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Re: 平和を願いし者たちよ、この世界で闘う者たちよ! 第二章  作者: 冠 三湯切
第二章 第二幕 The Bad end game (バッドエンドゲーム)
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リメイク第二章 死を彩るは青き薔薇

 「で、ではあたしは失礼します・・・皆様の健闘を祈ってます」


 ベアトリーチェは服装を整えて何処かへ旅立った。


 オーシャナでの戦いは終わった。ここで丁度8箇所、折り返し地点までは来たらしい。次の目的地は海沿いを離れて砂漠地帯のヒュージキャニオンってとこに行くらしい。そんでその道はしばらくホテルもレストランも無くなるらしいから、ここで車中泊出来るように色々買い物をしていた。


 ここはこの街の市場、土産物から海産物まで色々だ。缶詰あたりを買ってこうかな。あ、キャビア売ってる・・・これってこう言うとこに売ってるものなの?


 「ほっほっほっ!!せっせっせっ!!」


 麗沢が一人カートを走らせて大量に商品を注ぎ込んでいく。


 「あ、レイサワ。これも買ってよ」


 「私もこれ欲しい」


 「ぽい」


 で、その麗沢のカートにエルメスとシィズさんとグレイシアさんがついでにいろんなものを投入していく。化粧品に、お菓子・・・グレイシアさん、その変なおもちゃは何ですか?


 「暇だから」


 その後サムさんに止められて必要なものだけを買わされてた。


 さてと、俺の方は・・・


 「あ、睡蓮は何か買うッスか?」


 「うーん、この先長いんだろ?だとしたらスルメとかかなぁ。あ、エイヒレがある!これ好きなんだよ」


 エイヒレ?睡蓮はカップに入った少し黄色い干物みたいなを買ってた。


 「・・・・・さ、桜蘭さん、わたくし初めて見ました。成る程、どうりで海で見る魚の形と食卓で食べる魚の形が違うわけです」


 零羅ちゃんはずっと窓越しに魚を捌いてる様子を眺めてた。マグロの解体してるみたいだな・・・


 「よし!みんな、そろそろ行くわよ!サムも準備出来たわ」


 『はーい』


 さて、そろそろ出発だ。そう思った時だった・・・


 クンクン・・・


 「ん?これは・・・」


 「どしたッスか?睡蓮?」


 睡蓮は突然立ち止まって匂いを嗅ぎ出した。


 「はっ!!この匂い・・・」


 そして零羅ちゃんもだ。匂い?磯の香りくらいしか感じないけど・・・


 「あ、ちょっ!!」


 睡蓮と零羅ちゃんは何かに気がついて走って行ってしまった。


 「な、なんだ?買い忘れでもあったか?あ、そうだ。それよりもみんな、警察の方の情報でここの近くに強盗犯が逃げ込んだと情報があった、アントニオ コルチカム。念の為注意してくれ。まぁ場所は近いだけでここではないから大丈夫だろうが・・・」


 すれ違いざまにサムさんがやって来た。


 「あとこれは噂の域を・・・」


 「みんな!!」

 「みなさん!!」


 そしてサムさんが何か言いかけた時、2人が慌てて戻って来た。俺たちは慌ただしく連れられて店の外の路地裏の小道へ入る。


 「な、これはっ!!」


 こんなところで俺たちは別の事件に巻き込まれた。そこには死体が一つ転がっていた。


 「さっき急に匂ったんだ。死体の匂い、それで駆けつけてみたら・・・死んでいた」


 睡蓮がサムさんに事の説明をしている。


 「ん、これは・・・アントニオ コルチカムか?」


 あれ、それってさっきの・・・サムさんは手袋をはめて顔を確認した。


 「間違いないわね・・・けど、どうしてこんな所で・・・警察も追ってたんでしょ?」


 「シィズ、これを見ろ・・・」


 「っ!?これ、この殺され方ってまさか!!」


 「あぁ、さっき私が言おうとした噂だ。しかし、これで噂は本当になったな・・・青薔薇が来てる」


 アオバラ?誰だそれ?


