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Re: 平和を願いし者たちよ、この世界で闘う者たちよ! 第二章  作者: 冠 三湯切
第二章 第二幕 The Bad end game (バッドエンドゲーム)
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リメイク第二章 置き去りし者は道見失いし愚か者

 「とぅっ!!」

 「んのへっ!?」


 麗沢が俺を蹴飛ばした、弾丸は俺を掠めて地面に当たる。


 『なにっ!?』


 「HAHAHA!先輩をやりたくばまず拙者からやるでござる〜!お主が最初から先輩を狙っていたのはお見通しござる〜」


 麗沢はランディをおちょくる。


 「そして、今の銃撃音!!鉄塔隣のビルでござるな!?お主のトリック見破ったり!!」


 『へぇ、僕の攻撃を避けただけでなく、見破ったって言うの?それは凄いね。確か、レイサワだったか。陛下も君の不規則な戦闘を評価していたな。じゃぁこうしよう。君から狙うとする』


 ランディは麗沢に狙いを定めた。


 「当ててみる〜、ほぃ!!」


 麗沢は再び壁に隠れた。


 『その位置、成る程。僕の位置からは見えないし、跳弾も出来ない場所か・・・と、言うと思ったかな?』


 「かかったでござるな!!再びほぃ!!そして先輩!!!」


 麗沢はでんぐり返しした。


 『その位置はっ!?』

 「うおりゃぁぁぁぁっ!!」


 『バヂィィィンッ!!!』


 俺は今出せるありったけの電源の魔法を撃った。俺の弾はここから一番近い鉄塔に当たった。距離にしたら100メートルくらいだ。最初ランディがいたと言う鉄塔からはかなり離れている。 


 けど、あいつはここにいた。そして秘密が暴かれた。俺の撃った弾が当たる直前に人影が飛び出し、隣の建物へ電線を伝って回避している。つまり、ジップラインだ。


 ランディは電気の通ってない電線に器具を取り付けて縦横無尽に建物を移動していた、それがランディの秘密だ。


 「あの建物へ・・・っ!?麗沢!避けろ!!」


 「ぬおぅっ!!」


 俺は見逃さなかった、あいつ。ジップラインに吊り下がったまま撃ったんだ。あんなスピードで動いてるのに、麗沢に当てやがった、麗沢の肩から血が噴き出す。


 『中々やるじゃないか。けど、僕の方がやはり上だな。僕の狙撃にスナイピングポイントは必要ない。どこだろうと、どんな体勢だろうと当ててやる・・・次は君だ、サカガミ サクラ!!』


 「っ!!サムさん!!無線借りるッス!!」

 「あっ!!」


 俺はおもむろに走り出した。ランディ、お前はもう俺の視界から逃げられねー!どんな体勢で撃って来ても俺に当てられねーよ!!何故なら!


 ランディはビルの屋上から再びジップラインに乗り、移動しようとしている。この距離なら見える・・・引き金に指をかけるその動きまで。


 『パァンッ!!』

 『パチィンッ!!』


 俺はその直線上に電撃を放った。ランディの銃弾は俺の電撃で軌道が逸れる。


 『弾丸を弾いた!?』


 「あぁ!!んで!!今ので弾切れだろ!?ランディ!!」


 あいつの持ってたライフルはボルトアクションで、装弾数は5発プラス1の合計6発、そして今ので6発目の銃声。ジップラインにはもう乗らせねぇ。次乗れば電線撃って落とす!!


 『バガァァンッ!!』


 聞きなれない銃声!!ランディ!近づかれた時用にハンドガン持ってやがった!!俺は何とか物陰に飛び込んだ。けど、あいつにリロードタイムを与える訳にはいかない。ボルトアクションのリロードは時間がかかる。後1秒で動け!!


 「うおおおおっ!!」

 

 『ふっ、成る程。良い作戦だったが・・・無防だった。もう近づけさせはしないよ』


 ランディは再びジップラインに乗り、後ろへ下がった。あの速度で動かれたら俺では追いつけない。くそっ!!電線を撃ち抜く!!


