リメイク第二章 覚醒はあと一歩
ふつーな感じで麗沢が出て来た、そしてシィズさんも。
「え、なに?みんなどうしたの?てか、シャルロットは何処よ?」
「完全にしてやられたかもな、シィズ。お前のとこでも通信は全員無事って事だったろ?」
「そうね・・・あれ、なんかこの景色・・・そうでも無さそうね、瓦礫まみれでサクラ君は血だらけじゃないのよっ!」
「もう治ったッス」
「どうやら、このトランシーバー。シャルロットに乗っ取られていたな。そのせいでこの通信による連携が乱された・・・そしてここにいないとなると、逃げられたか?」
サムさんは頭を押さえた。
「お?今しがたそこで物音がしたでござる・・・ってお!シャルロット殿ではござらぬか!」
なーんだって!?
本当だ、シャルロットが建物の影から出て来た。
「さっすがに耳が一番良いのは君か、レイサワちゃん。そして、よくあの状況を切り抜けて来たね。そこは褒めてあげるよサクラっち」
「そりゃどーもッスね、お陰で死にかけたッスけど。で?ここに出て来たって事は降参ッスか?」
「私が?まっさか!私はね、君たちに勝ってほしいんだもん、その為に全力を出してるつもりなんだけどね・・・君たちの弱さには少し呆れちゃって、だから私も逃げるのはもう止め。ここからは私のステージ、直接戦ってあげるよ」
シャルロットはマイクを持ち、中央広場にあった台の上に登った。
「八対一はきついんじゃなかった?」
「そりゃもうね、けど、本気の私なら別。全員ここで殺しちゃうのなら、やれないことはないよ・・・けど、そろそろ時間も押して来てるんだ。だ・か・ら・ここからは特別ルールで勝負を着けよっか。ルールは簡単、私はこれから一曲歌う。その一曲を歌い終えた時まだそうやって立ってたら、君たちの勝ち。だって、その時はもう私の爆弾も無くなるからね・・・じゃ!!いっくよー!!『初恋ダイナマイト!!』」
シャルロットは再びギターを取り出し弾き語り始めた。それと同時にダイナマイトを大量にばら撒いた。
[あの日私に火をつけた導火線♪ばちばちと燃えるあの炎♪]
「どうやって一気に導火線に火を!?」
「疑問は後だ!!全部凍らせて落とすぞ!!」
俺は銃から冷気を撃ちダイナマイトの導火線を消す。流石にグレイシアさんじゃないから一気に全部は無理だ。
[いつかな♪その火がダイナマイトに移る時、私の心が爆発するの♪]
だからってシャルロットの奴、グレイシアさん対策も怠ってない。シャルロットはグレイシアさんの方向に投げナイフのような針状の爆弾を投げつけグレイシアさんに反撃の隙を作らせない。
そしてダイナマイトの雨が止むと今度は周囲の建物に仕掛けられていたプラスチック爆弾が次次に爆発した。また瓦礫で押しつぶすつもりか?
そんなもの、俺の風の魔法でぶっ飛ばす!!
[この気持ちは抑えられなんかしないわ♪]
ここだ!!瓦礫は全部吹っ飛ばした!そして今!シャルロットの攻撃が止んだ!!ここしか隙がない!!
『どぉぉんっ!』
「くっ!!な、嘘っ!?」
シャルロットは自らの足元にダイナマイトをばら撒くと、飛び上がってその爆風で宙を舞う。
「あっはは!!おっしーね!さぁ、サビ入るよー!!」
爆弾を緊急移動手段って、どう言う感覚してんだよ。
「くそっ!なら零羅!!」
「はいっ!!」
シャルロットの落下地点、そこには零羅ちゃんが待機していた。
『ピッ!!』
「これ・・・スイッチ式のっ!?」
けど、シャルロットはマイクに仕込まれた起爆スイッチを押すと零羅ちゃんのいる地面にに隠されていた爆弾が爆発した。おかげで零羅ちゃんは防御に回らされた。
[あぁ、誰にも止められないニトログリセリン♪どうにか抑えてよ珪藻土♪導火線なんか要らない♪スイッチ一つで爆発するわ♪]
にしても何だこの歌詞!やたら上手いせいで耳に残って余計に腹立つ!!
