第52話 シャボンシティーへ
さて、私達はシャボンシティーに向かって歩いている。この街はドラゴン肉やすだち、ゆずが有名で、それはもう美味しい海産物も取れるのだ。そうワカメ。
だいぶ前に食べたツマとして出てきたワカメも美味しかったけど、ここのも美味しいだろう。
さっきから食べることばかり考えている。
「すだちって何か知ってるか?」
ロックさんが言った。
「なんか鳥が巣立つみたいなもの?」
私が言った。
「いや、柑橘類だな。緑で親指と人差し指で丸を作ったぐらいの大きさの。よく、刺身の醤油に絞って入れるんだ」
ロックさんが言った。
お腹すいた。それにしても、ロックさん物知りだな。私は、シャボンシティーというと、カリフラワーとかニンジンのイメージがある。
おそらく希少種だ。皆基本的にすだちだと思う。うん。ちなみに、さっきのは知らないフリをしてみただけなのだ。私もともと出身ここだし。
ちなみにカリフラワーとかニンジンとか有名っちゃ有名なんだけど、すだちと言うのに飽きたから言った。
「そうだよね。よく入れて食べてた。あと、味噌汁とかに入れたり、素麺に入れたり、蕎麦にかけたり、うどんにかけたり、土瓶蒸しとかにも入れるね」
やだ、私ったら饒舌だわ。お酒飲んじゃったかしら。
飲んでません。
「ねぇ、ユリ。どうして、そんなに知ってるの?」
ミルトニアが言った。完全に出身こっちでしょって思われてるな。これ。
「えっ?出身ここだからだよ。美味しいよね。すだち」
私は言った。
「そうなんだ。すぐ近くの街だったんですね」
サクラが言った。
「ならアンスリウム王国で魔法学院行くの遠すぎない?」
ミルトニアが言った。
「そうでもないよ。てんせいしゃさんが、飛行機とか作ってくれてたからすぐだよ。5時間位かな?」
私が言った。
「なら、なぜ、ここまで歩いたの?今更だけど」
ミルトニアが言った。
「えっと、魔王城の場所がわからないからゆっくり観光しながら行こうかなっと思ってみたりして」
私はしどろもどろになった。
で、早速美味しそうな蕎麦処があったので入った。
「俺はぶっかけおろし蕎麦で」
ロックが言った。
「なら、私も」
私が言った。
「私はこのトロロぶっかけ蕎麦にしようかしら」
ミルトニアが言った。
「じゃ、俺はユリ姉と同じぶっかけおろしで。もちろん蕎麦で」
クロスが言った。
「私は天ぷら蕎麦お願いします」
サクラが言った。
注文はロックさんが全員分まとめてしてくれた。しかも、水まで取ってきてくれた。
流石ロックさん。便利屋とは思って無いって言いたかったけど、万能屋ではあるよね。
痒い所に手が届く魔法使えるし。例えば暑さ寒さの軽減魔法とか。
そんな事を考えている間に、全員分の注文が届いた。
「いただきまーす」
いつも通り、挨拶はしておく。おそらくてんせいしゃが広めたのであろう。何百年前か知らないけど。
「とろろ美味しいわ。痒くなりそうだけど。出汁は濃い目だけど、とろろが軽減してて美味しい」
ミルトニアが言った。完全な食レポ乙。
「ぶっかけおろし蕎麦も最高。すだちの酸味いいね。美味しい」
私が言った。なんかぎこちない食レポ。まぁ、食レポしなくても良いんだけど。
「天ぷら蕎麦も美味しい。エビがプリップリ。あ、もちろんしっぽ食べるよ。わたし、しっぽも足も好きなんだ」
サクラが言った。
「えっ?なんかコックローチ的サムシングと同じ成分って言われてなかったっけ?まぁ、そんなこと言ったら生物大体水とタンパク質だしね」
私が言った。
「それもそうね。あのサムシングと同じ成分なんてこと関係ないね。美味しいし」
ミルトニアも食べる派だった。
もちろん。私もその事を知ったうえで、やっぱり食べる派だ。どこかで食べたアジフライのしっぽも美味しかった。美味しいのに食べないなんてもったいないわ。
こうして、私達は昼ごはんを終えたのだった。




