってんのよ、ここが霧で通行止めだなんて聞いた事ないわよ?」


 「もしもの話ですよエルメスさん。もう一つ可能性があるとしたら、そのリーダーさんが止めてるってのも考えられますね」


 あ、後者の方の信憑性が高いかも・・・


 「それも変だから、ここの通行止めはアグリカル、ケーブ方面の大動脈を止めることになる。レイでもない限りそれは出来ないから」


 グレイシアさんの意見も一理あるなぁ。てか、ここの道ってそんな重要な道だったんだ。


 「そうですか・・・なら、彼がここのリーダーという可能性は考えた事は?」


 「いやいや、三上の奴は結構ゲーマーっぽいとこあるじゃないッスか。ラスボスをこんなとこに置くか?それに、こんなとこにあいつ置いても意味ないじゃないッスか」


 「そうですかねぇ・・・必要なのは装置の破壊でしょ?だったら彼を最後に持っていく必要はないのでは?あ、ここだ」


 車は突然ゆっくりとスピードを緩めた。


 「ん?どうしたんスか?ミカイルさん」


 「ここがこの橋の最高到達点なんですよ。そして、ここが地区の境。東ファーヘスト地区です」


 「へぇー、下なーんにも見えないッスね」


 「ここから落ちたら二千メートルも真っ逆さまですから」


 『プルル!!!』


 その時またジョシュさんから連絡が来た。


 『サクラ!!今どの辺だ!?』


 「ん?丁度地区境に入ったとこッス。運転手さん曰くここが最高高度らしいッスよ?」


 『運転手?あれ?あんたら、レンタカー使ってるんじゃ』


 「あれ?言ってなかったッスか?レンタカーが見つからなくてタクシー使ってるって・・・」


 『おいおいおい!!まさか、まさか、まさか!!!』


 俺が正直に話したらジョシュさんは急に焦った。


 「ど、どうしたんスか?」


 『逃げろ・・・今すぐそこから逃げるんだ!!』


 「な、なんで!?急にどうしたんスか!?」


 『その橋!今、誰も通ってないだろ!?』


 「はいッス・・・」


 『国王命令だ、リーダーと勇者一行以外の貫通大橋の通行を禁止するってな。つまり、今その橋にいるのはお前たちとその運転手だ・・・』


 嘘・・・そんなまさか。


 『それに、その運転手の名前は・・・ミカイルと言う名か?』


 何で知ってんだ?まさか、このミカイルさんがリーダー?


 『ミカイル サンフラ・・・そんな名前はこの世界に存在しない!だが、一人その名を偽名として使った男がいる!ある事件の潜入捜査でだ!!つまり!その運転手は!!』


 ・


 ・


 ・


 「あぁ、あの潜入は嫌だったなぁ・・・まさかこの僕が女装する羽目になるなんてね・・・」


 おい・・・今の声。


 『・・・サクラ、いるんだな?そこに、奴が。そうだよ、その偽名を使った男。そして、この地区のリーダーの名は・・・』






 「三上 礼・・・!!!』

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