第44話 温泉にて(男湯編)
今回はロック視点です。
四天王オクトーバーを倒し、火山を進むこと数時間。やっと次の街スプリングタウンに着いた。
早速ユリ達と別れ、クロスと風呂に入った。流石に温泉街だけあって色々な温泉がある。俺ロックはまず髪や体を洗い、サウナに入った。
クロスもついてきていた。クロスももうすぐ18になる。ユリやミルトニアより2年程下のはずだ。ってもう2年も旅してるのか。まだ、今年のユリやミルトニアの誕生日は来ていないが。
「なぁ、俺らもう1年も旅してるのか?」
クロスが言った。
「俺とユリはもっとだな。お前がきたときのあの雰囲気忘れられんわ。もう1年ぐらい前か」
俺が言った。あの布団が吹っ飛んだって言った後のようなエターナルブリザードな空気は絶対忘れない。
「もう、そんなになるのか」
クロスが驚いて言った。
「ああ。俺とユリに至っては2年ぐらいになるな。もうすぐアイツも20歳だ。もうすぐ一緒に酒が飲める」
俺は嬉しくてそう言った。早く、ユリと飲んでみたい。あいつはサワーからいかせよう。絶対。絶対サワーからにしよう。
カルーアは美味しいけど、アルコール度数が高く、女子には地雷だ。まぁ、俺は絶対まだ手を出さないからまだいいんだけど。
「いいなぁ。俺あと2年だぜ。早く呑みてーよ」
クロスが言った。この年頃になると大人が近くなる分、大人びた事を言ったり、大人の真似をしたくなるのだろう。本当の大人って何か知らんけど。
「うん。そうだな。まぁ、酒だけでうまいってのはあんまりないかな。ビールを除いて。味だけならジュースの方がうまいしな」
俺は本心と少しの建前で言った。ジュースはうまいが、酒の方が好きだ。あの独特の味が。特に日本酒。ビールはうまいが、日本酒の熱燗の方が個人的には好きだ。
「まぁ、しばらく我慢するわ。って飲めるまで、旅してて大丈夫かな?俺ら何してるんだっけ?魔王倒すとかいってたのいつ?」
クロスが言った。
「1年ぐらい前だな」
俺が言った。言って驚いた。もうそんなもんか。
「早く倒さなきゃ」
クロスが言った。
「別に急がなくていいさ。それほど大きな脅威が迫ってるわけでもないし。ゆっくり気ままに旅して、いろんなものを見て色んなものを感じて、魔王を倒すべきかどうか見極めればいいんじゃないか?」
俺が言った。本心から。
「そうだな」
クロスが言った。
気付くとサウナに5分ぐらい入ってた。体を流し、水風呂へ。
「うわっ。つめた」
クロスが水の冷たさに驚いている。
「まぁ。初めて入る人は大体そうなる。ってか、よく5分もサウナにいられたよな。よく考えて脱水ものだぜ」
俺が言った。
「俺はもともとサウナ好きで、勇者に選ばれてもしばらくサウナに入り浸ってた。で、水風呂も入ったけど、久しぶりすぎてびっくりした」
クロスが言った。
「そうか。って普通早く魔王倒さなきゃって思わない?最初出会ったときはそう言ってたけど」
俺が言った。
「うーん。あそこはやっぱりな。うん。ファーストインプレッション(第一印象)が大事じゃん。だから、ああした」
クロスが言った。
「なるほどな。背伸びしたくなるよな。十代は。俺もそうだった」
俺が言った。
この後普通のお湯に入った。
「なぁ。クロスは誰が好きなんだ?」
俺はからかう感じで言った。
「ゲフ。お、おま、いきなり何言うんだよ」
予定通り、クロスはからかわれてくれた。
「まぁ、俺はユリ一筋だな。あの何者も恐れない感じと、優しさと、はちゃめちゃ。あの、はちゃめちゃ好きなんだよな。なんだよ。タライって。普通タライつったら洗濯とかだろ?なんで攻撃してんの?って。面白いわ」
俺が言った。やばい。熱く語りすぎてしまった。
「そうか。俺もユリはお姉さんとして好きかな。なんかすごいお姉ちゃん感ある。俺1人っこだから、お姉ちゃんに憧れがあったんだよな。まあ、異性としてって意味だと、ミルトニアかな。あの気品のある感じいいよね」
クロスが言った。少し、顔が赤くなっているが、まあ、温泉のせいでしょう。
「なるほどな。ってサクラはどうなんだ?俺としてははちゃめちゃがまた来たなって感じだけど」
俺が言った。
「俺もそうだな。はちゃめちゃ姉とはちゃめちゃ妹って感じ。サクラが妹側かな」
クロスが言った。
「そろそろ出るか」
俺が提案した。
「そうだな」
クロスも同調した。男2人もいいもんだ。




