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Re: 平和を願いし者たちよ、この世界で闘う者たちよ! 第二章  作者: 冠 三湯切
第二章 第二幕 The Bad end game (バッドエンドゲーム)
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リメイク第二章 ズル休みの代償は勝利と休息

 「よーっこらよ〜い〜の〜せ〜っと〜・・・」


 ニャンタはナマケモノかと思うほどのゆっくりとした動きでベッドからズルズルと起き上がった。一応勝負はする気なんだろうけど、締まらないなぁ。ってか、サムさん待ってなくて良かったのかなぁ。


 「んしょ・・・んじゃ、一本勝負でいい〜?こっちが一発当てたら我の勝ち、そっちが我に何かしら当てたら勝ちって事で」


 うん、隙だらけだな・・・このまま「よし分かったうりゃー!」って感じでやれば勝てるんじゃない?よしやるか。


 「分かったッスってなわけでおりゃー!!」


 『バチコーン』


 「いったい!!」


 デコに何か喰らった。これ、濡れてるのか?


 「あ・・・やられたね、桜蘭」


 よく見たらニャンタの指が鉄砲の形になってる。そこから水を発射したんだ。


 「わーい、我の勝ち〜。君の負けね〜」

 「そうだな!!ふんっ!!」


 「わ!わふっ!」


 あ、睡蓮も俺と同じ作戦だ。俺がやられた瞬間に攻撃に向かった。しかも地面を蹴って砂を巻き上げて目眩ししてる。


 「ここ!!」


 「あ〜めあ〜めふ〜れふ〜れ・・・」


 『ザァァァァ・・・・』


 けど、いきなり晴れてるにも関わらず雨が降ってきて砂煙が一気に消えた。そしてニャンタは背後に回ってた睡蓮を見向きもせずに手を押さえていた。


 「しまっ!!」


 「どーん」


 そして懐にまたあの水を喰らってしまった。


 「つ、つえぇ・・・」


 「ありがとね〜、もっと褒めても良いよ〜」


 ニャンタは嬉しそうに照れてる。よし、今だ!


 シュバッ!!


 事の一部始終を見てた残りのみんなが一斉に飛び出した。どうやらグレイシアさんあたりがここにニャンタがいるのを見てみんなでこっそり近くに潜んでたらしい。


 「どか〜ん」


 けど、マジか・・・それすらも見透かされて全員の連携が悉くかわされ代わりにみんな水をぶっかけられた。やっぱりめちゃくちゃ強いってのは本当だな。


 「またずぶ濡れです・・・」


 「この服防水加工だから・・・」


 「近くにコインランドリーあったっけ?」


 「あったわよ、後で回しましょっか」


 呑気に言ってるけど、ニャンタのルールに従うのなら俺たち全員敗北したぞ?どうすんだ?


 「んじゃ今日は君たちの負けね〜、ふぁぁ、眠た・・・そだね、このままって訳にもいかないなら我が起きたらまたやろっか。んじゃお休み〜」


 ニャンタはごろーんと寝転がる、そしてぐーぐーと清々しい程綺麗な寝顔で寝てしまった。この隙に装置壊さないかな・・・うーん、どうしよ。


 ツカツカツカツカ・・・ッ!!!


