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Re: 平和を願いし者たちよ、この世界で闘う者たちよ! 第二章  作者: 冠 三湯切
第二章 第二幕 The Bad end game (バッドエンドゲーム)
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リメイク第二章 国民的アイドルは爆弾魔

 「やっと来たね・・・今日は私の大一番、舞台も整えたし、行こっか。爆破部隊、爆弾投下・・・さぁ、私に勝って見せてよ。そうじゃないと・・・」


 







 デザート地区 アダムス横断道。


 俺たちの車はそこを進んでいた。ヒュージキャニオンを抜けて今ここは荒野と言うかサバンナと言うか、つまりは何もないだだっ広い景色を永遠と眺めていた。

 

 「人っ子1人いないッスねぇ」


 「ここら辺も昔はまだ少し栄えていたんだけどね、気候変動や地下資源も取れなくなって、今はほとんど廃墟と化している。ほら、あちこちに集落の後みたいのがあるだろ?」


 サムさんの言う通りだ、なんか昔の西部劇に出てきそうな町がちらほらある。けど、誰もいなさそうだ。


 「けど最近はここの景色が写真映えするとかで、観光として見直されつつあるみたいよ。あんな感じの家ってここら辺しかないからね」


 要するに文化遺産的な感じか。


 「あれ?今の匂いなんですか?」


 零羅ちゃんが突然匂いを嗅ぎ出した、犬か?前から思ってたけど零羅ちゃんってたまにこうやって匂いを嗅いでる気がする。


 「あ、確かに・・・何だろ、なんか懐かしいなこの匂い、何だったかなぁ」


 そして睡蓮も気がつく、君らなんでそんな鼻が効くんだ?青薔薇の時もそうだったし。


 「あ、運動会の時のスターターピストルの匂いだ」


 「それかもです、一度地元のスポーツ観戦をした際に嗅いだことがあります。けど、この匂いはもう少しツンって感じしません?」


 「するな・・・待てよ、ツンとする火薬の匂いって」


 「っ!?その匂いの特徴は黒色火薬っ!!」


 サムさんが気がついた時にはもう遅かった。


 『正解、けどドカンだよ』


 カチッ・・・


 『ボゴォンッ!!』


 ・


 ・


 ・


 ・


 ・


 ん・・・何だ?何が起きた?無線から誰かの声が聞こえたのは覚えてるけど、その後・・・


 駄目だ、何も見えない。真っ暗で息が苦しい・・・


 「おーい、せんぱーい。無事でござるかー?」


 麗沢の声?


 「むん、むごむがむががが?」


 あれ?声が出せん・・・そうか、顔の上に何かクッションみたいなやつに押さえつけられてるんだ。


 「なに?何だって?サクラ今どう言う状況なのよ!」


 エルメスの声だ。


 「ぶはっ!!俺は大丈夫ッスけど!何があったんスか!?」


 「シャルロットにやられちゃったのよ、お陰で車がすってんころりって訳。そこでサムが謝罪文をどうしようって悩んでるわよ」


 成る程、つまり俺は上下左右がよく分からん感じになってた訳ね。


 「桜蘭さん、そこから出られます?」


 「あー、零羅ちゃん。なんか俺の上に何かが乗ってる見たいッス」


 「すみません、ここからじゃよく見えないです。睡蓮さんの方はどうです?」


 「あ?あぁ、いや・・・何と言うか、凄い状況だな」


 睡蓮の方からは見えてんのか?てか本当どうなってんの?


 足は動かせる・・・体勢整えれば立ち上がれるな、よし。上に乗ってるこれを押し上げる!!


 「いよいしょっ!!」

 「んっ!!」


 ん?何だ?今の声・・・


 「あ、あー・・・桜蘭、まだ立つなって言おうと思ったんだけど・・・」


 「どゆことッスか?睡蓮?てか、立ったのに何も見えない。まだ何か乗っかってるッス・・・どうなってんの?」


 なんかぐにっとした柔らかいような感触だ、こんなの車の中にあったっけ?


