第56話 昼飯後の女性陣
さて私、ユリたちは蕎麦屋でご飯を食べた後、物語で見たユニコーンを探しに近くの平原に向かった。なぜ急にそんなことをしたのかというと、この街はユニコーンの伝説があるところなのだ。
近くに出るかなって思ったので来てみたのだ。しかし、ユニコーンの代わりに丸顔で、赤い羽の生えた人がいた。
「なるほど。オクトーバー企画部長の言う通りの見た目だな。黒騎士よ」
丸顔のやつが言った。
私はキレそうになった。ミルトニアは「やばい。ユリの怒りの導火線が燃えてる」っと思った。
私は言った。
「私が黒騎士だってよく分かったわね。なら、この白い奴は何て説明するですかねぇ」
やばい。我ながらブチギレている。普段出ないような重低音が出ている。
「ひぃっ。あ、そ、それは聖女の衣。聖女だったのか」
なんかびびってる。
ミルトニアは「そりゃそうでしょうよ。女の子から出る声じゃないもの」っと思った。
なんか、私から黒い雲が渦巻きそうな怒りを感じる。プライド持ってるものにイメージと違うこと言われると腹が立つのだ。あ、でも、完全に黒騎士じゃん。初見さんわかるはずないわ。だって剣持ってるし。あ、腑に落ちたわ。
でもこいつだけは倒そう。黒騎士にあうと殺されるという噂が立たないように。
「で、騎士みたいに見えたってことは剣が得意なのかしら?」
私が言った。久しぶりに剣使いたいんだよ。剣がアクセサリーと化してたけど剣で殴るんだ。
「はい。あの、(魔界の)勇者の家系だったんで」
「なら勝負と行こうじゃないの」
私は、興奮していた。全身からワクワクのオーラが出ている。なんかミルトニアが震えてるけど、武者振るいでしょ。
「で、誰?」
私は今更すぎることに気づいたがとりあえず聞いた。
「俺はスパローだ。今の魔界企画部長にして、オクトーバーさんの部下だ。お前こそ誰だ」
スパローは言った。今更。
「私はユリ。聖女にして、最強のタライ使い剣士。まあ、すぐ倒してあげるから覚えなくてもいいわ」
私は負ける気がしていなかった。くらえ、私の全力なんとかブレード。とか、心の中で思っている。
この間も激しい剣戟が続いている。甲高い金属の当たる音が周囲に響き渡る。ミルトニアは見ているだけ。
あの剣士聖女についていけるレベルというのが本当に凄い。一撃一撃に100億倍の攻撃力が乗っているのだ。
あれ?アイツら異常じゃね?っと思うミルトニア。とうとう剣では勝負がつかなかったらしいので、魔法を使い始めた。
「洗濯機トルネード」
叫んだのはユリ。もはや定番の洗濯機トルネード。攻撃力100億倍。乾燥機トルネードもよく使うけど今日は洗濯機トルネードで。
負けじとスパローも技を放った。輝く水の魔法。安心と信頼のシャイニングヴァッサーだ。ただ、技の名前は違った。
「ブライトウォーター」
なんか微妙と思うミルトニアであった。やっぱりシャイニングヴァッサーってカッコいい。
畳みかけるようにスパローはボールペン状の矢が降り注ぐ技を放った。
「アローオブクーゲルシュライバー」
オブの前と後ろで言語違うけど良いのだろうか?
やり返すように、ユリは似た技を使った。ただし、シャイニングヴァッサーとの合わせ技だ。
「輝く水よ。ボールペンとなりて降り注げ。シャイニングクーゲルシュライバーミットヴァッサー」
ユリは技名を叫んだ。やはり、水でできたボールペンが雨のように降ってきた。
「技名ださーい。しかも、絵面ひどい」
うん。ダサい。
そして、その何本かがスパローを貫通し、スパローは倒れた。
「引っ張った割にあっさり逝ったわね。アサリじゃあるまいし」
ミルトニアが言った。めっちゃ滑ってる。氷の上じゃあるまいし。
やばい。私つまりユリのギャグが止まらない。
あれ?ユリしか関わってなくない?