 『バガァンッ!!』

 「あっ!?」


 俺が銃を構えた瞬間、俺の銃はランディのハンドガンで弾き飛ばされた。


 「君の負けだよっ!!サカガミ サクラ!!」


 撃たれるっ!!いや、まだだ!!俺は足を止め、構えた。


 『パッパッパァンッッ!!!!!』


 子気味の良い、3発の弾が連続で発射された。ジョナサンから貰ったリボルバーだ。それをファストドロウプラス、トリプルバーストみたいにハンマーを三本の指の腹で次々に弾いた。


 「なっ」


 1発目はランディの弾丸を弾き、2発目はランディの銃を飛ばし、そして3発目はランディのジップラインの装置ごと、電線を撃ち抜いた。


 ランディは地面に落ちる。俺は飛ばされたセブンスイーグルを拾い、ランディの元に向かう。


 「オッス、あんたがランディだな?俺が坂上 桜蘭だ。そして、俺の勝ちだ。ほら、さっさと装置出してくれ」


 俺は銃口をランディの前に立った。小柄で身長は俺よりも小さい・・・長い前髪を頭の上の方でチョンボ結びしてる。


 「くっ・・・まだだ、まだ負けてないっ!!」

 「わっ!!?」


 ランディは俺に襲いかかってきたから、思わず俺は銃を振り回した。そしてランディの顔に当たった。


 「んぐっ!!!そんな、嘘だ・・・僕は他とは違う。僕を超えられるのはあの人だけなのに・・・」


 「・・・なぁ、ランディさんよ。なんでお前、あいつにそんな味方するんスか?」


 みんなそうだ、リーダーはつまり三上に味方してる奴ら。この世界を壊そうとしてる奴になんでこんなに肩入れするんだろう、俺はずっと不思議だった。


 けど、ポンサンに加えて、このランディ。戦ってて感じるものがあった。そしてそれは三上にもある、今の往生際の悪いランディの攻撃でも三上と同じ、激しい憎しみ見たいのを感じた。なんて言うか、攻撃の一つ一つがなんか重苦しいんだ。


 「あの人が常に上だからだ。あの人のやる事全てに意味がある。僕に理解出来なくてもあの人は常に僕の上を行く。だからあの人が世界を壊すなら、僕も喜んでそれに従う・・・」


 「いや、それ多分違うんじゃないッスか?」


 俺はランディの言葉を止めた、思わず口が出たって感じだ。


 「何だと?」


 「あんた、そんな大層な理由で戦ってるとは思えないッスよ?むしろただ単に自分の力をひけらかしたいって、そんな感じだった。けど、いくらやっても勝てなくて、それで駄々こねてる・・・」


 そのまま話し続けてたら、なんとなく見えてきた。ランディの戦いの目的が。


 「貴様、僕をこれ以上馬鹿にするな。さもなくば・・・」


 「でも、勝てなかったじゃん。なんか分かったッスよ、あんた、自分の力を認めて欲しかっただけなんじゃないッスか?三上の奴がすんげーのは俺もよくわかる。けど、お前の戦いはその為にやってない、だから俺に負けたんだ。お前はただ、自分の居場所が欲しくて逃げてただけなんじゃッスか?」


 「・・・僕が逃げてるだと?ふざけた事を抜かすな!!」


 ランディはキレるが、言葉だけだ。暴力に訴える事はしてこなかった。


 「ふざけてないッスよ、お前は周りを置いて行く程の力を持ったすげー奴って思ってたッスけど、逆だ。お前は置いて行かれてた」


 「違うっ!!僕は置いて行かれてなんかない!!他の奴らが追いつけないだけだ!!誰も僕には勝てなかった!!だからあいつらは、僕から逃げた!!」


 「違うのはお前の方だろうが、みんな俺たちの前からいなくなる。他人より優れた部分を妬んで消えて行く。けど、そうなった原因はなんだ?それは俺たちがそこで立ち止まっちまったからだろうが!!」


 俺はランディの胸ぐらを掴んだ。体重も軽い、俺でも持ち上がった。


 「なんで、お前に何が分かる!!」


 ランディはそのまま反論する。


 「俺、友達がほとんどいないんスよ。その原因はこの容姿だ。俺たちの国じゃこの金髪に碧眼の奴って珍しいんだ。そのせいで俺は常に一歩ズレたところで見られてた。だーれも俺をしっかりと見てくれないってな。


 そんな事を思っていつもみんなと距離を置いていたんだ、そしたら本当に誰も俺を見てくれなくなっちまってさ。結局それで高校まで生きてきたんだよ、けどそんな時にあいつに会ったんス。


 あいつったら失礼でな、いきなり出会って「お主は友がおらぬ」とか言いやがるんスよ。そしていきなり自分のおすすめの小説を読ませてきたんだわ、お前がさっき撃ったあの馬鹿、麗沢だよ」


