表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人間体験  作者: hi07


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
108/136

第107話 case 4-別れ③

佐々木が亡くなった…

そんなセリフを今ユージローが真剣な眼差しで言った。



「…?、…、…、…、?、、、、、」


全く状況を掴めない央吾。



「…、…は?…、…何だよそれ…、…、…何の冗談だよ…、…」


平静を装う央吾だが声は震え視線も定まらない。



「今言った通りだ…、…、ミオさんが…、…、…亡くなった…、…、…」


ユージローも受け止められていない表情だが…、もう一度央吾に伝えた。


「な、何言ってんだよっ!訳分かんねぇこと言ってんじゃねぇぞっ!」


央吾はユージローの胸ぐらを掴みながら睨みつけた。

ユージローは何も言わずに真っ直ぐに央吾の目を見ている。


「ほ、本当だと…、思う…。ぉ、俺も…担任から…、そぉ聞ぃた…、…」


タケシは視線を落としながら、尻すぼみにたどたどしく喋った。




(分かってる…ユージローはこんな冗談を言うやつじゃない…分かってる…分かってる…)




央吾はユージローの胸ぐらを掴んだまま、荒い呼吸を少しずつ押し殺す様に…ゆっくりとタケシに視線を動かした。


うつむいたままのタケシ…、当然…嘘を言っている様には見えなかった…


央吾の呼吸がまた徐々に荒くなってくる…と、同時にユージローの胸ぐらを掴んでいた手の力が抜けていった…


目の焦点が合わない央吾…


「ひ、っじ、じ…事、故か…?」


うまく喋れない…


「分からない…、俺たちも亡くなったとしか聞かされてない」


ユージローは瞬きもせず、真剣な眼差しだ。



(2人は嘘を言ってない…多分、…いや、言ってない…と思う、…、…、でも…、…、どういうことだ…、…?、…、…、…)


“亡くなった”その単語の意味は分かる…ただ央吾には全く理解出来なかった…


…、…、…、


…、…、…、


…、…、…、


…、…、…、


思考が停止した…


いや、央吾の心が考える事を拒否した。


チロの死さえもまだ受け止めきれていない状態なのに…、…、佐々木の…死。


脳をかき混ぜられ、心に熱湯をかけられ、それら全てが行き場の無い感情とグチャグチャに混ざり合い…頭と心がどうになりそうだ。

今にも感情の全てが皮膚を突き破り、出て行きそうだった。


…、


…、


…、ぉぃ


…、ォーゴ


…、ぉいっ



「おいっ、オーゴ、大丈夫か?顔色悪ぃぞ」


タケシが呼んでいた。さっきから何度も声をかけていたが、央吾には聞こえていなかった様だ。


…、…、…、


タケシの声に少し反応はしたものの、無言の央吾。呼吸が不規則で荒い…


…、…、…、


「悪ぃ…、…お前たちの、事…、…信じてねぇ訳じゃ、、ねぇけど…、…、やっぱり…、…、…信じらんねぇわ」


央吾はそう言うと振り返り歩き出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