 「な、何なんスか?それって」


 「青薔薇ね、それはある一人の殺し屋の通り名なのよ。ほら、この男の左胸・・・シィズ、あるんでしょ?」


 エルメスに言われてシィズさんは男の死体を転がした。


 「え、何これ・・・氷なの?胸のとこに咲いてる」


 「そうよ、この世界では誰でも知ってる伝説の殺し屋。そいつはその名の通り心臓に氷で出来た薔薇を突き刺し、その薔薇は心臓に氷の根を張り殺す。そして心臓は完全に凍ってるから一切の出血を伴う事なく殺すんだって、私も初めて見たわ」


 ひえ、恐ろしいなその人・・・会いたくないよ。


 「出発を少し遅らせよう、この感じはまだ死後数分・・・奴はまだすぐ近くにいる」


 で、しかもその青薔薇はすぐ近くにいるのか。


 「・・・っ!!そこっ!!そこにいます!!」

 「あのフードの男だっ!!」


 俺の視線の先にはフードを被った男がいた。


 「そこの人っ!!止まりなさいっ!!」


 男は立ち止まった、そしてゆっくりと俺たちの方を見た。


 「ターゲットか、わざわざ殺されに来たのか?だが残念だ、お前たちへの依頼は明日だ」


 男は淡々と語り、またそのまま去ろうとした。


 「おい、止まれと言ったんだ・・・それに、依頼が明日とはどう言う事だ?」


 睡蓮が男の腕を捕まえて逃げないようにした。


 「成る程、中々の力だ。逃す気はないと言うことか。なら一つ質問しよう、よく俺に気がついたな」


 「匂いには敏感でね、この磯の香り漂う街中で人の流す血の匂いを感じた、零羅ちゃんもそうだろ?特に君の場合は血の匂いには特に反応する筈だ」


 「はい睡蓮さん、そしてあなたからは血の匂い以上に殺しの匂いがします。あなたが殺し屋さんですね」


 「ふっ、殺しの匂いを察する勇者か・・・いささか勇者と呼ぶには悪人に寄りすぎてる気がするな・・・良いだろう、質問に答えよう。俺の受けた依頼は『世を乱す者を殺せ』だ、つまりは異世界の存在全てだ。お前たちを殺し、そしてその次はミカミだ。順番に殺していく」


 マジかよ・・・リーダー以外の敵はせいぜい軍関係者とかそこら辺になってくれると思ってたのに、まさかの殺し屋が俺たちの敵になるなんて。


 「お前は、誰の味方なんだ?」


 「味方・・・俺にそんなものはもうない。俺は俺の守りたい者の為に殺し続ける、そこにお前たちと言う存在が邪魔なだけだ」


 守りたい者の為に・・・なんか取ってつけたような言い方だな。それを口実に殺しがやめられないだけにしか聞こえない。


 「俺はあんたの事なんか知らないし、邪魔するつもりなんてないッスよ。殺し屋なんかと関わるのなんてごめんだ」


 「そうだろうな、お前は俺となんら接点はない。しかし世界は思わぬ所で繋がるものだ。お前たちがこの世界に来てしまった、その時点でお前たちは俺の標的となり得る運命だった。理不尽と思うか?いや、世界はそんなものだ。死にたくないのなら抗うしかない、誰かを殺して生きるしかない」


 この男・・・その言葉自分に向けて言ってんのか?