 「あ、これなら何とかなるから。ありがとサクラ」


 「はい?グレイシアさん?俺なんかやったッスか?ってぎゃ!!」


 突然肩を梯子のように踏みつけられた。その次の瞬間視界が開けた、座席が横向いてる。上にはドアが開いてて、睡蓮が覗き込んでる。そしてグレイシアさんがよじ登ってるのがみえた。


 「んしょ・・・ふう、やっと出れたッスね」


 俺は睡蓮に引っ張り上げて貰った。


 「てか、何だったんスか?どうなってた?」


 「桜蘭、ちょっとこっち・・・」


 俺は睡蓮に呼ばれて影でコソコソ話をした。


 「担当直入に言うとだな、桜蘭がいたのはグレイシアのコートの中だ」


 「は?」


 「車が横転した時どう言う訳かそう言う状況になってたらしい。それでグレイシアさんは綺麗に座席と座席の隙間に尻が挟まっててな、動けなくなってたんだよ。で、その下に桜蘭がいたと言う訳だ。けど何とか下にいた桜蘭が立ち上がったお陰で、綺麗に肩車みたいになってグレイシアも脱出出来たんだ」


 つまり・・・俺はグレイシアさんのコートの中でモゴモゴしたり、肩車をしてたって事?なんか、とんでもない変態みたいじゃん。


 「す、睡蓮?その状況誰か他に見てたッスか?」


 「俺と麗沢だけだ、もしこれをエルメスが見ててみろ。俺にまでゲンコツ飛んでくるぜ?」


 エルメスは下でせっせと何かしてる。


 「はぁ、良かった・・・」


 俺は下に降りた。


 「あ、サクラ。無事みたいね」


 「何とかね、にしても・・・攻撃されたって事はそのシャルロットがお出ましって事なんスよね?」


 とりあえずエルメスに不審がられる前に話題をこっちにしよう。


 「だろうね。にしてもいきなり車ぶっ飛ばすなんて有り得なくない?死んだらどうすんのよ」


 一応向こうは殺しに来てるんだけどね。


 「けど、一体どこから攻撃したのかしらねぇ。あちこちに廃墟があるし、そこのどこかに隠れてるのかしら」


 シィズさんが手をデコに当てて周囲を見渡してる。


 「あ、そうだサクラ、また肩車すればもっと見渡せ・・・」

 「わーっ!!!」


 よりによってグレイシアさんが話を元に戻してきたから俺は思わず叫んだ。


 「は?肩車?何の事よ?」


 「さっき座席に引っかかってたから、サクラが下から肩車してくれたから出れた」


 「わっ!わっ!!」

 「おいサクラ・・・」


 やっべ・・・怒られる。


 「それいい案じゃないの、私視力凄い良いからさ。車の上に乗ってあんたが私を肩車すればシャルロットの居場所分かるんじゃない?」


 あれ・・・あ、別に肩車したってだけでコートの下でとは言って無かったな。


 「ん?サクラ、なんか顔赤くない?」


 「ひ、日差しのせいッス!!」


 「あらそう、てか早く肩車しなさいよ」

 

 はーい。


 



 「どうッスか?何か見えそうッスかね?」


 俺はエルメスを肩車して周囲を眺める。にしてもこの人の肩に乗るの上手いなぁ、ヒョイっと乗る。


 「うーん、一番怪しいのはあの数百メートル先の廃墟群だけどね。サム、とりあえずあれ以降シャルロットからの通信はないわよね?」


 「あぁ」


 「ならとりあえずエルメスの言う方に行ってみるッスか?」


 「ここでぼーっとしてても暑いだけだし、良いんじゃない?」


 俺の案が可決された。けど、


 『カチッ』


 え、


 「先輩っ!!」

 「くっ!!」


 『ドゴォォンッ!!!』


 地面が突然爆発した、俺は巻き込まれる寸前に睡蓮に引っ張られて事なきを得たけど・・・


 「サンキューッス睡蓮・・・」


 「無事なら何よりだ。しかし・・・これはまずいな。ここは、ここ一帯は敵のテリトリー。つまり地雷原だ」


 シャルロットって奴、地雷原まで作って俺たちを倒そうとするってどんだけだよ。


 「けど、変ですね・・・さっきは火薬のにおいがしたのですが」


 あ、そう言えば・・・睡蓮も零羅ちゃんも今度は俺が踏んで変な音を聞くまで地雷に気が付かなかった。


 てなると、俺が踏んだのは・・・別の爆弾なのか?


