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第4章 — 保護者面談の夜

足音が止まった。

ルーズベルト高校の地階。静寂が廊下に溢れ出した。

イーサンは錆びついた管理用扉のそばで、身動き一つせず立っていた。懐中電灯を消し、呼吸をゆっくりと制御する。

階下から別の音が響いてきた。

金属がコンクリートを擦る音だ。

誰かが慎重に動いている。

生徒ではない。

生徒なら足音を鳴らし、そわそわと動き、囁き合うものだ。

だが、この人物は「目的」を持って動いている。

イーサンはコートの下から静かに拳銃を抜き放ち、一歩ずつ、音を立てずに狭い階段を降りていった。

深く潜るほど、空気は冷たくなっていく。

校舎の下には、埋設された血管のように古い設備用トンネルが張り巡らされていた。天井には錆びたパイプが並び、闇の向こうのどこかで、水滴が一定の間隔で滴り落ちている。

懐中電灯の光が、色褪せた管理用のラベルや剥がれかけた壁をなぞった。

そして、止まった。

廊下の中央に、椅子が一つだけ置かれていた。

床にボルトで固定されている。

肘掛けには、新しい縄の跡が食い込んでいた。

イーサンの胃のあたりが締め付けられた。

レナはここにいたのだ。

つい最近まで。

彼は椅子の傍らにしゃがみ込んだ。

その下で、破れた紙の切れ端を見つけた。

ノートの切れ端だ。ルーズベルト高校で使われているもの。

青いインクで、急いで書き殴られた三つの言葉があった。

「ヤツが鍵を持っている(HE HAS KEYS)」

イーサンはそのメッセージを見つめた。

「彼ら(They)」ではなく、「ヤツ(He)」。

学校内部の、特定の誰かだ。

イーサンがそれ以上思考を巡らせる前に、頭上で突然、足音が轟いた。

話し声。

十代の子供たちの声だ。

彼は低く毒づいた。

「保護者面談の夜」だ。

完全に時間を忘れていた。

頭上の校舎は、もう無人ではない。

イーサンはメモをポケットに押し込み、素早く地上へと戻った。

公立学校の地下で武器を持って見つかれば、言い逃れのできない膨大な事務処理ペーパーワークに追われることになるからだ。

午後6時45分。ルーズベルト高校は「統制された混沌」と化していた。

廊下にはコーヒーカップとストレスを抱えた保護者たちが溢れ、疲れ果てた教師たちは7分おきに同じ学業の懸念を繰り返している。

イーサンは214号室の自席に座り、つい先ほど校舎の地下で誘拐の証拠を見つけた男ではなく、「平凡な国語教師」に見えるよう細心の注意を払っていた。

それは、驚くほど困難な作業だった。

神経質そうな父親が、彼の向かいに座っていた。

「それで、タイラーの成績なんですが……」

「壊滅的です」イーサンは正直に答えた。

父親は深くため息をついた。

「やっぱりそうですか」

「ポジティブな側面を言えば、彼は宿題を『やらない』ということに関しては、非常に情熱的ですよ」

父親は思わず吹き出した。

イーサンも愛想笑いを浮かべてみせた。

普段なら、彼はこうした時間を楽しんでいた。

教育には価値がある。

こうした対話にも意味がある。

だが今夜は、一秒一秒が「間違い」であるかのように感じられた。

それも、危険なほどに。

彼の視線は、駐車場を見下ろす窓へと何度も彷徨った。

監視。

待機。

パターンの検索。

その本能が、これまで数え切れないほど彼の命を救ってきた。

また一人の親が入ってきた。

そして、その次も。

質問の内容が混ざり合っていく。

未提出の課題。大学進学への不安。授業態度。

その間もずっと、イーサンの意識はあの三つの言葉に釘付けになっていた。

「ヤツが鍵を持っている」

午後7時22分。クレアがファイルを胸に抱え、静かに部屋に入ってきた。

「生きてる?」彼女が尋ねた。

「議論の余地があるな」

彼女は近くの生徒の机に寄りかかった。

「この一時間、あなたずっと同じ顔をしてるわよ」

「どんな顔だ?」

「神様と喧嘩する準備でもしてるような顔」

イーサンは笑いそうになった。

「きつい一週間なんだ」

クレアは腕を組んだ。

「普通、ストレス解消には趣味を持つものよ」

「一度試したが、肌に合わなかった」

「それは本気で心配ね」

二人の間に短い沈黙が流れた。

クレアは廊下の方を伺い、声を低めた。

「いい、冗談抜きで……一体何が起きているの?」

イーサンは机の上に積まれた作文の束に目を落とした。

彼女を長く見つめすぎれば、正直に答えてしまいそうだった。

だが、それは不公平というものだ。

すでに、危険な連中が彼の周囲を回り始めている。

クレアまでその渦中に引き込むわけにはいかない。

「疲れているだけだ」彼はようやくそう言った。

クレアは長い間、彼を観察していた。

「あなた、嘘が下手ね」

「職業病だ」

「いいえ」彼女は静かに言った。「顔の痣は職業病かもしれないけど、これは違う。何かが決定的に違うわ」

イーサンが答える前に、教室の外で激しい怒鳴り声が上がった。

マーカスとデヴォンだ。

またしても。

クレアが即座にため息をついた。

「当然ね」

二人は廊下に出た。

マーカスがロッカーのそばに立ち、激しい怒りを露わにして睨みつけ、デヴォンがその脇を押し通ろうとしていた。

「何か文句あんのか?」マーカスが吐き捨てた。

「お前は、何でも自分中心に回ってると思ってんだろ」デヴォンが言い返す。

「うるせえよ」