 「それより良いのか?俺はリーダーではないとは言えここはオーシャナ地区、お前たちは既にリーダーを倒したんだろ?そこにいる()()()()()がな・・・ルールではリーダーが倒された地区での戦闘は禁止だ。癪に触るが俺もまたこのゲームの参加者だ、一応は守るさ。まぁ安心しろ、近いうちに殺しに行くから、今は見逃そう。それに・・・見たかった者は見れたからな」


 「っ!!睡蓮!!」


 「くっ!!」


 俺が叫んだ瞬間、周囲が一気に凍った。この氷の魔法・・・下手すりゃグレイシアさん以上だ。なんつーか、練度が違う。


 俺が顔を上げると青薔薇の姿は何処にも無かった。


 「睡蓮!大丈夫ッスか!?」


 「何とかな、桜蘭が気がついてくれなかったら巻き込まれてた・・・ありがとう」


 睡蓮の目の前には、氷の花びらが咲き乱れたような景色だった。俺は思わず思った、綺麗だなって・・・けど、とんでもなく恐ろしい奴が現れてしまった。


 「まさか・・・青薔薇に狙われる事になるとは」


 サムさんが苦い顔で親指を噛んだ。


 「うーん、なら次にあいつが襲ってくるまでに返り討ちに出来るほど俺たちが強くなれば良いんじゃないッスか?」


 俺は場を和ませる為に言ってみた。


 「そうね、サクラあんたたまには良い事言うじゃないのよ。みんな強くなれば良いのよ、そもそも青薔薇に勝てないんじゃミカミにも勝てる訳ない。良い目標が出来たんじゃない?」


 エルメスが便乗してくれた。お陰で俺も何となく勇気が出て来た。


 「そうですね。ミカミ国王を倒すには青薔薇の強さは一つの指標になる。正直今のままではまだミカミ国王には程遠い」


 それなんだよな、少しずつ強くはなれたんだろうけど・・・まだ実感が湧かない。ほぼほぼ毎回リーダーには苦戦すると言うか、しっかりと真剣に勝負をやれたのがポンサンとランディくらいだ、だから正直実践経験がまだ乏しい。


 「よしっ!!なら打倒青薔薇の為!!これからは私ももっとビシビシとあなたたち鍛えてあげるわっ!!」


 シィズさんが腕を組んで仁王立ち。道中組み手みたいな感じで戦ったことあるけどまぁシィズさんも強いのよ。で、けっこうしごかれる。


 「そうねシィズ!サクラ!!この私が直々に戦い方叩き込んでやるわっ!!」


 「あ、サクラ良かったね。エルメスは薙刀術で全国優勝してるから。あ、なら私も君にもっと魔法戦闘の訓練をするべき?」


 「それよグレイシア!私たちでこのサクラを育てようじゃないの!サクラ覚悟しなっ!!このエルメス、グレイシア!そしてシィズがお前を一人前にしてやる!!」


 な、何で俺限定っ!?


 「・・・先輩がんばれー、でござるー・・・」


 「・・・応援してるぞー・・・」


 麗沢と睡蓮が小声で後ろの方で声援送ってる、逃げたなあの野郎!!


 「桜蘭さんっ!わたくしももっと修行したいですっ!!一緒に頑張りましょう!!」


 あ、零羅ちゃんは味方なのか?いや、そもそもこの子は天才肌。むしろ教わるのは零羅ちゃんの方からだ。つまり、俺の指導員は2人の近接戦闘指導に、格闘、魔法のスペシャリストが1人ずつの合計4人・・・死ぬかな?


 「・・・HAHAHA、ハーレムでござるなぁ〜」


 「あ、麗沢もめちゃくちゃ頑張るってさ!!こいつもしごいてやってくれッス!」


 「んっ!!よく言ったなレイサワッ!!おい!みんなしてやるぞ!!」


 『おーっ!!』


 女性ってこう言う団結力が本当すごいと言うか、恐ろしいわ・・・


 「さてと、アントニオに関しては後は地元の警察が行う。私たちは先に向かおう。次はヒュージキャニオンだ」


 俺たちがこのやりとりしてる間にサムさんは色々と済ませてた。





 さて、出発か・・・今日で、ゲーム開始から11日が経過した。

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