第2話 うつけに見えしもの
どうも、おはこんばにちは。
活動報告に出そうか迷いましたが、インフルエンザAにかかってました。お陰で冬休みが延びて過去最長の冬休みとなりました。なのに小説は進まない・・・。
今回は短めですが第2話をどうぞ!!
「ふはははははは。これは貰っていくぞ」
「お辞め下さい。吉法師様」
俺の名は吉法師。織田家当主織田信秀の三男であるが正室・・・厳密には継室だがその場合は長男のため嫡子でもある。で、今は何をしているかと言うと・・・
「この魚もうまそうだな」
「吉法師様だ。早く品をしまえ!!」
城下にあるものを片っ端から盗んだり食べたりしていた。別に俺だって好き好んでこんな事したい訳ではないのだが。これには色々訳があるのが今は伏せておこう。
(まったく・・・おまけになんなんだこの格好!!!)
俺の今の服装は帷子の袖をはずして半袴をはいて、火打石とかなんか良く分からない物が入った袋やひょうたんをぶら下げ、髪を紅の糸で茶筅髷に結って、朱色の鞘の太刀を差している。
こんな服装俺でも奇抜でありおかしいと思う。逆にこれを普通だと言った奴はそれこそおかしいだろう。
「若っ!!」
「げっ!爺の奴もう来たのかよ」
俺の傅役である平手の爺がやってきた。平手の爺に捕まると長いお小言を聞かされる。それだけは嫌なので走って逃げる。平手の爺が馬に乗っていなければ走れば捕まる事は無いだろう。そのまま走り続け城下町の外れにある小高い丘まで逃げてきた。
(この丘から尾張が良く見渡せる。父上が束ね治めている国が)
眺めだけなら城からでも見えるが城下に出て民達と触れ合って初めて分かる。今年の農産物や城下の治安、乱世への不安、そして・・・俺の評判。
(それにしても尾張のうつけ・・・か)
尾張のうつけ。これが今の俺の評判だ。大変不本意だがそう思われているのなら今の所は狙い通り事が進んでいると見るべきだ。出来ればこの評判が尾張だけでなくお隣の美濃や三河にまで知れ渡れば良いのだが。
そのまましばらくの間の眺めを堪能していたが日が傾きそろそろ沈もうとしていた。いい加減城に帰らなければ平手の爺に城下の行動と城に帰るのが遅い事のお小言2つを聞かされる。急いで丘を下りなければ俺はもう一度丘から見える風景を見渡す。
「待っていろ。今はバラバラだがこの尾張、俺の手で一つにしてやる」
その言葉と共に俺は丘を下りるのだった。
・吉法師
未来の信長であり現在、城下でやりたい放題。
うつけは演技であり自分でも変だと自覚している。
既に覇王として片鱗を見せ始め早くも尾張を統一しようと目論んでいる。
・平手政秀
今回も出番が少ない吉法師の傅役である平手の爺さん。
吉法師からは平手の爺もしくは爺と呼ばれている。吉法師曰くお小言が長い。
城下での吉法師の弁償は全て政秀のお財布の為常にスカスカである。
最近の悩みの種が吉法師とお財布によるストレスの影響で髪が薄くなっている事。




