第3話 うつけの心中
どうも、おはこんばにちは。
超次元サッカーの見ていたら話思いついたけど分かりにくくてお蔵入りになったりお市を出そうとしたらまさかの13歳も歳が離れているの知らなくて諦めたりして、作っては諦め作っては諦め状態でした。この作品大丈夫かと不安になりますが迷走しながらでもゴールまで走り続けます。
それでは、行き当たりばったりで迷走の第3話をどうぞ!!
今日も今日とて城下でうつけを演じる為に馬鹿騒ぎ。いい加減というかいつまでこんな事をしなければならないのだろうか?
「若っ!!やっと見つけましたぞ!」
「うん?あぁ爺か・・・爺!?」
「こんな所で何をやってるんですか?」
「見て分からないか?」
「そうですね。竹槍に焼魚を刺してございますね。しかも食べかけで」
「な〜んだ。爺や分かってんじゃん。爺やもどう?」
俺は焼魚の刺さったもう一つの竹槍を差し出す。勿論口を付けてない物だ。うつけと思われているだろうが流石にこれぐらいの配慮は出来ると思われている筈だ。
「あの若が食べかけを渡さないとは・・・・」
前言撤回。どうやら俺のうつけぶりは予想を遥かに超えているようだ。ここまで酷いと思われているとしたら爺の奴このままだと切腹してもおかしくないんじゃ・・・
(ふざけんなよ。これ演技なのに騙されて責任感じて切腹とか目覚めが悪いにも程があるだろ!)
「それでこんな所まで何しに来たんだ。何も用が無いなら魚獲りに行くぞ」
「用ならございます。若、殿がお呼びでございます」
「父上がか?」
「はい、なんでも重要な話だとおっしゃっておられました。すぐに城に帰ってください」
重要な話か・・・。以前そう言われて呼び出された時にはうつけを演じろと言われたんだよな・・・。今度は果たしてどんな事を言われるのか。十中八九まともな事では無さそうだが・・・
「分かった。重要な話ならすぐに城に戻る」
「え、戻るんですか!?」
「重要な話なんだろ。それならどんな理由があろうと行かないといけないだろ。ま、くだらない話だったらすぐに出てくが」
それに父上には言いたい事がたった今出来たからな。向こうから呼んでくれるのなら好都合だ。
爺やと共に歩いて城まで帰る。爺やによると父上は自室で待っているとの事だったので曲がりくねった廊下を通って父上の自室まで向かう。
「俺だ。入るぞ」
襖を開けると父上が部屋の真ん中で胡座をかいて腰を下ろしていた。
「早く襖を閉めろ」
言われた通り襖を閉めると父上にならって胡座をかいて腰を下ろす。
「で、重要な話ってなんだ」
「うむ、その事だが・・・お前には城主になってもらう」
「・・・は?いやいや待てよ。俺、まだ元服前だぞ」
「政秀を後見人とする。お前が元服するまでは実質的な城主は政秀という訳だ」
「後見人が居るなら良いが何処の城だ」
「那古野だ」
「那古野って、ここじゃねぇか。父上の居城だろ。そんなん俺に渡して良いのかよ。」
「構わん。それに私は古渡に築いている城に移るつもりだからな。それと津島の統治権もお前に譲るぞ」
父上は何を考えてるんだ!?津島は織田家の経済の要。それを嫡男とはいえ元服前の奴に普通譲るか!?
本当に父上は何を考えてるんだ?