そしてサビに入ってから今度は最初の時のアレだ、地面に埋められた爆弾を爆発させる。ここも地雷原のような感じだ。なら、対策は俺の出番!!
「みんな飛んでっ!!俺の電撃で信管を全部潰す!!」
俺の声でみんな一斉に飛び上がった。
「っ!?違う桜蘭!!上だ!!」
これは!細かくて気が付かなかった・・・シャルロットの葡萄爆弾!!既にばら撒かれていた!!
[あぁ、誰にも止められないワタシのバクダン♪どうかお願い君の唇を♪信管なんてなくて良い♪]
「っ!!麗沢!零羅ちゃん!!俺たちで上の葡萄爆弾を!!」
「御意でござる睡蓮殿!!だから」
「桜蘭さん!!下は任せました!!だから!!」
「上は!」
「下は!」
『任せた!!』
このままやるしかない!!上は3人が何とかする!俺は地面の爆弾の信管を全部壊す!何個ある!?俺の目なら、見極められる!!残された時間はコンマ数秒!!最初のダイナマイトを掻い潜るよりもキツいぞこれっ!!
けど!!やってやるっ!!
「いけぇぇぇぇぇっ!!!」
『ズガガガガガガガガッッッ!!!』
俺はこれでもかと言うほど電撃を連射した。爆発させるな、信管を狙って爆弾を無効化させろ!!
[ソレが爆発する時は一緒♪君と一緒に私は弾ける♪それが私の君への想い♪君へ送る初恋のプレゼントはダイナマイト〜〜〜・・・]
「お見事ーー!!全弾弾いたなんてさ!!!!じゃ!さぁ!!ラストにこのライブの真骨頂!!派手なのドカンと行こーーーっっ!!」
やってやったのに!まだ曲は終わってない!!伴奏を残してやがる!!
止めろ!!アイツを何としてでも!!それをやらせたら多分!!俺たちの負けだ!!
「むっ!!これは!!狙いは先輩一人でござるっ!!そこに時限爆弾!!」
「私特性!!派手派手の花火!!さぁ!!これで終わりだよ!!サクラっち!!」
くそぉぉっ!!間に合えぇぇぇっ!!
「っ!?え?」
俺は何かに飛ばされた。睡蓮じゃない、麗沢だ・・・麗沢はフライパンを振って俺たちをみんな出来るだけ遠くに飛ばしたんだ。
「ほぉわあちょぉぉぉおおおおおお!!先輩!!」
「おい麗沢っ!!」
「あーいる!!びー!!ばーっくでござるぅぅ!!」
あ、あいつまさか!?