 「何をやっとるかぁぁぁぁ!!!!」


 『スパコーーーーーンッ!!!』


 「わぁ〜っ!!びっくりしたじゃないですか〜」


 そう思ってた瞬間、手にバインダーを持ったサムさんがやってきてニャンタの頭を叩いた。


 「こらっ!!駐在所に居ないと思ったら貴様っ!!ここで昼寝かっ!?」


 「ふぁ〜・・・昼寝じゃないですよ〜、ここで二度寝してたんです〜」


 「勤務中に二度寝するやつが!あるかぁぁっ!!」


 「えー、仕事中ですよ〜。今も見回ってここに来ただけです〜」


 「いびきかいてただろ・・・」


 「深呼吸でーす」


 「ぐっ・・・この、おおたわけが!!」


 『ゴッチン』


 「あいて」


 サムさんのゲンコツがニャンタにクリーンヒットした。


 「あ、一本勝負・・・」


 「ん〜?あ〜、良いんじゃないの〜。サム先輩、これで一本って事で良いです」


 サムさんのゲンコツが一本なら良いのになって思って呟いたらまさかのニャンタ、これでも良いらしい。


 「は?何?一本?何の話だ?」


 かくかくしかじか・・・


 俺はサムさんに事の経緯を話した。


 「つまり、私がこいつを叩いた事で勝負は決してしまったと言う事か?」


 「そゆことッス」


 「そうだよ〜、それにしても手加減してくださいよ〜。たんこぶできちゃったよ〜・・・あ、これ装置ね〜」


 ニャンタはデコをさすってから、装置を取り出した。よし、後はこれを壊さば・・・


 「ん?ニャンタさん、もう装置壊しました?」


 「んっ・・・」


 何だ今の反応・・・壊そうかと思ったら電源の青ランプが消えてるんだもん。


 「ちょっとサクラ君、それ見せてもらって良いかな?」


 「はい」


 俺はサムさんに装置を渡した。


 「あ、やべ・・・」


 「・・・ニャンタ、お前これどう言う事だ?」


 「な、なんのこと〜?」


 「私は怒ってない、ただ教えて欲しい。これはどう見ても今壊れた物じゃないな、中から海水が少し出てきたぞ?いつ壊れた?」


 「け、今朝・・・暇つぶしに釣りしてたら、おっことした」


 あ、これ怒らないから正直に言ってのパターンだ。雷鳴ってんなぁ・・・サムさんから般若みたいなオーラが見える。


 そして、遂にその雷は落ちた。


 「ニャァァァンタァァァァッッッ!!!」


 「ひっ!!逃げろー!!」


 あの逃げ足、猫みたいに飛んで行くなぁ・・・そもそも性格が猫だ。


 「貴様っ!その装置一つが世界の命運を分ける大切な装置だと言う事を忘れるな!!」


 「知ってますよー!!てか先輩!!ここアオシラ!争い事禁止ー!」


 「黙れっ!!これは争いではないっ!!貴様への説教だ!!」


 「ひぇぇ〜、じゃ我はおさらばねー。旅頑張って〜・・・」


 あ、逃げ切った・・・




 「ニャンタの野郎・・・懲戒処分にしてやろうか・・・」


 サムさんだけ帰って来た。


 「まぁ、一応は勝てたんだし、良いんじゃないッスか?」


 「そうなんだが・・・どうにもな。あ、そうだ、何とか予約取れたんだよ、本来ならそこへ行ってからニャンタに挑むつもりだったんだがな」


 「あのさ、サムさん。結局何をしてたんスか?よく分かんなくて」


 俺はサムさんにここの本当の目的について聞いた、なんかみんなまるでここに来たらもう分かってるって感じだったから。


 「あ、そっか。そう言えば教えてなかったわね。ここアオシラと言えばアダムス屈指の行楽地だけど、もう一つ有名なのがあって、アダムス屈指の武器職人がいるのよ。アオシラの法律が特殊なのは彼がここにいるからなのね。で、サムはその人にあなたたち専用の武器を作ってもらえるようにお願いしに行ってたの」


 シィズさんがようやく詳しく教えてくれた。それにしても、専用装備・・・胸が躍るな。


 「ふぉっ!?拙者専用でござるか!?」


 「あぁ、それで今から作るから一度工房に来て欲しいとの事だ」


 麗沢がまるで神に祈るようなポーズでときめいてる。


 「わ、わたくし専用・・・名前は何になるのでしょうか、エクスカリバー、いえ、政宗・・・はっ!アルテ○ウェポン!」


 零羅ちゃんに至っては名前を考えてる・・・みんなキラキラしてんなぁ。


 「旅の中盤にして勇者たちの武器が揃うか・・・ベタだが、良い展開だ。しかし、仕組まれてるって感じるのは俺が捻くれてるせいかな」


 「かもしれないッスね睡蓮、けど、着実に俺たちは進んでここまで来てる。つまり、少しずつは強くなれてはいる」


 「ポジティブだな桜蘭、俺も見習わないとな。いつまでもネガティブじゃダメだ。行こうぜ桜蘭」


 俺たちはサムさんと共にアオシラのすぐ近くにある工房へと向かった。


 



 『王室御用達、チュニアじいちゃんの武器工房!(王室専用武器から家庭用品まで数多く取り揃えております)電話番号○○○-△△△-□□□』


 オンボロ小屋の前にある看板にこう書かれていた。ほんと、ど田舎にあるちっちゃいホームセンター的なとこだ。


 小屋と言うか店?に入ると農具用品、包丁やボウルとかのキッチン用品、あと普通に冷蔵庫に飲み物が少し売ってる。こんなとこにそんな有名な人がいるの?


 「チュニア様っ!!」


 サムさんが呼ぶと、奥からのこのこと新聞片手におじいちゃんが出てきた。


 「おー、来たかね。らっしゃいにいちゃんたちよぅ、珈琲でも飲むかね?インスタントしか無いけどねぇ」


 とても職人とは思えない、人の良さそうなおじいちゃんだ。


 「あの、この人が?」


 失礼ながら聞いてみた。


 「うむ、王室のあれこれから家庭のあれこれまで何でも作りますわい、チュニアじいちゃんとは儂の事」


 元気なおじいちゃんだなぁ。


 「で、武器ってのは・・・」


 「待っておれ、今は見極めとるんじゃ・・・何が似合うかのぉ・・・ふむ、決まった。サムや、四時間で作る、それまで遊んでてなぁ」


 チュニアは俺たちをチラッと見て行っただけで店の奥に行ってしまった。


 「え、もう終わりッスか?」


 「あぁ、後は完成するまで待つしか無い。彼は人を見てどのような武器が扱えるのかを判断して、その人に合った最も相性の良い武器を作れるんだ。だから完成するまではまたここで自由時間だ」