「二人とも、そこまでだ」イーサンが鋭く言った。

廊下は一瞬で静まり返った。

近くにいた保護者たちは、見ていないふりをしながら聞き耳を立てている。

イーサンは冷静に二人の間に割って入った。

「何があった?」

デヴォンは腕を組んだ。

「こいつがレナのことを聞き回ってて、うざいんだよ」

マーカスは激高していた。

「誰かがやらなきゃいけないだろ!」

危うい沈黙が流れた。

デヴォンの怒りさえも、その言葉にわずかに引いた。

マーカスがイーサンを見た。

「あいつ、家出なんてしてません」

疑問形ではない。断定だった。

イーサンは慎重に言葉を選んだ。

「警察が調査している」

「そんなこと聞いてねえよ」

マーカスの声には、怒りの下に隠しきれない本物の恐怖が混じっていた。

「あいつ、怖がって俺にメールしてきたんです」

クレアがイーサンを鋭く見た。

彼女はそのことを知らなかった。

マーカスは声を低めて続けた。

「誰かが学校の周りで、自分のことを見てるって言ってた」

イーサンの脈拍が落ち着いていく。

重要な情報だ。

「どんな連中だ?」

「わかんねえよ」マーカスは認めた。「放課後の練習中、ジムのそばに黒いSUVが何度も現れてたんだ」

クレアが眉を寄せた。

「警察には言ったの?」

マーカスはためらい、目を逸らした。

「……言ってねえよ」

「なぜ?」

「サツなんて、誰か死ぬまで動かねえだろ」

廊下は沈黙に包まれた。

十代の若者が、これほど冷笑的なことを言うべきではない。

だが最悪なのは、彼らの言葉が往々にして真実を突いていることだった。

イーサンは注意深くマーカスを見た。

この少年は怯えている。

そして、怒りでその恐怖を覆い隠している。典型的な防御反応だ。

「そのSUVはどんな外見だった?」イーサンが尋ねた。

マーカスは瞬きをした。

「……信じてくれるのか?」

「詳しい特徴を聞かせてくれ」

マーカスは唾を飲み込んだ。

「黒のエスカレード。スモークガラスだ。ヘッドライトの片方にひびが入ってた」

イーサンはその詳細を即座に記憶に刻み込んだ。

クレアがそれに気づいた。

まただ。彼女は常に気づく。

「ずいぶん真剣に受け取るのね」彼女が静かに言った。

『誰かがやらなきゃいけないからな』と、イーサンは心の中で思った。

代わりに、彼はこう答えた。

「彼女は私の生徒だ」

クレアの表情が和らいだ。

その時、頭上のスピーカーがノイズを立てた。

『ヴェイル先生、至急職員室へ。ヴェイル先生』

イーサンは微かに眉をひそめた。

ウィットモアだ。

やはりな。

副校長室には、コーヒーと高価なコロンの香りがかすかに漂っていた。

ハロルド・ウィットモアが窓際に立ち、完璧な姿勢と作り物の笑みを浮かべて待っていた。

「イーサン」彼は親しげに言った。「長い夜になりそうかな?」

「用件は何ですか」

ウィットモアは机の向かいにある椅子を指し示した。

イーサンは立ったままだった。

ウィットモアの笑みがわずかに薄れた。

「懸念の声が届いていてね」

「何についての?」

「あなたがレナ・トレスの件で生徒たちを問い詰めているという話だ」

イーサンは無表情を貫いた。

「彼女は姿を消したんです」

「ああ」ウィットモアは滑らかに言った。「だが、憶測に基づく噂話に生徒を感情的に深入りさせれば、パニックを引き起こしかねない」

「憶測」、か。興味深い言葉の選択だ。

「あなたは、彼女が家出したと確信しているようですね」イーサンが指摘した。

ウィットモアは冷静にネクタイを整えた。

「私は警察の手続きを信頼しているだけだ」

「いいえ」イーサンは静かに言った。

「あなたは、別の何かを信頼している」

初めて、ウィットモアの表情が揺らいだ。

ほんのわずかな、目に見えないほどの変化。

だが、イーサンは見逃さなかった。

恐怖だ。

イーサンに対する恐怖ではない。

「事態」そのものに対する恐怖。

つまり、ウィットモアは何らかの形で関与している。

あるいは、彼自身が逃げ場を失っているかだ。

ウィットモアは即座に平静を取り繕った。

「仕事上の忠告だよ、イーサン。教師としての仕事に集中しなさい」

その「教師としての仕事」という強調の仕方は、あまりに露骨だった。

忠告を装った警告。

イーサンは数秒間、彼を凝視した。

やがて、かすかに微笑んだ。

「ええ、まさにそれをやっているところです」

ウィットモアの目がわずかに細められた。

イーサンは背を向け、部屋を出た。

ドアが閉まった瞬間、ポケットの中でスマートフォンが振動した。

「非通知」。

まただ。

彼は誰もいない廊下を歩きながら電話に出た。

「何だ」

あの歪んだ声が戻ってきた。

『危険な質問をしているな』

イーサンは歩みを止めなかった。

「レナはどこだ?」

受話器の向こうで、低く笑う声が響いた。

『物語を語るのが君の商売だったな、ヴェイル先生』

声のトーンが下がった。

『教えてくれ……』

前方の廊下の突き当たり、正面玄関のガラス越しに、ある動きがイーサンの目に留まった。

校舎の駐車場の外。

そこに、一台の黒いエスカレードが停まっていた。

ヘッドライトの片方に、ひびが入っている。

イーサンの血が凍りついた。

声が続いた。

『……この物語は、どんな結末を迎えるかな?』

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