「残念、君を殺すつもりはなかったんだけど・・・仕方ない、さよなら。君の事は忘れないからね!レイサワ君!!」
『ズドドドドド!!ドガガガガッッッ!!ドガァン!!ドゴォォンッ!!』
連鎖的にカラフルな色を放つ爆弾?が、炸裂した。地面で爆発してる花火だ・・・その中心にシャルロットは立っているが計算され尽くしているのか、全く動じていない。けど、その周囲に残された麗沢はモロに喰らってしまった。
「麗沢さん!!」
「おい!!馬鹿レイサワ!!何やってんだ!!」
「待って!!」
俺はあの爆発に向かう零羅ちゃんとエルメスを押さえた、駄目だ。
「離せ!!サクラ!!あいつはお前の親友だろっ!!それなのに何突っ立ってんだよ!!」
「いや・・・これで良いのかも」
「はぁ!?死んで良いものあるか!!見損なった!!このっ!!」
「シャルロット!!」
エルメスが俺をぶん殴ろうとした時、俺はシャルロットの名前を叫んだ。
「どうしたの?今のが私の最後の手だよ?だから君たちの勝ちだね。レイサワ君が脱落ってだけ」
「いやその前に、最後に俺からもルール追加して良いッスか?俺たちからの最後の一発ッス。大丈夫、あと1秒でソレをやるから」
「いいよ?でも君たちももう満身創痍でしょ?どうやって喰らわせるの?」
「お前が今、殺したと思ってる奴さ!!行けぇ!!」
「ぉぉぉぉぉ・・・・ジェェェットゥ、ストゥリィィィイイイイイ イ イ イ インムッ!!」
土煙の中、麗沢が突然ジェットエンジンを積んだロケットみたいに突っ込んできた。
「ふぇぇっ!?ちょ、嘘ぉぉ!?」
『どっかんこ!!』
シャルロットと麗沢は激突した。
ぼいーん、ポムポム・・・そして麗沢はボールみたいに弾ぜながら戻って来た。
「御苦労ッス麗沢、やったッスね」
「うむ!手応えありでござる!!キリッ!!」
「あいたた・・・まさか、私のアレを直撃して無事なんて・・・計算が・・・い?・・・・・ぶふぉぉっっ!!!」
シャルロットは突然吹き出した。それもそうさ、今だからこそ出せた、麗沢 弾、無敵の最終奥義。それをシャルロットにお見舞いしてやったんだ。
「はーっはっはっはっ!!天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ!お主を倒せと拙者呼ぶ!!見るが良い!!これぞ麗沢家に伝わる秘伝の奥義の真髄!!その名も!!」
『ギャグ補正っっっ!!』
ちゅどぉぉぉん!!「あ、不発弾が・・・」
俺と麗沢は共にこの現象の名を言う。そしてタイミングよく爆発してなかった爆弾が後ろで爆発した。そう、麗沢はミラクルな程この雰囲気には似合わない格好で現れたのだ。
「って、ちょっと待ってぇぇっ!?」
「ん?ツッコミ入れるのまさかのエルメスかい」
「私よっ!!シャルロットは放心してるじゃないのよ!!」
「ぽー・・・」
シャルロットはどうやら突然の出来事すぎて頭がパンクしたらしい。
「なら、ここは俺が説明しよう!」
「ふぁっ!?サクラ!?」
こうなっては仕方ない、俺が仕切る。
「この麗沢には謎の力、ギャグ補正ゲージを持ち、ストーリー展開が大きくシリアスへ向かう時、それが溜まって行くのだ。そして、そのゲージがマックスとなる時、麗沢 弾はあの葛飾の有名警察官にも及ぶギャグ補正を得るのだ!!」
俺は昭和の特撮風なナレーションっぽく解説した。そもそも麗沢は特撮オタからオタクの道を進み始めた。
「あ、なるほど!!あの人なら無敵ですね!流石です麗沢さん!!」
零羅ちゃんはすぐに納得してくれた。
「・・・ねぇスイレン。あんたらの世界ってこんな奴ばっかなの?」
「俺も聞きたい・・・俺たちの世界にそんな事できる奴いたのか・・・なんか俺、置いてかれた気がする・・・」
「分かった、あんたが正常なのはわかった。訳わかんないのはあいつらって事ね」
「さっきまで肩を並べてた桜蘭がいなくなってしまったよ・・・とほほ」
すまん睡蓮、俺も実はギリギリのとこでやってんスわ。
