第11章:幸運を、選ばれし者よ
たとえそれが罪だったとしても、俺の発見のおかげで現代文明はきっと前進できたはずだ。だが、俺が犯してきた数々の罪と過ちの中で、ある一つの事実に気づいてしまった。
俺が犯したすべての罪が、今こうして俺のもとへと戻ってきているのだとまるでその報いが、ついに追いついたかのように。そして、気づいてしまう。俺はこの重荷を背負い、あの過去の悲劇と同じように、あらゆる罰を受け入れなければならないのだと。
なぜだ……なぜ俺は、一番愛する人を傷つけることになるものを作ってしまったんだ? 俺は本当に自分自身が憎い。憎い、憎い、憎い、憎くて仕方ない。
全部俺のせいだ。俺は本当に、本当に自分自身が憎い。
そして、あの出来事は俺の心を完全に打ち砕いた。あの凄惨な事件は俺から言葉を奪い、深い心の傷を残していった。
だが、この闇と虚無の中で、そんなことを考え続けて何の意味があるんだ? 俺はもう死んだんだ。この世界にはもう、俺のことを想ってくれる人間なんて誰もいない。もう意味を成さないことをあれこれ考えたって、無駄だ。
この闇の中で、俺にできるのはただ、天国であの子にもう一度だけ会えることを願うことだけだった。
「……」
「……レン……くん……」
この恐ろしい出来事のせいで、俺はなぜ、どうして、実際に何が起きたのかを、何度も何度も考え続けてしまう。
私はどうやら、彼と幸せになる運命じゃないみたい。愛される資格も、誰かを持つ資格も、私にはないんだ。もしそれが運命だって言うなら、私は本当に、望むもの全部を手に入れる資格なんてないんだって思うことにする。
「レンくん……」
その瞬間、俺が自分の発見の成功への道を歩んでいたとき、俺は疑念の海の中に囚われていた。それでも俺は、その恐怖と闘いながら前へ進み続けた。
俺の人生で最高の章になるだろうと思い描いていた、これから訪れるはずのその章に、俺は大きな希望を抱いていた。天が良いことをもたらしてくれるようにと祈りながら。だが。
「レンくん……」
そのはずが、代わりに、それは永遠に消えない悪夢となった。たとえもう一度人生をやり直すチャンスを与えられたとしても、俺を苛み続けるであろう、消えることのない恐怖。その影のわずかな断片だけで、俺は恐怖に震え、魂の芯まで凍りつくような冷たさを感じてしまう。
「レンくん!!」
俺は、自分自身の後悔という、息もできないほどの重みに溺れていた。俺の手が引き起こしたすべてを、俺は深く、完全に悔いている。それに呑み込まれ、その悔恨はあまりにも深く、俺という存在の輪郭からにじみ出るほどだった。俺は本当に、すべてを悔いている。
胸が締め付けられるように苦しかった。誰も助けに来てくれない。誰も俺を救いに来てくれない。
闇は音もなく訪れ、俺の意識を静かに、終わりのない黒い渦の中へと漂わせていった。その闇はただの空虚ではなかった。まるで生きているかのように、俺に残されたすべてを這いずり回り、貪り食っているようだった。俺の記憶も、希望も、存在そのものも。
全身が突然痺れ、麻痺し、力なく弱り果て、肺が激しく締め付けられた。もう穏やかに息をすることができず、一息吸うたびに、胸に棘が刺さるような感覚がした。
苦悶に満ちた痛みが全身の神経の隅々にまで広がり、何も残らなくなるまで体中を焼き尽くした。その広大で空っぽな闇の中で、俺の意識は自由になり、当てもなく漂い、虚無に翻弄されていった。
その時、俺の自我も、俺の体も、降伏した。この体はもう完全に死んでしまったのだと感じた。そして、世界がゆっくりと消え去っていくのを、俺は感じていた。
俺は……独りだ。
罪悪感や後悔、その他あらゆる感情が次々と頭の中を駆け巡り、この闇の中に沈んでいく俺の中で反響していった。
すまない、すまない、みんな。本当にすまない。
