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ポーション作りの錬金薬師  作者: レモンティー


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第五十一話 ポーションを量産したら、偽物が出回った

講習会が人気になる一方、町の市場に安価なポーションが大量に並び始めた。

「師匠、うちの半額です!」

ルーシェが一本買ってきた。

リオンは分析器にかけた。

薬液には必要な成分がほとんど含まれていない。

「色水だね」

「ええっ!?」

さらに調べると、一部には危険な混ぜ物まであった。

二人はギルドと薬師組合に知らせ、偽物を見分ける簡易検査法を公開した。

市場の商人は不満そうだった。

「本物と偽物を見分けられたら、安い薬が売れなくなる!」

ルーシェが言い返す。

「効かない薬を売ったら、困るのは患者さんです!」

リオンは商人に尋ねた。

「安く作りたいなら、正しい方法を教えるよ」

「……教えてくれるのか?」

「検査に合格することが条件」

数週間後、安価でも品質の確かな薬を扱う店が増え始めた。

そのころ工房には、王都以外の町からも検査依頼が届いていた。


偽物を売る露店を訪ねると、店主は強気だった。

「安い薬を欲しがる客がいるんだ。何が悪い!」

ルーシェは瓶を差し出した。

「成分が足りません。怪我をした人がこれを飲んでも、治療が遅れます」

「そんな証拠がどこにある!」

リオンはその場で簡易検査を行った。透明な検査液が、規定の色に変わらない。

人だかりができる。店主は青ざめたが、リオンは怒鳴らなかった。

「これを作った工房を教えてくれ。あなたが知らずに仕入れたなら、同じ被害者だ」

調査すると、正規品の空き瓶を回収し、中身を薄めて詰め直す業者が見つかった。

「瓶が本物だから、信じたんですね」

ルーシェが呟く。

「だから瓶だけじゃ証明にならない」

二人は組合と協力し、製造番号と封印の仕組みを整えた。封を開けると印が壊れ、再使用した瓶だと分かる。

だが、正規品の値段が高いことも問題だった。

「安いから買った人を責めても、何も解決しない」

リオンは帳簿を開く。「安全な薬を、もっと手に届く形にしないとな」

ルーシェは偽物を買った冒険者に、確認済みの薬を渡した。

「これは本物ですか?」

「はい。でも、心配ならこの番号を組合で確かめてください」

冒険者は笑った。「薬屋を信用する方法まで売ってくれるのか」

「それは無料です」

ルーシェは初めて、胸を張って答えた。

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