 「レイサワ、不思議な奴とは聞いていたが、だがそれがなんだって言うんだ?」


 「うーん、分かんないッスか?あいつが勧めた小説、俺が一番読みたかったやつだったんだ。麗沢の奴はいつも一人でいる俺がずっと気になってたんだってよ。その顔で何故一人なのか、ずっと考えてたらしいッス。それでもしかしてと思ってあの小説を俺に寄越したんだ。そして、それはビンゴだった。


 ランディ、お前はお前が思う以上に自分を見てる奴ってのは多いんスよ?確かに妬む奴もいるけど、認めてる奴もいたんだ、お前はそれに気が付かずに逃げたんスよ。お前は誰の先にも行ってない、道を見失って立ち止まった昔の馬鹿な俺と同じだ。お前は置いて行ってつもりだろうが逆だ、お前は周りに置いて行かれてたから、今ここにいるんだろ?」


 この話は、麗沢には秘密だぞ。俺にはなんだかんだ友達があいつしかいなかったって・・・はぁ、大学、それのおかげでやっと上手く行きそうだったのになぁ・・・先輩たちとも仲良くやれそうだったのに。大学デビュー果たせそうだったのになぁ。


 「・・・そう、かもしれないな。陛下の言う通りだ、僕は陛下に無理矢理リーダーを懇願したけど、僕では恐らく勝てないと言われた。その理由が分かったよ。サクラ、お前意外としっかりしてんだな。


 けどな、見ている奴らのほとんどはその価値を妬む。陛下は言った、人間はつい下を見てしまう生き物だと。下を見なければ自分に意味を見出せないのだと。


 この世界で警察になる奴の本当の動機は何だと思う?僕は本当に世界を守りたかった、なのに他の連中は給料が良いから、拳銃に触れられるから。そんな動機の奴らしかいなかった。そしてそいつらが僕を見て笑う、僕の正義感をね。なのに、そんな事しか考えてないのに、あいつらは僕より優れてないと気が済まない。僕の成績を捻じ曲げ、上に立とうとする。だから僕は陛下へ忠誠を誓うと決めた、陛下はその理不尽な世界を全て変えてくれた。あの人の為なら、それでこの世界を壊す事になっても僕は構わない」


 「ちっ・・・ランディ、お前のその答えに、お前の意志はねーだろ、お前は何の為に俺と戦ったんスか?」


 若干俺はキレた。ランディ、まだ逃げるのか。


 「僕の意志は陛下の意志だ、僕は陛下の為に戦い続けるだけだ」


 「んな訳あるか馬鹿!三上の目指す世界とお前の目指す世界が一緒な訳ねーだろうが!そもそもあんたは何で最初警察にいたんスか?それも三上の意志って訳じゃないだろ?」


 「僕が警察を目指したのは、この世界に蔓延る犯罪を無くしたかったからだ。しかし、警察とは無能の巣窟だった。陛下がこの世界を支配するまでは犯罪率を下げるどころか組織内での犯罪も増える始末だ」


 「だから、お前のそれはもうどうでもいい。三上が何しようが俺が知るかよ、問題はお前だランディ。お前はこの世界を平和にしたくて警察になった、それがお前の意志ッスよ。そして俺と戦ったのもそれが根底にあっただろ?三上の為以上に、この世界の為に戦ったんじゃないッスか?でなきゃそんな強くなれねーだろ。


 あんた、本当は分かってたんだろ?自分を見る視線は妬み以上に純粋な憧れもあった筈ッス。人間汚いとこばっか目につくけど、そんな下の方見たって楽しくない。俺たちが見なきゃいけないのは遥か上、俺たちは置いてきぼりの馬鹿どもなんだから、遥か道の先に目指したい奴がいるだろ?」


 俺の頭の中に三上がよぎった、今話してて思ったんだ。俺が戦う理由の一つ、それはあいつと同じくらい強くなりたい。


 癪に触るけど本心だ。俺は三上の強さに憧れた、だから努力嫌いな俺が今こんなに努力してるんだ。


 「・・・目指したい人か、残念ながら僕が目指したい人は陛下じゃないよ」


 「え?」


 あ、あれ?俺今、決まったと思ったのに・・・まさか、まだウダウダ言う気か?


 「そう構えるな、僕の負けだ。口喧嘩でも負けたよ。サカガミ サクラ。君は見かけによらずに自分を客観的に観れるらしい。それがこの勝負に雌雄を決したらしい。後ろを見ろ、流石に万策尽きたね」


 ランディは完全に銃を下ろした。そしたら後ろからサムさん達がやってきた。


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