 ありゃま・・・


 「おっとっと・・・えっとサクラちゃんやーい」


 と思ったら急にチュニアは俺を呼んだ。


 「な、なんスか?」


 「あんたの今の武器はセブンスイーグルじゃろ?それは今ミカミ用にカスタムしてるやつじゃ、あんた用にカスタムし直すから貸してくれんか?」


 あ、俺のはこれを使うのか・・・俺はセブンスイーグルをチュニアに手渡した。


 「ふむふむ・・・やはり使い方が荒くなってしまうのぉ、よっしゃ、いっちょやるかの。れっつちゅーにんぐあーっぷ!!」


 そして今度こそチュニアは奥にある工房に籠った。にしても、さっきまでのおじいちゃんから一転、その背中は職人の背中そのものだった。やっぱ凄い人だったよ。


 


 時間が余ったな・・・何しようと思ってたら近くの海の家で水着がレンタル出来るから、それ借りて海で遊ぼうって話になっていた。


 早速俺たちは水着に着替えた。麗沢はふんふん言いながら何故か持っていたビーチボールに空気を入れてる。


 「はひゅー、拙者肺活量は人並み以下でござる〜。空気入れは無かったでござるか?」


 見てないな。


 「あ、なら麗沢君、魔法で入れられるか?」


 「お、睡蓮殿ナイスアイディアでござる」


 『しゅこー・・・』


 おぉ、見事に良い感じに入るな、魔法ってやっぱ便利だ。


 「さてと、じゃ外に・・・って、WOW!!睡蓮なんスかっ!?その身体!!」


 変な風に叫んじゃった、睡蓮の身体は俺の予想以上に腹筋バッキバキで驚いたんだ。


 「何って・・・へ、変か?」


 「い、いや羨ましくてさ・・・」


 「あはは、一応ジム行ってたからかな。仕事終わりに軽くね」


 そんなんでその身体手に入ったら苦労しませんよー。ま、睡蓮の肉体美も凄かったが、それより気になるのは俺も男だ。女性組の水着が気になるっ!!


 特にグレイシアさんだよ!このクソ暑い地域でもトレンチコートずっと着てるんだもん。だから体型が見た事ないんだよ、あ、そう言えば俺もエリザベートさんから貰ったセーター着てたけど、あれ凄いな。ここで着てても暑くなくてむしろ丁度良い感じだ。


 外へ行っても男と女の着替えだ、俺たちの方がやっぱり速い。今のうちにパラソルでも建てとくか・・・って思ったらサムさんがもうやってた。


 「あれ?サムさんは行かないんスか?」


 「私はいい、車の運転もあるからね。君たちは存分に遊ぶと良いよ。少しだけでもこのゲームの事を忘れて羽を伸ばしてくれ」


 真面目だなぁ・・・


 「お!先輩〜、まだ誰も来てないみたいでござるからバレーの練習でもするでござるか!」


 「おいおい、えらいテンション高いッスね麗沢」


 「いや〜はっは、拙者海なし県出身故でごさるからかな?そもそもこんな陽キャアクティビティ無縁と思っていたでござるからテンションが。それに、バレーを侮る事なかれ、瞬発力などが鍛えられて・・・」


 またうんちく始まった。そーいや俺も海で泳ぐなんて小学生以来か?


 「・・・で、さらにこの砂浜と言う地形を使う事で地の利が不安定な戦闘でも効果が」

 「それは良いから、やるッスよ?」


 「お、それもそうでござるな。とーいっ!!」


 麗沢からの軽めのトス・・・あ、俺球技に関しては麗沢以下なの忘れてた。


 「ギャンっ!!」


 ボールが顔面にぶつかった。衝撃でバランス崩して倒れる。


 『ゴッチンッッッ!!!』


 『いったいっ!!!」


 2人同時に同じ声を上げた。後頭部打った・・・


 「いっつー・・・むー、サクラあんた私に恨みでもあんの?」


 で、後ろ見てなかったから俺が悪いんだけどさ、何でそこにいたのさ。エルメス・・・


 「あ、す、すみません・・・」


 「こっち見ろ・・・」


 俺は恐る恐る見る、ほっぺを膨らませて怒ってるエルメスの顔が入り込んでる。一応心の中で水着レポートすればごく普通のフリルのついたビキニスタイルでした。体型は流石王族、バランスが取れてます。


 「さてと、もう一度聞く。あんたは私に恨みなんて無いんだな?今のも事故でいいんだな?」


 こくりこくり!!


 「なら、私のこれも事故って事だ。これで、おあいこだ!!」


 『バムンッ!!』


 ビーチボールを投げつけられた、結構痛い。


 「や、ごめんってば!!」


 「あ!こら!!まだ説教終わってない!!逃げるな馬鹿ー!!大体あんたはー!!」


 俺はさっきのニャンタばりに逃げ出した。だって怖いもん・・・


 「お、先輩が女性に追いかけ回されておるでござるなぁ」


 「ん?麗沢君、桜蘭はモテるだろ?あの顔立ちだぞ?」


 「それが先輩、あーみえて彼女がこれまでちゃんと出来た事ないのでござるよ。その理由は高校時代に・・・」


 その話は後でいいから、誰かおたすけー!!


 「まてー!!」

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