「まぁ、要するにッスよ。麗沢はなんでか、重苦しい感じの雰囲気になったりするととんでもない方法でそれを帳消しにしちまうんスよ。だって前に麗沢とアニメと原作の展開でどーのこーの大喧嘩した時、麗沢はダンプに跳ね飛ばされても『は!?ここが転生先かっ!?』ってな感じで、しかも無傷だったんス。今日もなんか、やたら空気が重かったッスからね」
「ダンプの運転手どうなったのよ・・・」
空気が重く感じた原因、それは明らかにシャルロットだ。
「なぁ、シャルロット。一つ聞いてもいいッスか?シャルロットって今日元気ないッスよね。なんか、アイドルらしい顔じゃないと言うか」
「あら、見抜かれちゃった?まじか、アリアちゃんにどやされるなぁ・・・まぁ無理もないでしょ。私は今までの人たち以上に君たちを殺す気だったもの」
確かに、ライブの勢いに比べてこの重苦しい殺気は今までとはまるで違った。
「何でそんなにサクラたちを殺したいのよ、こいつらがシャルロットに何かしたわけ?」
「いいや、そんなんじゃないよ。もうゲームも終わりが近づいてるでしょ?そろそろここらで一人くらい覚醒させたかったんだ。それが私がみかみんから言われてた事。けど、失敗かぁ」
みかみん?みかんみてーなあだ名・・・
「覚醒って、三上もッスけど、なんでやたら覚醒させたがるんスか?」
「そりゃ、そうしないとみかみんには勝てないだろうしね」
「ん〜・・・何なんだろうな、なぁんでみんな三上の事にやたら忠誠誓ってたりとかしてんだろ」
みんな、みんな・・・あの暴君なのに、リーダー達はあいつに忠実だ。しかも、この感じは恐怖故じゃないのが不思議だ。
「やっぱりみんな、みかみんが大好きなんだよ。流石は異世界の英雄って言われるだけの事はあるのかな。私は命令に従ってるってつもりはないよ、ただ、大好きな人の役に立ちたい。そう思ってるからここにいる。友達の役に立ちたいってね」
「友達なら、間違ってると思ったなら止めなさいよ」
「私は、みかみんが間違ってるとも思えないから。いや、何が正解で何が間違いなのか。それが分からないからかな。けど、その中でも自分の答えを示し続けるグレイシアは、やっぱり凄いなって思うよ」
みんな大好きだからか・・・そう思う程、昔の三上は良い奴だったのかな。
「それにしても、サクラっち。君少しみかみんに似てるとこあるかも」
「はぁ?俺が?」
「人をよく見れるようになったって事。みかみんの一番の強さって人を見る目だからさ、私もあの目にやられちゃってねー。サクラっちは、今のまま進んで行けば良いよ。けど、後もう一踏ん張り。もう覚醒の感覚は分かり始めたでしょ?」
「まぁ、何となく?もうそろそろって感じはあるッスね」
「多分最後のリーダーはみかみんだと思うからさ、それまでにみんな覚醒してね。そして・・・みかみんを、絶対に止めて」
そうか、心の底では三上を止めたいって気持ちがあるのか・・・それがシャルロットの本音。
「無論ッスよ!」
「ふふ!ならご褒美に♪」
「はい?」
俺の頬にシャルロットはキスをした。
「な、ななな!!なな、にを!?」
それを間近で見たエルメスが顔を真っ赤にして震えてる。
「ん?あれ?みかみんの世界だと一部の地域じゃ、挨拶代わりにこうするんだってー。あ、でもサクラっちなら私、彼女に立候補しても良いかなー。気配り上手だったし、良い性格してるもん。男はやっぱ中身っしょ!!」
嬉しい事言ってくれた・・・シャルロットは俺に無理矢理もたれかかってきてお姫様抱っこさせられた。
「ぬーっ!!」
「あれ?どうしちゃったのーエルメスちゃん、やきもちぃ??」
あー、なるほど。戦い終わって本来の性格に戻った感じか。本来のシャルロットはイタズラっ子なのね。
「そんな訳ないでしょ!!てかサクラ!!何鼻の下伸ばしてんよ!!離れなさいぃぃっ!!不純異性交遊よっ!!」
エルメスはぐいぐいと剥がしてくる。そこまで怒らなくても、仕方ないんじゃないの?
「おほほほほ」
シャルロットは無邪気に笑った。
シャルロットの歌の部分は5分くらいで適当に歌詞を作りました・・・ひっどい歌詞で申し訳ない、誰か私に作曲センスを下さい。