 「ん?何だ?これは・・・カプセルの破片?」


 そんな時、睡蓮が何かを拾った。少し大きめの薬のカプセルみたいなやつだ。


 「お?どれどれ?むっ!これはもしや信管では!?」


 「これがか?それにしては小さすぎないか?と言うか待て、信管が落ちてたと言う事は・・・そもそも桜蘭が踏んだのは地雷じゃない?」


 「そうでござるな睡蓮殿、恐らく使われたのはプラスチック爆弾でござる。しかも、遠隔操作で起爆する・・・つまり、シャルロット殿は既にこっちを見ているのでござるな」


 麗沢と睡蓮の話を俺の中でまとめてみよう・・・つまり俺が踏んだのは地雷じゃなくて爆弾。しかも俺がそこを通ったのを見計らって起爆された。


 さっき信管つったよな・・・なら、ものは試しにやってみるか・・・


 「みんな、ちょっと伏せてくれッス!」


 『バンッ!!』

 『ドガァァンッ』


 俺は少し離れた地面に向かって電撃を撃ったら、ビンゴ・・・爆発が起きた。


 「ひょぉっ!?先輩、凄いでござる!!」


 「よく埋まってる場所が分かりましたね!!」


 えっへん、どんなもんだい。適当に撃ったなんて言えねー・・・けど。


 「なんかそこに違和感あったんスよね、何つーか。地面の色がちょっと白っぽいとこがあってさ。けど、あれ?それよくよく見たらあちこちにあるわ・・・」


 「つまり、適当にやってみたのでござる?」


 おい、こう言う時は黙ってろよ・・・


 「いや違うぞ・・・桜蘭は正解だ、この地面に埋まってる白い土全てが爆弾だっ!!」


 睡蓮が土を少し掘り起こすと、さっきのカプセル式の信管が出てきた。しかも、まだ壊れてない。


 「っ!?うそでしょっ!?」


 「みんな!一旦車の上に乗るんだ!!!」


 サムさんが指示を出す。


 「いや!!ちょっと待って!!零羅!!この地面全部吹っ飛ばせるッスか!?」


 「わたくしも今それを考えてました!!みなさんとりあえず伏せて下さい!!とりあえず二段階目を地面に打ち込みます!!」


 『キュイイイイイイッッ!!』


 俺が言う前に零羅ちゃんは先に思い立ったらしい、あの籠手を装備して風の魔法を拳に溜め込んでる。


 「行きますよっ!!」


 『ズゴゴゴォォォッッ!!!!』


 「んごっ!!あ、相変わらずッスね!!」


 零羅ちゃんの一撃は半径数メートル程吹きとんだ。車も飛んでいってしまった。


 「あぁ・・・廃車確定・・・」


 仕方ないよこれは。


 けど、睡蓮の言う事は正しかった。めくれた地面のあちこちに信管が埋まってる、これ全部が爆誕かよ・・・


 「ど、どれだけ埋めたのよあの子・・・」


 「プラスチック爆弾は全部合わせて五百個埋めたんだよ!!なら、今度はそれを一気に爆破してみよっか!!」


 『カチッ』


 ヤバい・・・失策だったか。全部の爆弾がここで爆発したら・・・


 『チュドォォォォォォンッッッ!!!』

 

 「っ!!!!って、あれ?  爆風が、来ない?」


 巨大な爆発の火柱が上がってる。けど、俺たちのいる場所は全くもって静かだ。どうなってるんだ?


 けど、煙が徐々に立ち込めてきて何も見えなくなってきた。


 「そりゃそうよサクラっち!!私を誰だと思ってるの?その爆風は全部君たちに当たらないように調整してあるの!!それに、こんな簡単にやっちゃったんじゃつまらないでしょ?だ・か・ら!!」


 「っ!!お前がシャル・・・」


 お?んん?


 『ギャイイイイイイインンンン・・・・』


 次に聞こえた音は爆発の音じゃなかった。これあれだ、ライブ前のギターチューニングしてる時の音だ。て事はこの音はエレキギター?


 そして煙が突然晴れて見えたのは・・・


 「いっくよー!!まず一曲目!!ファイヤーワークスッ!!」


 『ジャカジャカ!!!ジャーンッッ!!!』


 爆破部隊って軍の組織なんだよな?今、俺の目の前にいるのは確かに軍服は着てる。けど、メチャクチャにアレンジされてミニスカートにリボンやらになってる。そしてその服を着てる当の本人は、癖のあるふわっとしたピンク色の髪をしてるツインテールの女の子だ。


 その子は一曲、道中車のラジオでよく聴いてた曲だ。それを歌って魅せた。この曲はすげー好きだったから覚えてる。


 「やっほー!!みんな元気にしてたー!?情熱のアイドル!!シャルロット レッドローズちゃんのソロライブによーこそーっ!!」


 シャルロットって、爆破部隊って・・・


 「アイドルかよっ!!」

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