「なぁ父上。隠居でもしてぇの?」
「馬鹿言え。私にはまだまだやるべき事が残っておるわ。それはそうとお前の方はどうなんだ?」
「言われた通り城下で変な格好して馬鹿騒ぎの毎日だ。お陰で平手の爺に川で獲った口を付けてない魚を渡したり父上からの重要な話だから城に帰るって言ったら驚かれたぞ」
「ふはははは。お前の噂はこの城にも届いておるからな。目標であった美濃、三河どころか近辺の大名の耳にも届いておるだろ。なんて呼ばれとるか知っとるか?」
「・・・『尾張のうつけ』とかそんな感じで呼ばれてるんだろ?」
「なぁんだ、知っとるのか。まぁ、きちんと自覚しとるならお前は真のうつけでは無いな」
当たり前だ!!勝手に人をうつけ扱いするんじゃねぇ。こっちはあんたに命令されて仕方なくやっているだけだ。
「ただ母上には嫌われたけどな」
「仕方がない。これは私とお前だけの秘密なんだ。他の者に話すとこの策の真意が他の大名に知れ渡ってしまう」
「・・・それは平手の爺にもか・・・?」
「・・・・・・そうだ。政秀にも伝えてはならぬ」
「知ってるか?平手の爺は俺のうつけぶりに責任を感じてるんだぞ。俺が盗んだりした物の代金を支払ったり盗まれた人に頭を下げたりして、それでも俺の傅役として俺を見守ってくれて・・・そんな責任感が強い平手の爺の事だ。このままだと平手の爺は切腹しかねないんだぞ!!それでもまだうつけを演じろって言うのか!!?」
そんなのあっていい訳がない。演技で人が死ぬのは絶対に間違っている。俺は父上に懇願する為に頭を下げる。
「なぁ、平手の爺には言ってやれよ。俺のうつけは演技なんだって」
「ならぬ。政秀にこの事は伝えない」
「っ!?なんで・・・!!」
「政秀にのみ伝えてどうする。他の者にも伝えなければ意味が無かろう。織田家の家臣団全員に伝えねばならぬ。ただ、そんな事をすればどうなるかさっき言った通り・・・」
「誰かが言いふらし近辺の大名に策が漏れる」
分かってはいた。爺一人に伝えても意味が無い事。爺が俺のせいで切腹しない為には全ての家臣団に伝えねばならぬ事。ただそんな事をすれば何処かで情報が漏れる事。全て分かっている。分かってはいるんだ。だけど・・・・。
「お前の言いたい事は分かる。だがこれは致し方ない事なんだ。」
「分かった・・・父上、取り乱して悪かった」
「詳しい事はまた後日話す。今日はもう出ていけ」
「あぁ」
俺は立ち上がり襖を開けて部屋から出る。そしてそのまま曲がりくねった廊下を歩き続けとある一角に辿り着いた。此処でなら誰にも見られる事が無いだろう。
「くそっ!!!」バン
握り拳で壁に打ちつける。自分の思いの全てを壁にぶつけるように。こんなのがただの八つ当たりと分かってはいてもどうしてもせずにはいられなかった。
(自分が甘いのも父上が正しい事を言っているのも分かる。けど・・・だからっておかしいだろ・・・!!!)
平手の爺がこんな事で切腹して死んでしまうなんて絶対に嫌だ。正しいとか正しくないとかじゃない。こんなふざけた理由で死んで欲しくない。
(変えてやる。こんなふざけた理由で人が死ぬ事が無いような皆が安心して平和に暮らせる世を絶対に作り上げてみせる!!!)
俺のこの決意が後に日の本をいや世界を変える事になるのはこの時の俺は想像もしていなかった。
・吉法師
平手の爺の事で感情を露にした尾張のうつけ。うつけを演じている為知られていないが本当は誰よりも平手の爺の事を大切に思っており尊敬している。
また、今回うつけを演じるよう命じたのが父親である信秀と判明。そしてこの事を知っているのが信秀と自分の二人だけな為事情を知らない母親である土田御前からは余り良く思われていない。
信秀の言った事が正しい事を理解しているがそれでも平手の爺が自分のせいで切腹するのだけは嫌だと強く思っており今回の件から皆が安心して平和に暮らせる世を作り上げる事を決意した。
因みに、このような考え方を抱いているのは自分の前世である佐藤春馬が民主主義の日本で生まれ育ったからでありその考え方は今の自分にも引き継がれている。
結論:佐藤春馬が信長へ転生した影響が少しずつ出始めている。
・織田信秀
現織田家当主であり吉法師にうつけを演じるよう命じたりしたヤベーやつ。これらに加え今回、那古野城と津島の統治権を譲渡させようとするなど正気の沙汰じゃない。因みに酒を飲んで酔っ払っている訳でなくこれで正常である。
吉法師の言った事が分からない訳では無いがこの戦国の世では甘い考えの為速攻で切り捨てた。
因みに今回の那古野城、津島の統治権の譲渡以外にも何か企んでいる模様。