この闇に包まれた虚無の中で、俺はふと考えてしまう。俺のした行いは、すべて罪だったのだろうか? これが、俺にふさわしい運命だというのか? それとも、時間を巻き戻すという、自然の摂理に逆らったからなのか決して許されるべきではなかったことをしたから、なのだろうか。俺には分からない。
アイラちゃん……すまない。
「アラタ・レンくん!!」
チィン……
「う……えっ?!」
「……」
「ここ……ここはどこだ?!」
部屋は白くいや、黄色かったのか? 分からない。ただ分かるのは、さっきまでの闇が明るさに変わって、俺はもう緊張も混乱もしていないということだけだった。
「夢か? 俺は夢を見てるのか?」
そう言うしかなかった。他に思いつくことは何もなかった。
「痛かったよなあ?」
「だ……誰だ、そこにいるのは?!」
「そこ? どこに誰がいるって?」
「な……なに?! ふざけるな! 出てこい、隠れてないで!」
「まあまあ、落ち着いて……」
背後から何かが現れた。その形は……説明できない。まるで形というものを持っていないようだった。
「困惑してるかい?」
そんな明確な形を持たないものを目にして、俺はしばし言葉を失った。信じ難かったが、その物体はたった今、俺に語りかけてきていた。
「な……なんで脳みそが……浮かんでるんだ……」
俺は疑いながらそう言った。
「はぁ……俺を見てすぐそれかい……」
喋れるのか?! その物体が音を発したという疑いが正しかったと分かり、俺は完全に衝撃を受けた。頭の中は混乱で埋め尽くされた。
「す、すまん、ただ混乱しててその、俺は前に……そうだ!! 俺、前に斬られたはずじゃ……なのになんで俺は……」
「その通りだよ、レンくん。まず、自己紹介させてくれ。俺は万物の神いや、まあ、神とだけ呼んでくれ」
「か……神様?! ってことは俺は……死んだのか……?」
「百パーセント正解。なんで真っ暗じゃないのか、なんで黒くないのか、なんで空虚に感じないのか、不思議に思ってるだろう? 当ててみなよ」
俺は困惑した。
「な……なんでだ? あの惨劇を目にしたばかりの俺に、いきなり『当ててみて』とか言うのか?! 一生忘れられないようなことを経験してきたっていうのに、あんた本当に神様なのか?!?!」
「落ち着けよ、アラタ・レン、はぁ……」
神と名乗るその存在が、突然光の球を作り出し、それが俺にぶつかった。すると、なぜか一気に心が落ち着いていった。
「もう落ち着いたかい?」
「え……ンンッ……」
俺は気まずそうに頷いた。
「じゃあ、当ててみて」
なぜかは分からないが、その後、俺は驚くほど冷静になり、その言葉に従いたいという強い衝動に駆られた。気づけば口が勝手に開き、すぐに言葉が出ていた。
「お……俺が……お前に、必要だから……?」
「正解! さすが、タイムマシンを作ろうとしたイカれた科学者だ、ハハハ」
「……」
「その前に、姿を変えさせてくれ」
チィン……
まばゆい光が視界を覆い、それは男の姿へと変わった。
「よし、こっちの方がいいだろ? お前が言った通り、俺はお前の助けが必要なんだ、アラタ」
「お……俺の助け? なんで神様のようなあんたが、ただの人間の助けを必要とするんだ……」
「おいおい……俺があの次元を作ったんだぞ。俺がそこに降りたら、その次元が崩壊しかねない。まあ、これはお前にとって、もう一度生きるための第二のチャンスだと思ってくれ」
その理由に、俺は再び言葉を失った。本当にまだ理解できない。一体全体、ここで何が起きているんだ?
「嫌なのか? なら仕方ない、次の候補に―」
「あ、待て! まだ決めてない。こんなの、普通の人間だった俺が混乱するのも当然だろ。あまりにも突然すぎる。そもそも、なんで俺が斬られて、こんなところに来ることになったのか。まだ全部を消化しきれてないんだ」
「ん? 後押しが必要か?」
「後押し? どういう意味の後押しだ?」




